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フレッシュ第43話『世界を救え!プリキュア対ラビリンス』 [フレッシュプリキュア!]

前回の予告とサブタイトルから、早くもクライマックスかと懸念してしまいましたが、
どうやらまだ日常パートが続く予感を残してくれました。
プリキュア対ラビリンス、というものの、実質ノーザ「さん」対シフォンという展開。
シフォンの反則的な能力は今までも発揮されましたが、
今回は群を抜いており、プリキュア以上の活躍を見せます。
それでも、ピーチのリーダーシップと前へ進む意思を鮮やかに描き出し、
彼女の芯の強さを改めて見る事ができた一編でした。
  
前回の続き、占い館に乗り込む前の4人から始まります。
不幸のゲージを破壊すれば、シフォンはもうインフィニティにならないけれど、
中ではノーザ「さん」が待ち構えている。及び腰になりそうな空気は、
みんなで力を合わせればきっと大丈夫、とピーチが勇気付けました。
一方不幸ゲージの前では、間もなくプリキュアが乗り込んでくると懸念するサウラー、
プリキュアが乗り込んでくる前に叩き潰すと息巻くウエスターさんに
考えが浅はかだと冷たく言い放つノーザ「さん」。
『何か考えがあると?』激昂したウエスターさんを制したサウラーの質問に、
霧吹きのような物を手にほくそ笑むノーザ「さん」。『来るというなら歓迎してあげるわ』

まるで入って来いと言わんばかりに勝手に開く扉。
タルトとシフォンには外で待つよう言い残し、ピーチを筆頭に館に入ると
背後で扉が閉じられました。
『後戻りできないって事ね』『望むところよ』
パッションはアカルンを出し、皆の決意を伺うかのように見回し、
そしてアカルンを持つパッションの手に手を添えて4人が手を取り
『みんな一緒なら絶対に負けない!』と、アカルンの力で不幸ゲージ前へと移動しました。

パッション以外は初めて目にする不幸ゲージ。息を飲むプリキュア達の前に、
早速ノーザ「さん」が現れ、ここがお前達の墓場となる、と悪役のお手本のような台詞に続き、
『結束などと言うものが、いかに脆いものか教えてやる』
と先ほどの霧吹きを取り出すノーザ「さん」。
パッションが『あれは!』と驚く刹那、吹き付けられる霧に包まれる4人。
『みんな気をつけて。この霧の中には不幸のエネルギーが入っているわ』
ノーザ「さん」の嘲笑がこだまする中、いつしか4人は離れ離れになってしまいました。

気がついた時ピーチ、いやラブは不気味に静まり返るクローバータウンストリート。
美希は元気なくうつむく和希がいるファミレス。
ブッキーは殺気立つ動物が睨みつける人気のない動物園。
そしてせつなは暗く静かな桃園家にいました。

どこまで行ってもシャッターが降りているクローバータウンストリート。
ラブはカオルちゃんに会うものの、お店を辞めたと言い放ち、
ドーナツなんか作っても意味が無いというカオルちゃんらしからぬ
無気力な態度と発言に絶句。そしてあたりを見回すと、
そこにはやる気を失った商店街の人々が・・・

『姉さん、僕はもう駄目だ。嫌になったんだ。勉強も将来も何もかも』
『何言ってるの?医者になるって言うあなたの夢は?
『医者になんかならない。夢なんかもうどうでもいいんだ』
体が弱いからこそ医師への夢と希望に燃えていた和希の
投げやりな態度と発言に、後ずさる美希。

『人間がいるぞ』『人間は勝手で残酷だ』『人間なんか嫌いだ』
殺気立つ動物達が徐々に迫り、
そして『人間を倒せ!』と気勢を上げるゾウさんに戸惑うブッキー。

そして誰もいない桃園家では、次々とせつなが部屋を開けていくものの
誰の気配もありません。
『みんな、どこに行ったの?』

『プリキュア達は今、心の裏を映す異空間の中にいる』
モニターを見つめるノーザ「さん」は、サウラーとウエスターさんに説明していました。
自分達が一番望まない未来を見せ付け、悲しみから絶望を生み、戦う気力を奪う。
その作戦にウエスターさんはともかく、サウラーさえもちょっと引いているように見えますが、
おかまいなしにノーザ「さん」の嘲笑う声が響きます。

町を駆けるラブは躓いて転倒し、『こんな世界、クローバータウンストリートじゃない』
と内心思った時、『こんな世界?』と、何かを察しました。
『違う、あなたは和希じゃない』
『私の知ってる動物さん達は素直で優しい心を持っている。あなたたちは誰?』
美希も、ブッキーも違和感に気付き、そしてノブに手を伸ばしたせつなも
『違う、お父さんやお母さん、ラブが私を置いてどこかに行くはずが無いわ。この世界は・・・』
『偽者だよ!!』そう叫ぶピーチの声でまやかしが解け、幻影を振り払った4人。
『こんな事で私達の心はくじけない!』
それでも余裕を崩さないノーザ「さん」は、モニターを見つめて笑みを浮かべています。
『お楽しみはこれからよ・・・』

今度は奇妙な空間に迷い込んだ4人。
ピーチは砂漠、ベリーは嵐の海、パインは樹海、パッションは岩山。
そして、各々の前に巨大な怪物が現れます。
その様子をモニターで伺っていたウエスターさんは、
プリキュアが仲間同士で戦っていると驚きました。
ノーザ「さん」曰く、プリキュア達には互いの姿が魔物に見えているという、
「ダイの大冒険」のメダパニのような状況に陥っています。
『さあプリキュア達。お互いの力をぶつけ合って、思う存分戦え。そして仲良く自滅するがいい』
激闘の中、水面から勢い良く飛び出すベリー。
しかしその姿は、ピーチには砂漠から立ち上った魔物の姿に見えています。
そしてパインとパッションも・・・

館の外で待つタルトとシフォンでしたが、よからぬ気配を感じたシフォンは
タルトの制止を聞かず『ケンカダメー』と館に向かって飛んで行きます。
目の前の重い扉が目の前で開いてゆき、何で開くのか驚くタルトでしたが、
何のことはない、シフォンが超能力で開けていました。
タルトも腹をくくって、シフォンと共に館内に向かいます。
インフィニティとドーナツ好きの喋るフェレットが侵入して来たと
モニターを見ていたウエスターさんが気付き、
『やはり自分から飛び込んできたか・・・』 『これも貴女の計算だと?』
そう返すサウラーにモニター監視を任せ、侵入者の所に向かうノーザ「さん」を
『俺も行くって事?待って下さーい』と慌ててウエスターさんも追いかけて行きました。

そしてタルトとシフォンの前に立ちはだかるノーザ「さん」とウエスターさん。
有無を言わさず襲い掛かるノーザ「さん」でしたが、
素早く身をかわしたシフォンはシャンデリアの上に乗って、
シャンデリアを操ってノーザ「さん」と戦いを繰り広げます。
予想外のシフォンの活躍に盛り上がるタルトでしたが、
『よう!』タルトにはウエスターさんが迫っていました。

ノーザ「さん」の攻撃から身をかわし、シャンデリアごと突っ込むシフォン。
『これが、インフィニティの力・・・』受け止めるノーザ「さん」も驚く一方、
タルトとウエスターさんは「トムとジェリー」のような追いかけっこを繰り広げていました。
勢い余って階段の手すりに首を挟んでしまうウエスターさんは、
気合で手すりごと破壊して脱出。タルトを驚かせます。
ノーザ「さん」とシフォンが激戦を繰り広げる中、
手すりを滑って逃げるタルトと同様に、わざわざ手すりを滑って追跡するウエスターさん。
『でもどうやって止まるの?』真面目に戦っている横でウエスターさんは
ひょっとしたら「急所」を打ってしまったのでは?という体勢で手すりから転がり、
そのまま「蒲田行進曲」のヤスの階段落ちのように階段を転げ落ちていきました。
あわれ頭上にお星様が飛んで、のびたウエスターさんの横でVサインをするタルト。

一方、プリキュア達もなぜか本気で攻撃できないという奇妙な事態に戸惑っていました。
その膠着状態を打開するため、次の一撃に全ての力を込めて決める!と決意。
『これでおしまいだ。さようなら、プリキュア』
その様子をモニターの前で見物していたサウラーが高笑いした時、
シフォンの『ダメーー!!』と叫ぶ声が4人一様に聞こえ、戦いの手を止める4人。
まやかしが解けた時、皆が寸止め状態でした。
『お前も嘆きと悲しみの中に取り込んでやるわ!』
計算を狂わされた事に怒ったノーザ「さん」がシフォンに例の霧吹きを向けますが、
伝家の宝刀「キュアキュアプリプー(笑)」で霧吹き破壊。シフォン強すぎます(苦笑)

霧が晴れ、シフォンの声のおかげで助かったというプリキュアの前に
シャンデリア、そしてタルトの悲鳴とともにシフォンが上から落ちてきます。
その後を追ってノーザ「さん」とサウラーも現れ、
『忌々しいインフィニティめ。こうなったら仕方が無い』
と、不幸ゲージにソレワターセの実を取り付かせます。

そのままノーザ「さん」とサウラーが退き、脈打つ蔦が不幸ゲージのある空間を占拠して
アカルンの力でプリキュア達も退去すると、蔦はそのまま館を破壊して
巨大なソレワターセが姿を現しました。
そして崩壊した館から立ち上る土煙の中から姿を現したノーザ「さん」、サウラー、ウエスターさん
(ウエスターさん館の崩壊に巻き込まれてなくて安心しました)も現れ、
『さあ、倒せるものなら倒してみろ。だがソレワターセを破壊した時、
 お前達はゲージから溢れた不幸のエネルギーに飲み込まれ
 深い悲しみの底から二度と帰って来られなくなる』

まるで瘴気のような不幸の嵐を吐き、攻撃してくるソレワターセ。
強烈な不幸のエネルギーに耐えるプリキュアですが、その戦いの最中
シフォンがインフィニティ化しそうになります。
立っている事も出来まい、と嘲笑うノーザ「さん」。猛烈な風に耐えるのがやっとの状態ですが、
4人の耳にシフォンの泣き声が届くと、まるでイース様を救った時のピーチのように
皆が気合で不幸のエネルギーをかき消します。
『どこにまだそんな力が・・・』驚くノーザ「さん」に
『どんな事があっても絶対、シフォンはあたし達が守る!』

そしてラッキークローバー・グランドフィナーレでいつものようにソレワターセを撃破。
強力そうな見た目に反してあっさり倒された、と思いきや
笑みを浮かべるプリキュアに、「計画通り」といった余裕を見せるノーザ「さん」。
不幸のゲージをソレワターセにして、館を破壊してまで外に出したのは、
ゲージから溢れる不幸のエネルギーを世界中にばら撒くためでした。
高笑いするノーザ「さん」の上で砕ける不幸ゲージ。
中に溜まっていた不幸のエネルギーがどす黒く変色してゆき、嵐が巻き起こります。
『やがて不幸のエネルギーは雨となり、世界中に降り注ぐ。
 世界中の人間たちがお前達の巻き添えになるのだ』
ノーザ「さん」の発言と、自ら招いた最悪の結果に打ちひしがれそうになるプリキュア達。
と思いきや、ピーチだけは前を見ています。そして、グランドフィナーレをもう一度放つ、と。
躊躇する3人に、『それでもやらなきゃ・・・』と告げて振り返ったピーチは泣いていました。
『今私達がやらなきゃ、本当にみんなが不幸に飲まれて消えちゃうよ!』

何かを訴えるかけるようなシフォンの言葉をパインがキルンの力で聞いてみると、
キュアスティックの力とパッションハープの力をシフォンに向けて放つように、との事でした。
皆が心配するものの、大丈夫だから急いでというシフォンの言葉を信じ
空に広がりつつある不幸に向かって行ったシフォンに技を放つ4人。
するとその力をシフォンが集約して増幅したかのように、
額に輝く4つの光で不幸のエネルギーが消滅して行きました。

想定外の出来事に絶句したノーザ「さん」でしたが、さすがは最高幹部です。
気を取り直し、その場の誰も気付かないうちにシフォンの額の光を奪い取り、
そしてサウラー、ウエスターさんと共に異空間に姿を消しました。
無事、ピーチの元に戻ってくるシフォン。
厚い雲から日が差し、町の人々が空を見上げる中、やがて青空が広がります。
シフォンとタルトに助けられたことに、私達もっとしっかりしなきゃ、と省みるものの、
『結果オーライ、幸せゲットだよ!』というラブの宣言で幕
・・・と思いきや、先ほど奪い取った光の欠片を見つめて
自室でほくそ笑むノーザ「さん」。で幕となりました。

初見時の印象ではカオルちゃんが圧倒的な強さを見せ付けた話のように
規格はずれの活躍を見せるシフォンにプリキュアが食われてしまった感があったのですが、
こうしてレビューを執筆するために見返してみると、
ピーチのリーダーシップと牽引力が光ります。
館に乗り込む時、不幸ゲージ前に移動する時、幻影を振り払う時、シフォンを守ると宣言した時、
そして打ちひしがれそうになった他の3人を涙を流しながら叱咤した時。
それぞれのシーンはベリー、パイン、パッションの誰に任せても違和感がありそうで、
やはりラブ=ピーチは主人公に相応しいキャラ付けをされていると感じました。
そのために今回はピーチ以外の3人がやや存在が薄く、少々残念です。
例えば館の構造を知っているパッションが先陣を切るなどがあっても良かったかもしれません。

ノーザ「さん」は前回3週間前のエピソードで見せた冷酷さを如何なく発揮し、
特に4人の心の裏を見せて戦意を喪失させるというえげつなさは
プリキュア5での絶望の仮面をプリキュア達に被せたカワリーノを彷彿とさせます。
そしてそれぞれ異なる「望まない未来」を見せ付け、
希望を捨てた和希を見たくない美希、動物の信頼を失いたくないブッキー、
家族と別れたくないせつな、というのは予想しやすいものの、
ラブは人々が無気力になった世界に連れて行かれました。
ここでもラブの特異性が際立つ感があり、ラブにとっては人々が気力を失う事が
何よりも見たくない。他の3人が自分が失いたくない物を見せられるのに対して
ラブだけは人々の活気のある姿を望んでいるという点に、
源吉爺さんが命名した「ラブ」という名前を体現していると思いました。

それにしてもノーザ「さん」は、どこまでが計算ずくだったのかが少々疑問です。
4人に幻を見せて戦意喪失させては全世界に不幸をばら撒けないですし、
4人が共倒れになっては同じく全世界に不幸をばら撒けないですし、
そしてゲージを破壊させて全世界に不幸をばら撒かれては
インフィニティを手に入れるという一番の目的が果たせなくなります。
もっとも予告を見る限り来週もシフォンがインフィニティ化するようなので、
最後に奪った光の欠片で何かを仕掛けると思いますが、
これこそ「結果オーライ」のような気がします(笑)

緊迫したストーリーを見事に和ませてくれたウエスターさんは、
相手がタルトということでコミカルな描写が浮いた印象を与えず、
本文中に触れた「トムとジェリー」を彷彿とさせて楽しませてくれました。
そして気になったのはサウラーが少々ノーザ「さん」のえげつない手法を見て
引いているような印象を受けることです。
もしかしたら、もしかしたらですが、この2人が反旗を翻す伏線などと言う事は
・・・・・・無いと思いますが、このまま消える悪役で終わって欲しくないと思います。

まさに大活躍だったシフォンは、今までもご都合主義と言われかねない
反則的な能力を駆使してナキサケーベの動きを封じたり
息絶えたイース様を甦らせるためにアカルンを呼び寄せたり等がありますが、
正直ここまで強いと違った意味で驚かされます。
そういえばシフォンの出生の秘密も、なぜスイーツ王国に飛来したのかも、
そもそもインフィニティである理由も、未だ解明されていません。
これからクライマックスに向けて、これらが明らかになるのでしょうか?
シフォンの謎が更に深まった回でもありました。
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