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マックスハート第17話『どうする!?悩めるほのかの研究発表会』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

なぎさには志穂と莉奈。ほのかにはユリコ。
初代~MHの特徴として、主人公たちにプリキュアとは別の
良き理解者がいることが挙げられます。
今回は昨年の研究発表でも活躍し、科学部を支えるユリコとほのかの
「ふたりは科学部」とも言うべき展開です。
  
練習中のラクロス部では『気合入れて行こう!一年生も声出てないよ!』
となぎさの激が飛び、ようやくキャプテンとしてのリーダーシップが発揮されています。
その頃科学部では、研究発表会のテーマについて決を取っていました。
「ゴミと私達」か、昨年扱った「雷の発生に関する研究」か。
どちらにも挙手しない部員達に意見を求めるユリコですが、
部員達はどちらの実験もイマイチよく分かっておらず、
ほのかは逆に意見を求められて答えに窮しました。
皆がやりたい実験で良いと思うと、らしくなく消極的です。
雷なら去年やっているからグランプリを狙える、けれどゴミは雪城先輩の案だし・・・
部員達のヒソヒソ話が聞こえる中、気を取り直してほのかは再び決を取ります。

洋館の窓からずっと外を見ている少年の姿を気にかけ、
執事二人はサーキュラスたちに外に連れ出してあげたいと進言しますが、
今はまだ早いと却下され、ビブリスに怒られて逃げ帰りました。
サーキュラスとビブリスは外に出す事で及ぼされる影響を懸念しており、
『刺激によってはあのお方にどのような変化が起こるか分からんからな』
『あのお方の将来に何が起こるか、私達にも予想がつかないからね』
『よく言われるんだけど俺ってそんなにカッコイイ?』
突然まるでかみ合っていない話で割って入るウラガノス。
『貴様の顔には興味は無い』『カッコイイからプリキュア倒す』
『人の、話は、最後まで、聞けっての』
妙な理由で出撃していったウラガノスにサーキュラスの声が空しくかけられます。

昨年のYURIKO1号を整備しながら、思いを馳せるユリコ。
でも雷は去年研究しつくし、どうしたものかと思案するも、
黙々とノートに向かうほのかを見て奮起。一年生達を焚き付けて作業に当たらせます。
そんなユリコの姿は、ほのかにとっても頼もしく映ります。
しかしユリコと二人で下校するほのかは浮かない様子。
『ねえほのか。本当はあまり乗り気じゃないみたい』
ほのかを気遣うユリコが声をかけますが、
『だけど、みんなで話し合って決めた事だから・・・』
『ほのかさぁ、自分で気付いてるかどうかわかんないけど、
 部長になってからなんかみんなに遠慮してない?』
『遠慮なんか・・・して・・・ないと・・・思うけど・・・』
自信なさそうに消え入りそうな声で答えるほのかに、やっぱりゴミと私達をやろうと提案。
科学部はほのかが引っ張っていくべきで、そのためにもほのかが一番やりたいテーマを
やるべきと助言するユリコでしたが、ほのかの悩みは深いようで、
『私は別に・・・自分の案が採用されなかったから悩んでいるわけじゃ・・』
と珍しく弱音を吐き、そしてふと、
『私なんで科学部にいるんだろう。なんで科学部に入ったんだろう』
と呟いてしまい、ユリコを置いて先に行ってしまいました。

タコカフェで考え込んでいるほのかの前に、快活に現れるなぎさは
発表会の準備うまくいってないの?と図星を突くものの嫌味な感じはありません。
そんななぎさにキャプテンとしてうまくいっているかを尋ねてみると、
もうボロボロ、との返事が返ってくるものの、口調は暗くありませんでした。
そこにひかりがほのかに作ってもらったという「ハンディ」のお礼を言いに来ます。
発表会で使うリモコンの技術を応用して作ったオーダーマシンで、
面白がったなぎさがたこ焼を注文してみようと適当に操作したところ・・・
果たしてなぎさの前にたこ焼5皿が出され、ハンディの指示通りに作ったのにと
呆れるアカネさんも改めてほのかにお礼を言います。
『私はただ、好きで作ってみただけですから』
『ほのかって本当にこういうもの考えるの好きだよね』
その自分の発言、そして続いたなぎさの一言に、ほのかは何かを気付きました。
『そうよ、そうだったのよ。そうか、そうなのね!ありがとうなぎさ。さようなら』
なぎさ、ひかり、アカネさんがあっけに取られる中、笑顔で家路に着くほのか。
『そうだった。やっと思い出せた。私は・・・私は!』
そう自らに言い聞かせる口調は自信に満ちています。

改めて皆に、ゴミと私達で行こうと提案するほのかに、当然疑問を口にする部員達。
そんな部員達の心配を払拭するように内容も、設計図もほぼできている事、
そしてなぜ研究発表を行うのかについての思いを語ります。
去年グランプリを取ったせいで今年もグランプリを取るか、せめて入賞を、
というプレッシャーにいつの間にか縛られていた事。
そのため去年の実績を活かした研究発表をして手堅く体裁の良いものにしようとしている事。
だからこそ、余計な事を考えずに純粋に没頭できるテーマに取り組むべきではないかと提案し、
『私が科学部に入ったのは、科学が大好きだったからです。
 今回の発表会を通じて、みんなにも研究や実験の面白さを知ってもらいたい。
 科学部の事をもっともっと好きになってもらいたいんです。
 純粋に科学を好きになるために未知のテーマに取り組んで新しい発表をする。
 当たり前だけど大事な事。もう一度、みんなに思い出して欲しいんです』
タコカフェで気付いた科学が「好き」だという単純な事実から、自らの想いを語りました。
そして新たなテーマで研究開始。実験器具の組み立てやゴミ捨て場でのフィールドワーク等、
夜遅くまで理科室の灯りが灯り、部員一丸となって新たなテーマに取り組みました。

そして発表会当日。なぎさはひかりを誘って会場に向かいます。
ほのかはユリコと共に時間ギリギリまで作業に没頭し、
最後の仕上げ、リモコンの組み立てを終えて会場に向かおうとしたところ、
ゴミ捨て場のゴミが動き出して・・・
会場にまだ姿を見せていないほのかを外で待つなぎさとひかりですが、
ポルンの警告で不穏な空気を察します。
会場に向かうべく急いでいたほのかとユリコも、通りかかったゴミ捨て場の異変に気付くと
ゴミ捨て場の屋根を破壊してゴミザケンナーが現れます。
その勢いで折角作ったリモコンを落として壊してしまい、
ユリコはザケンナーの姿に怯えて気絶してしまいました。
ザケンナーから逃げ回るほのかは前に現れたウラガノスとの挟み撃ちに遭い、
どうみても10メートルは生身で飛ばされます。(本当にむちゃくちゃタフだし、です)
ようやく駆けつけたなぎさとひかり。ザケンナーはひかりに集中攻撃を加え、
よりによってゴミに埋もれてしまうひかりは、ゴミの山の中で変身します。
さらにルミナスに猛攻を加えるザケンナーを見て、なぎさとほのかも変身しました。

お返しとばかりにザケンナーに、そしてウラガノスに猛攻を加えるブラックとホワイト。
発表会の日に現れるなんて許せないと怒るブラックに対し、
俺には関係ないと高笑いで返すウラガノスに煽られたザケンナーの攻撃から
ホワイトは身を挺して巻き添えにされそうなユリコを守ります。
『ユリコがいるのに何て事を・・・許せない!』
ルミナスに指示を出し、そして3人で放ったエキストリームルミナリオで撃退しました。

その頃、発表会は休憩を挟んでベローネの順番になりました。
ほのかとユリコが来ない事を心配している部員達ですが、
駆け込んできた二人を見て一安心・・・と思いきや、
リモコンが無い事に気付いて珍しく取り乱すほのかをユリコが力づけます。
そして自転車を借りて懸命にこぎ出しました。
向かった先は、学校より近いタコカフェです。一輪ドリフトの凄まじい勢いで停止し、
アカネさんからハンディを借りてすぐに引き返しました。
リモコンのパーツと周波数が同じなので、
代用できると判断したユリコに促されて、ほのかは発表の壇上に向かいます。
「ゴミと私達」という研究テーマの目的と意図、そしてテーマに沿って
廃品を再利用して作ったと言う実験器具を紹介し、ハンディを使って説明しようとしたところ
場内から沸き起こる爆笑。モニターにはタコカフェ、たこ焼、などが映し出され、
気付いていないほのかにユリコが舞台袖から声をかけると
ほのかはようやく事態に気付き、モニターを見て焦りました。
焦れば焦るほど次々とホットドック、オレンジジュースなどが映し出され、
ようやくまともなデータが表示されて、ホッとして発表を進めます。
そしてともかく無事に発表は終わったようです。

部員達に失敗を謝るほのかですが、誰もそんな事思ってないとユリコが力づけ、
前より科学部の事が好きになったという部員達、
そしてみんな一つの事に夢中になれたというユリコに、
『私、発表会に肝心の実験器具を忘れちゃうような駄目な部長だけど・・・
 これからも、よろしくお願いします!』
ほのかは改めて頭を下げて感謝の意を示します。
一件落着。と思いきや、帰路に着いた一同の前にアカネさんが立ちはだかりました。
うちの大事な商売道具どうなっちゃったの?と問い詰めるアカネさんに
ユリコもまた頭を下げて謝るのでした。


昨年度の研究発表会の時もそうでしたが、
時にほのか以上のリーダーシップと決断力を発揮するユリコは
芯の強さを持つものの時折引っ込み思案で殻にこもりがちなほのかを支える
なぎさと違った意味での良きパートナーです。
今回も部員達の意見を尊重しようとしたあまり目的を見失いかけたほのかを
それとなく下校時に気遣ったり、ギリギリまで学校に留まってほのかの研究を支えたり
取り乱したほのかを前に素早い判断力を見せてハンディを取りに行ったりと、
今回はまさに主役級の活躍を見せます。
ここまでできるのは彼女自身科学や研究が好きだということもあると思いますが、
何よりもほのかの実力と強さを信じているからにほかありません。

研究発表会の結果は今回明らかにされませんでした。
ほのかが作中で語るとおり、結果よりもやりたい研究を行うことに意義があり
もしかしたらほのかの壇上での失敗のため、良い成績ではなかったかもしれませんが
最後に一丸となった科学部員たちの言葉からは、グランプリ以上に
有意義なものを彼女たちにもたらしたと思います。

思えば私も転職を決意した際の初心を忘れかけて迷う事もありました。
今でもありますが、今回のエピソードの「好き」だからこそ没頭できるという内容に
改めて勇気付けられた気がします。

こういった展開のため、今回なぎさとひかりの存在感が薄いのは仕方ありませんが、
むしろ中途半端にでしゃばって話のバランスを崩すよりずっと好ましいと思います。
またウラガノスの出撃時のまるでかみ合っていない台詞は
ひょっとしたらブンビーさん同様のアドリブでしょうか?
きちんと突っ込んでくれるビブリス、サーキュラスも含め、敵側のユーモアも
さりげなく楽しむ事ができる一編でした。
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横浜学園都市部

ほのかが好きな自分は、このお話は気に入っていますね。

科学部の部長として先頭に立ったほのかの苦悩とそれを支えるユリコという構図で成り立っていましたね。

レビューしている通り、物事に没頭できるのはその事が好きだからこそ十言う感じが印象的でした。

物事を好きでやっているなら、諦めず最後までやり通す勇気も居るものだと感慨深かったです。
by 横浜学園都市部 (2011-11-02 11:38) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
私もこの話、というよりほのかに対するユリコの存在が光るので、
科学部がらみのエピソードは結構好きです。
なぎさのラクロス部と比較するとどうしても地味になってしまいますが、
ユリコの秘めた熱さ、そして的確なナンバー2としてほのかを補佐する様など
結構ベローネ科学部は熱いです。
奏のスイーツ部もこのような展開が観て見たかったのですが・・・
ともかく、5GoGoまでの再視聴を終えた今、
好きだからこそ没頭できるという自分で書いた言葉、
そしてご指摘いただいた件が、今改めて実感できました。
by スティクス (2011-11-02 22:04) 

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