SSブログ

マックスハート第15話『あこがれの先輩は大親友!?』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

前々回では親子の気持ち前回では人を好きになる事
徐々にいろいろな事を見て考え、成長していくひかりは、
今回かけがえのない「友達」を得ます。第8話と並んで名作との呼び声も高い15話。
ひかりと奈緒、美羽の目線からなぎさとほのかを憧れの先輩として見るという視点も独創的で
随所に小ネタをちりばめつつも緻密な構成が光る、
派手さはないものの極めて優れたエピソードに昇華しているストーリーです。
  
1年桃組の昼休み。友達同士談笑したり、班で弁当を食べたりする生徒達の中、
ひかりは1人弁当を食べ終えてぼんやりと宙を見つめています。
『九条さん!』そんなひかりに、クラスメイトの多幡奈緒と加賀山美羽が声をかけ、
次の日曜、フリーマーケットに行かないかと誘いました。

日曜日、なぎさはわざわざ電車に乗ってパンを買いに行かされています。
そしてひかりは奈緒、美羽と待ち合わせ、3人でフリマ会場へ。
今まであまりクラスメイトとの接点が無かったと思われるひかりは
2人の質問攻めに答えています。
普段の休日はお店を手伝っている事、何屋さんか聞かれ、たこ焼屋である事。
そして今日は、アカネさんがせっかくの友達の誘いなので、行かせてくれた事を語りましたが、
そのやりとりで「はい」と返事したり敬語口調のひかりに
同級生なんだから「はい」ではなく、「うん」でいいよ、と奈緒に言われ
暫し戸惑ったひかりの口から出る返事は、『・・・はい』
そうすぐには言葉遣いを直せないものです。

やってきたフリマ会場では、女の子らしくアクセサリーや服選びに興じる奈緒と美羽を
ひかりは微笑ましく見守っています。
続けて「冬のアナタ」名場面集や「ヤン様」グッズに目を輝かせる奈緒と、
ビラッド・プット、略称ビラプに目が無い美羽。
(このビラプですが、ブラッド・ピットよりも角澤とウエスターさん。
 共に松本保典さん演ずるプリキュアキャラをを足して2で割った風に見えました)
『何がビラプよ。大体彼にするったって、Do you speak English?』『No...』
『奈緒こそヤン様と話せるの?』『無理だっつうの』『ダメじゃん』
表情豊かで楽しそうな奈緒と美羽の様子を見ているだけで、ひかりも楽しそうです。

一年生3人組の話題は、憧れの先輩についてに移っていました。
奈緒はなぎさを振った男として悪名高いバスケ部の支倉
(意外とバスケしてる姿はかっこいいですが)
が気になっているようで、美羽にとっても支倉はかっこいい先輩に映るようです。
そして話がひかりに振られ、憧れの先輩とかいないの?という質問に
前回の「藤P先輩に憧れるなぎさ」を思い出して
『なぎさ・・・さん』と呟くと、奈緒と美羽二人とも驚きました。
奈緒にとっても美墨なぎさ先輩はスポーツバリバリのスーパーヒロインとして憧れの存在で、
美羽はなぎさのかっこよさは認めつつ、雪城ほのか先輩の頭脳と知識と優しい笑顔に
惹かれていました。そしてこの二人が仲良しと言う事がたまらないそうです。
『ほのか、今日の試合は絶対に負けられない。背水のビンよ背水のビン!』
『なぎさ、それを言うなら背水の陣でしょ』
『なんてねなんてねなんてね』
憧れるあまりなぎさとほのか二人の特徴を十分に捕らえたものまねを披露し、
どさくさに志穂のものまねも入っているかのような仕草でおちゃらける奈緒と美羽。
そこにパン屋での買い物を済ませたなぎさが現れ、
『美墨なぎさ?(呼び捨てですか(笑)』『本物だ』
と驚く二人、そしてひかりも『なぎささんって凄いんですね』と別の意味で驚いていました。

ひかりと話すなぎさの様子を後ろから伺う奈緒、美羽に
不審そうにひかりに『ねえ、お友達?』と訊ねると、
『一年桃組、多幡奈緒です』『同じく、加賀山美羽です』『よろしくお願いしまーす』
『元気があっていいね。こちらこそよろしく』苦笑しつつなぎさも挨拶を返しました。

もう一人の先輩、ほのかも図書館のあと、いい天気のフリマ会場に来ていました。
広場では、高校生たちが3on3に興じており、こぼれ球がなぎさの下に転がってきます。
そのボールを高校生に投げ返した奈緒は、
『美墨先輩はきっとバスケットも得意なんだろうな』
なぎさは体育の授業でやった程度でしたが、先輩なら絶対できますよ!と奈緒。
そして再びモノマネが・・・
『私を誰だと思ってんの。ベローネ学院ラクロス部、キャプテン美墨なぎさよ。
 バスケットごときにビビルなんて、ありえなーい。ね、ほのか?』
『ちなみにバスケットボールは、1891年にアメリカのジェイムズ・ネイスミス博士が考案して
 体育の授業に取り入れたスポーツなのよ』
『さすがうんちく女王ほのか』『なんてねなんてねなんてね』
また志穂のようにおちゃらける2人に絶句するなぎさでしたが、
なりゆきで結局バスケをすることになりました。

奈緒はバスケ部所属で、小学校の時からバスケをやっているそうです。
高校生達と話をつけ、心配そうななぎさを
『大丈夫、こっちには美墨なぎさがついてるんだから』
と、強引に連れて行きます。そして取り残されたひかりは・・・
『あれ?加賀山さん行かないの?』
『早くおいでよ、九条さん』
自分が面子に加えられていると知り、慌てふためきました。

先にオフェンスでいい、という彼らの好意で始まる3on3。
腰を下ろして見守る美羽の隣には、もう一人腰を下ろした人物が・・・
奈緒はなぎさにパス。ぎこちなくドリブルをするものの行く手を阻まれ、
なぎさはひかりにパスを回します。おっかなびっくり放ったひかりのシュートは
あっさりボールを奪われて反撃され、先制点を取られました。
『相手が高校生じゃなぁ、やっぱ叶わないか』呟いた美羽の隣から声が掛かりました。
『あなたのお友達の・・・』『多幡奈緒ですか?』
『とっても上手ね』『あ、ありがとうございます。・・・すごい、雪城ほのかと話してる』
美羽の隣に腰掛けていたのは、ほのかでした。
2人で見守る3on3は善戦するも立て続けに2ゴール奪われ、
なぎさも奈緒も肩で息をしています。
『シュート打たせてあげるから、それでやめる?』
そう提案してくれる高校生たちは結構いい奴ですが、
奈緒の表情には悔いが残っていそうに見えます。
なぎさは奈緒の気持ちを察し、もう少しだけやらせて欲しいと申し出たところ、
客席からほのかの声が飛び、作戦タイムとなりました。

『一生懸命スポーツに打ち込む姿。なんてピュアな心なんでしょう』
またいちいち感動しているピュアンが見つめる中、
バスケットの事知らないから偉そうな事は言えないと前置きしつつも
ほのかは的確な指示を出します。
なぎさはバスケの事を意識せず、ラクロスでやっているようにシュートラインを読んで動けば良い。
奈緒は慣れない2人に合わせずにもっと自分の思い通りに動き、
なぎさ達を信頼して自分の力を出し切ったほうが良いとアドバイスしました。
そしてひかりは良いポジションにいることが多いので、
カンの良さを活かして今度ボールが来たらシュートを打ってみるといいのでは、と提案しました。
やや戸惑い気味のひかりですが、
『さあ、仲間を信じて、自分を信じて』とほのかが手を差し伸べ、5人が手を合わせます。
『あなた達なら、きっとできる』
美羽はこの短い作戦タイムで、すっかり空気が変わった事に驚きを隠せません。

試合再開。
なぎさにパスした奈緒は、高校生達の後ろを猛ダッシュで駆け抜けます。
ボールを受け取ったなぎさはその場でドリブルをして状況を見極め、
『見えた』一見誰もいないところにパスを出すと、そこに奈緒が駆け込んで来ました。
そしてシュート。
惜しくもゴールをかすめて入りませんが、今度はなぎさがゴール下に駆け込み
こぼれ球をつかんでシュート。遂に1点取りました。
『なぎさって凄いでしょ?』『いえ、雪城先輩が・・・』
客席でうれしそうなほのかの隣で驚く美羽。しばしほのかと顔を見合わせると、
優しく微笑みを返すほのかに、美羽も嬉しそうに笑顔になりました。

高校生達もなぎさ達の動きが変わった事で、面白くなってきた、と再開します。
『あぁ、それ貸して下さい』
ひかりはボールを奪いに行き、あえなく転倒しました。
そしてゴール下に向かった相手のシュートが外れ、
先ほど転んだひかりのところにこぼれ球が来ます。
『ひかりー、そこからシュート!』『ひかり、シュートー!』
奈緒が、美羽がいつしか「九条さん」から「ひかり」に呼び方が変わる中、
向かってきた相手に驚いてとっさに放ったひかりのシュートは弧を描きます。
奈緒が見上げる太陽の下で、見事3ポイントシュートが決まりました。
いつしかギャラリーの拍手が沸き、奈緒と美羽はひかりに駆け寄ります。
『やったねひかり』『やっぱひかりは只者じゃないわ』
どうやらひかりも、ここで何かに気付きました。
『どうしたの?ひかり?』『嬉しくないの?ひかり?』
そう、2人が自分を呼ぶ名前が、「九条さん」から「ひかり」に変わった事に。
『ううん・・・嬉しいよ。とっても』
ひかりも同級生に話す口調で、二人の手を取ります。

そんな穏やかな日曜の空気は、暗くなる空、サーキュラスの気配で一変しました。
いつの間にか周囲から人気がなくなり、奈緒と美羽は意識を失い倒れます。
『多幡さん?加賀山さん?』
助けを求めてシークンとピュアンが飛んでくるのと同時に、
なぎさとほのかの前にサーキュラスが現れました。
サーキュラスにハーティエルとクィーンとの関係を聞かれ
『か、関係?そんなのあるわけないじゃん』大げさになぎさが驚いたのでバレバレです。
『あるんだな?』『なぎさ焦りすぎ』『そう言ったって・・・』
ハーティエルと共にひかりを連れ去ってクィーン復活の秘密を探ろうと企てる
サーキュラスからひかりを守るために変身する二人。

向かってくるサーキュラスの素早い突きの連打から身をかわすブラックと
華麗に回転して受け流すホワイト。
そしてパンチをブラックが受け止め、ホワイトは得意の投げでサーキュラスを投げとばします。
『惜しいな。それだけの力を持ちながらジャアクキング様に歯向かうとはな』
『当たり前でしょ』『私達は、ただみんなと仲良く暮らしたいだけよ!』
『下らんな。この虹の園もドツクゾーンに飲み込まれ跡形もなく消え去る運命なのだぞ』
そのサーキュラスの発言を耳にしたひかりは、一瞬絶句したものの
『私は嫌です!私はこの虹の園が無くなってしまうなんて嫌です。
 この人たちにもう会えないなんて、私は嫌です!』
奈緒と美羽を守るように宣言して変身しました。

変身したルミナスに凄い勢いで向かってくるサーキュラス。
その迫力に思わずルミナスは目を閉じますが・・・
目を開いたルミナスの手前で、サーキュラスの腕は止まっています。
見るとブラックとホワイトが渾身の力で押し留めていました
『なぜそんな奴らにこだわる。そんな無力な存在に』
ルミナスはサーキュラスに、真っ向から反論します。
『彼女らは・・・彼女らは無力ではありません。彼女らはクラスで初めて私を誘ってくれました。
 私を喜ばせてくれた。私を幸せにしてくれた・・・彼女らは、決して無力じゃありません!!』
サーキュラスはブラックとホワイトを振りほどき、
そいつらもろとも消えてなくなれと闇のエネルギーを放ちますが、
『この人たちは私が、守って見せます!』
奈緒と美羽の前に手を広げて立つルミナスはプリキュアと共に
エキストリームルミナリオを放ち、サーキュラスの攻撃もろともサーキュラスを退けました。

翌日、通学路ではあの後買ってきたパンをみんなに振舞ってしまったため
大目玉をくらったとぼやきながら登校するなぎさの後ろから、奈緒と美羽の声がします。
なぎさとほのかを追い抜き様に振り返り、挨拶をして朝の当番のため
先に駆け出していく奈緒と美羽。
その後ろからひかりも二人を追って駆けて来ました。
ひかりも朝の当番らしく、先で手を振る奈緒と美羽に追いつこうとするひかりに、
『ひかりさん、良かったね』とほのかが声をかけると、
『はい!』満面の笑顔でうなずき、そして後を追うひかり。
『奈緒ー!美羽ー!』
ひかりもまた、「多幡さん」「加賀山さん」ではなく、名前で呼んで駆けて行きます。


派手なアクションがあるでもなく、シリーズの転機になる話でもなく、
とりたててドラマチックな展開があるわけでもないのに、なぜ傑作と評されるのか。
それは無駄な描写が殆ど無い丁寧な構成と、
前作の第8話に通じる「さん」付けから名前で呼ぶ展開。
今までなぎさとほのかとアカネさんくらいしか接点が無かったひかりに
きちんとした友人ができて、その友人を闇の力から懸命に守ろうとするルミナス。
モノマネや「ヤン様」「ビラッド・プット」などのさりげない笑いも取り入れ、
丁寧に描かれる3on3の試合。それぞれが見事に絡み合って、
決して濃いストーリーではないのですが、一編の優れたストーリーを紡いでおり、
観る度に新たな発見があるエピソードだと思います。

奈緒と美羽に関しては、3通りの捉え方があると思いました。
まずはなぎさとほのかにあこがれるベローネの下級生として。
バスケを得意とする運動神経の良い奈緒と、ほのかに負けないほど知識がある美羽。
ただあこがれるだけでなく、目標としているからこそあそこまで良く観察し、
真に迫ったモノマネが出来るのでしょう。
次いでひかりの初めての友人という立場として。
クラスでやや浮いた観のあるひかりに声をかけるだけでなく、
ひかりの事をもっと良く知ろうと色々質問したり、普段の生活の事を聞いたりしているうちに
あこがれの先輩を通してかもしれませんが、ひかりの生き生きとした姿を導き
「九条さん」から自然と「ひかり」と呼ぶようになる姿。
最後に、主な視聴者である女児層の代弁者として。
テレビの前でなぎさとほのかの活躍に一喜一憂している少女たちが
なぎさやほのかに対して抱く憧れと同じものを、奈緒と美羽は持っています。
そのため少女層には奈緒と美羽を通して
改めてなぎさとほのかの凄さを感じたのではないでしょうか。

なぎさとほのかは第8話同様、脇に回るものの「憧れの先輩」としての存在感を発揮します。
大人の私から見ればここ数回のなぎさと変わらない子供っぽさはあるのですが、
奈緒、美羽の目を通して見るなぎさとほのかは、
頼れそうな年上のお姉さんと言った感じに映ります。
バスケで活躍するなぎさ、見事な采配を振るうほのか。
そして身を挺してルミナスを守るブラックとホワイト。
二人にとってはいつも通りでも、今回は特に頼りになる存在に見えます。

そして今回のひかりは、マックスハート全編を通しても表情豊かで
実に生き生きと描かれます。
『この人たちにもう会えないなんて、私は嫌です!』
『彼女らはクラスで初めて私を誘ってくれました。私を喜ばせてくれた。私を幸せにしてくれた・・・』
今回、ひかりがサーキュラスに対して堂々と言い放つ台詞を聞いて、
マックスハート最終回でのルミナスの決意と覚悟を既に知っている身からすると
あの覚悟がいかに尊いものだったのか思い知らされました。
こうしたひかりの成長を1年間見続けるからこそ、最終回の展開で
感動することが出来るのだと思います。

なお蛇足ながら、「派手なアクションが無い」と書いてしまいましたが、
プリキュア対サーキュラスの戦闘は短いながらもかなり迫力のあるもので、
戦闘シーンがメインになる話ではなかったものの十分見ごたえがありました。
nice!(0)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 7

pirosiki

初めまして、突然のコメント失礼します。
最近、ふたりはプリキュア(無印)を観終わってすっかりファンになってしまったpirosikiと申します。

いまやフレッシュが旬ですから、このような新鮮な感想を書かれている方がいて嬉しいかぎりです。

MHは、所々生で見ていたのでこの十五話もよく覚えています。
どこか浮世離れしていたひかりが一人の女の子として、映るようになった印象的なお話。
レビューにうんうんと頷いて同意してしまいました(笑)
自分もこれからMHを観始めようと思うので、これからも感想を愉しみにしています。どうぞよろしくお願いします。

---pirosiki
by pirosiki (2009-12-05 23:42) 

スティクス

>pirosikiさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
フレッシュプリキュアのレビューを綴る合間に
無印から振り返って再視聴レビューを始め、
いつまで継続できるか不安でしたが、気付いたらMHまで辿りつきました。

おっしゃるとおり今回はひかりが一人の女の子として描かれる
素晴らしいエピソードですよね。
これからMHをご覧になるとの事、極力先のネタバレをしないよう注意しつつ(笑)
頑張っていきたいと思いますので、
フレッシュシリーズのレビューともども
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
by スティクス (2009-12-06 12:23) 

横浜学園都市部

さっきから突然のコメントばかりですみません。

今回のお話は、ひかりが同じ年のかけがえの無い友達を得たことで人間的に成長したと感じましたね。

後にハートキャッチで共演する声優2人が登場したこのお話。

ひかりを主軸にしていましたが、Aパートの出だしで電車の中でのなぎさとメップルの遣り取りや、図書館でミップルが突然声を出し始めてあわてたほのかも印象的でしたね。

因みにほのかの衣装は、生で見た当時気に言っていたのは内緒です。
by 横浜学園都市部 (2011-11-02 11:29) 

横浜学園都市部

追記です。

改めて拝見させて頂きますと、ひかりが表情豊かな感じが見受けられたのは、この話辺りなんですよね。

そして、友達となった奈緒と美羽が憧れている事を通じて、いかになぎさとほのかが、大きな存在なのかが伝わるのかがポイントでした。

そしてこの話が、たかしくんの愛称で知られる現・ディレクターの大塚氏の演出としての初クレジットを掲げ(無印では助手を務めてました)、更に西尾ディレクターと連名するという大きな成果をもたらしたスト-リーと言っても過言じゃありません(メインライターの川崎氏の印象は、薄いから割愛)。

さてそんな大塚氏なんですが、スマイルを制作する際の姿勢で、アクション面ではとにかく『泥臭さ』を強調したいと臨んでいました。

その姿勢が23話で開花したのですが、最も如実だったバトルは、ピースVSアカオーニです。

見ている側でも痛々しく、痛さと怖さに苛まれながらも、泥に塗れ滝のように涙を流し、挙句に鼻水たらたらな状態であっても、諦めることしようとしないでしがみ付き、アカオーニを倒した姿には、一連の成長を踏まえ大きな感動を与えました。

というよりあのアカオーニは、完全に赤鬼じゃなくて般若みたいですよね。

しかも巨大化したら完全に変態でした。

ビューティの髪を舐めるような不気味さを出したジョーカーを別にしたら…
by 横浜学園都市部 (2012-07-21 18:34) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
ヨーロッパ旅行の前後でコメント返しをしていないものは無いと思っていたら、
まだあったとは・・・しかもこんなメジャーな一編なのに・・・
半年以上レスしていなかった事、失礼いたしました。

まず今回はどこか浮世離れしていたひかりが、
血の通った少女としての「九条ひかり」になったという印象があります。
私も感想文中で述べたように、奈緒と美羽の目を通して
憧れの先輩としてのなぎさとほのかを描き出しているのも
面白い着眼点でした。もっとも、なぎさはパンの買い物などで
いつものなぎさと変わらぬ姿を見せてくれますが、
後輩の目から見る姿は憧れの先輩そのもの。
後から合流するほのかともども、少女達の憧れのプリキュアであり、
憧れの美墨なぎさと雪城ほのかという視点で観られるのが面白いですね。

ところでほのかの衣装、私も結構好きです。
初夏に相応しい爽やかさの中に、丈の短さが織りなす色気が(以下自粛)

たかしくん氏、これが初の演出とは思えぬ見事な出来栄えでした。
特異ひかりのスリーポイントシュートの一連の描写、
ゆるやかに弧を描くボールと、見上げる皆の構図が素晴らしかったです。
短いながら充実した対サーキュラス戦も、
ホワイトのグルグル回転(笑)といった所に泥臭さが伺える気がしました。
今後のスマイルの制作に関しても期待がです。

>完全に変態
まあ、そこは変態という名の紳士という事で・・・(以下略)
by スティクス (2012-07-21 23:10) 

Saig Hira

スティクスさん、お久しぶりです。
 第13話、14話とハートフルな展開が続きましたが、特にこの15話は心にしみる作品ですね。スティクスさんご自身も「名作」と位置付けられ、解説にも一層力を込められているように思いました。
 今回登場した奈緒、美羽にひかりを加えた3人は、志穂、莉奈、なぎさの3人娘や、なぎさ、ほのか、ひかりの3人の関係を引き継ぐものであるとも捉えることが出来、なぎさとほのかが卒業してこの物語が終わっても、後輩たちには新たな友情が生まれ、綿々と引き継がれて行くのだという、ある意味の「永遠」を感じさせます。このような筋書は創作上の王道としてあらゆる作品に見られるとは言え、それが尊いものであるだけに、真正面からそれをぶつけられると心を動かされずにはいられません。
 また、少しずつ大切な事を学んでいくひかりの姿は視聴者である少女たちの姿にも重なり、彼女たちが大人になった後も、それに続く少女たちが次々と現れ、学び、成長していく、そうした意味での「永遠」もこの15話は感じさせるものであり、繰り返して鑑賞するに足る深みある作品に仕上がっていると思うところです。
by Saig Hira (2013-07-28 23:51) 

スティクス

>Saig Hiraさん
MH前半では、今でもこの話と第8話には思い入れがありますね。
当時の記事を見返すと、いかに私が熱を込めて書いていたかが分かります。

>ある意味の永遠
志穂、莉奈に対する存在としての奈緒、美羽という解釈、興味深いです。
なるほど次に続いて行き、その次も、また次も・・・と連綿と続いていく、
こうした事の積み重ねが、永い絆に繋がるのかなと思うと、深いですね。
ひかりにとっての「宝物」であるタコカフェと同じくらい大切なものを
新たに見出す今回は、見る度に新たな発見を与えてくれる名作だと思います。


by スティクス (2013-07-29 23:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。