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フレッシュ第44話『妖しき草笛!奪われたシフォン!!』 [フレッシュプリキュア!]

緊迫感のある展開が続いた中の軽い話、と思いきや
ラストから一気にこのままクライマックスまで続きそうな展開となり、
これがフレッシュシリーズ最後の日常エピソードかもしれません。
その中には初代シリーズからのファンやフレッシュを第1話から見続けた視聴者への
ファンサービスらしきものも散りばめられ、いよいよ佳境に入る展開を彩ります。
  
以前事件のために中止となったダンス大会への参加を打診するミユキさん。
『前にラビリンスが現れてめちゃくちゃになっちゃったでしょ?』
回想とはいえイース様のお姿を拝めるのは久々でファンとしては嬉しいですがが、
めちゃくちゃにした張本人であるせつなは当然目を伏せます。
せつなの方に無言で手を乗せる美希を、黙って振り返るせつな。
このやりとりは無言ですが、言葉で表さずとも多くの意味がこもっていそうです。
あなただけが悪いのではない、とも済んだ事はもういい、とも・・・
そしてせつながラブとブッキーの方を見つめると2人とも笑顔で頷き、
今度は4人で参加すると意欲を燃やしました。
シフォンもあの一件以来インフィニティになっておらず、
プリキュアもダンスも両方頑張ります!と明るい雰囲気になりました。

その頃ノーザ「さん」は、シフォンの額から奪った光を瓶に入れ、
ソレワターセの植物から葉を一枚取り、口付けした後同じ瓶に入れました。
この葉が真っ黒になったら強制的にインフィニティを発動でき、
さらにクローバーボックスの音色も子守唄も役に立たないと
サウラーとウエスターさんに説明してあげるノーザ「さん」。
どこまでが目的だったのか、どういう原理でそうなるのかはさておき、
『全てはメビウス様の為に・・・』
ラビリンスの者らしく宣言します。

ミユキさんが自室でストレッチをしていると、無遠慮に大輔がドライヤーを借りに来ました。
『もうすぐクリスマスだけど、ラブちゃんとデートの約束とかしたの?』
姉の言葉に一気に真っ赤になる大輔に、ラブたちはダンスの特訓で忙しいので、
冗談半分なのか、大輔にもダンス大会出場を勧めました。
そうすればラブたちといっしょにいられるし、さらに
ダンスでかっこいいところを見せればラブも見直すかも?
姉の言葉にアタフタと誤魔化すものの、内心やる気を燃やす大輔。
そして翌日学校で、案の定裕樹と健人に声をかけるものの、
突然の申し入れに当然断る二人。
『じゃあ、ラブたちとのダンスレッスンは俺一人で行くわ』
ラブ「たち」と聞いて美希も、ブッキーもいるとくれば当然この2人は飛びついてきます。
知念家は姉弟そろって人を釣るのが上手いですが、
不純な動機はいかがなものか、これは由々しき事態でありぞっとしないです。
本来ならばヤング男子諸氏を怒鳴りつけるところですが、ミユキさんに乗せられたことを鑑み
苦言を呈するに留めておきます。

果たしてダンスレッスン前に目が点になる4人の前に現れる男子3人。
チーム名は「さんしょくだんこ」。ひょっとして「男子」と書いて「ダンコ」と読むのでしょうか。
引いている4人を尻目に、遠巻きに見守っているカオルちゃんは結構楽しそうでした。
そして踊ってみせる3人。
『俺をただの野球バカだと思うなよ!』と気合が入っている大輔は
一人自信に満ちた目で踊るものの、他の二人はアタフタ。
『大輔君が踊れるなんて聞いてないですよ』『結局俺たちは大輔の引き立て役かよ』
残念ながらそうなってしまった裕樹、健人も交えて特訓開始。

いつもの公園で、そして雨の日はスタジオで。レイカとナナのトリニティメンバーによる
サポートも付き、大輔は自宅でもミユキさんの個人レッスンを受け
(一人恵まれている気がしますが)
そうこうするうちになんとか形になって来たようで、裕樹と健人からも自信が伺えます。
『大輔・・・ちょっとかっこいいかも』
計画通りラブの気を惹く事に成功し始めた大輔は、内心決心していました。
『もし大会で優勝したら俺、ラブに告白する!』(なんという死亡フラグでしょう(笑))

ダンス大会は明日に迫り、今夜はゆっくり休むべく解散。
美希は鏡に向かって『あたし完璧!』と決め、
ブッキーは『きっとうまく行くって私信じてる』と床につき、
せつなは『明日は精一杯がんばるわ』と消灯しました。
・・・が、ラブだけは緊張のあまり眠れず、目を血走らせていました。
眠れない事に焦るラブに『だいじょーぶ、しふぉんついてる』と声をかけ
『らぶねんね』と一緒に寝てあげるシフォン。
シフォンにあやされるなんて、と少々呆れ気味のタルトでしたが、
いつしかラブも快い眠りに落ちてゆきました。

『ところであなた達、いつまで私の部屋にいるわけ?』
やっと突っ込んでくれたノーザ「さん」。見るとノーザ「さん」の私室には
キントレに励むウエスターさんと読書しているサウラーの姿が。
ウエスターさんがおっしゃるとおり、彼らのアジトはバラバラになってしまいましたので、
あれ以来ノーザ「さん」の部屋に居候しているようです。
『お邪魔ですか?ならば消えますが・・・』
行く当てがあるのか、サウラーが席を立った時、
ノーザ「さん」は何かを思いついたようで、二人に仕事を命じました。

そして迎えたダンス大会。「オーロラウェイブ」というどこかで聞いた事あるチームの次が
三色男子の出番でした。そして会場には西さんと南瞬も姿を見せました。
『情報では彼女達は熱心にダンスを習っている。だからこの大会には絶対出ている筈だ』
三色男子は無事に終えて退場し、続けていよいよクローバーの出番です。
舞台へ向かうラブとハイタッチを交わす大輔。
クローバーのダンスはEDと同じものですが、CGで見るのと違って何か新鮮です。
そのステージを客席からオペラグラスで見る西さんと南瞬は何か不審者みたいですが(笑)
プリキュアどもが踊っていると驚く西さんと違って南瞬は目ざとく
照明の足場にいるシフォン=インフィニティを見つけ出しました。
そしてノーザ「さん」の草笛も準備完了。
『これがあれば、インフィニティは絶対に抗うことはできない・・・』

結果発表。予選を通過したチーム名が読み上げられ、最後の枠はラブたちのクローバー。
残念ながら三色男子は落選し、落ち込む大輔が目に入ったラブは
予選通過の喜びよりも大輔の様子が気になりました。
裕樹と健人が大輔を慰めるものの『ダメだな、俺って・・・』
気合が入っていただけに、大輔はなかなか立ち直れません。

(『陽動作戦?』)
(『そうよ、プリキュアの邪魔さえなければインフィニティは必ず手に入る。
 これから作戦を説明するわ』)
西さんことウエスターさんが舞台裏に現れ、係員の制止を聞かずに
アンプをナケワメーケにして会場を荒らします。
何故今更ナケワメーケなのか?不審に思うものの、変身して立ち向かう4人。
クアドラプルキック等4人の猛攻に劣勢になるナケワメーケを見ても、
珍しく冷静に戦況を見守るウエスターさん。
ノーザ「さん」の作戦とは、ウエスターさんがプリキュアを足止めしている間に
インフィニティを強制発動させることでした。
ノーザ「さん」の唇から奏でられる草笛の音色。
その音色はヒッチコックの映画で使われたテルミンのような、不安を煽る嫌な音色。
インフィニティになってしまったシフォンを守ろうとする4人ですが、
ウエスターさんのナケワメーケによって足止めされ、このままではシフォンが危ないです。

なんとかクローバーボックスを鳴らしたタルトは愕然としました。
まるで元に戻る気配が無いインフィニティ。
『無駄よ。もうそんな小細工など通用しないわ』とノーザ「さん」が宣言し、
『全て計画通りだ』といつに無く冷静なウエスターさん。
そして最後にサウラーがソレワターセを出現させてインフィニティを奪う。
これが今回の計画です。
クローバーボックスの効果が無くとも、シフォンだけは守ろうと
シフォンの前に手を広げて立つタルトにサウラーが、ソレワターセが迫り・・・
プリキュアもナケワメーケの音波攻撃に動きを封じられていました。
が、様子を伺っていたミユキさんがナケワメーケの背後、
アンプのコードに気付き、ナケワメーケの背後によじ登ってコードを抜いて音波を止めました。
その隙にラッキークローバー・グランドフィナーレでナケワメーケを仕留め

・・・たものの、肝心のシフォンはソレワターセの手中に奪われていました。
相変わらず醜悪なソレワターセ(等身大だと一層不気味に感じます)が
シフォンのこめかみに触手を当て、まるで人質を扱うように動きます。
プリキュアが駆けつけるものの、ノーザ「さん」が姿を現し、
『動くとシフォンが危ないよぉ・・・』
普段「インフィニティ」と呼んでいるだけに、あえて「シフォン」と呼ぶところに
ノーザ「さん」のえげつなさが感じられます。
シフォンを連れて行くノーザ「さん」たちを、なす術も無く見送るしかありません。
連れ去られる間際、一瞬意識を取り戻したシフォンの『ラブ・・・』という声が届き
再び閉じた空間を無念そうに見つめる一堂。

一人ピーチだけが変身を解かずにうなだれるステージに、
大輔が訪ねてきました。
『あんな化け物やっつけちゃうなんて、やっぱスゲえっすね、プリキュアは』
彼なりに気を使ったつもりかもしれませんが、今の状況では極めてKYな発言に
『全然凄くなんかないよ。全然ダメ』
と落ち込むピーチ。実は大輔もダメだと思っていた胸の内を誰かに聞いてもらいたかったのか
『本当は俺、このダンス大会で優勝したらラブに好きだって言おうと思ってたんです』
思わずはっとして口をへの字にするピーチの様子に気付かず、更に続ける大輔。
『だから絶対負けられねえって。一生懸命練習した筈なのに、予選すら通らなかった。
 だから俺・・・ダメダメなんです』
それに対するピーチの答えはありません。様子を見守っていたタルトさえも
大輔のタイミング悪さを指摘する中、一声大輔にごめんと声をかけ、
無人の客席へ一人登っていくピーチの後姿。そして、暗転。

のんびり日曜の朝を楽しめる展開かと思いきや、またしても重い余韻を残した今回。
そんな展開を和らげてくれたのが、過去の作品や最初から見ている視聴者への
ファンサービスらしき用語や描写でした。
まず無遠慮に部屋に入ってくる大輔に対してノックくらいしなさいよ、
と返すミユキさんのやりとり、そして弟の想い人をダシにちょっかいを出すのは
なぎさと亮太の関係を思わせます。さすがにコブラツイストは出ませんが(笑)
続けて予選通過チームの名前です。
「オーロラウェイブ」「スピリチュアル」「メタモルフォーゼ」
いずれも過去シリーズの変身の掛け声で、大輔たちもチーム名を
「ビートアップ」「トランスレイト」「シャイニングストリーム」とかにすれば
予選通っていた・・・かも?(それらの名前を名乗らせるにはちょっと身の程知らずですが)
そして舞台裏に現れて係員に呼び止められ、アンプをナケワメーケにするウエスターさん。
この構図はそのまま第1話のイース様と全く同じです。
これらは最後となるかもしれない日常エピソードに遊び心を込めてくれたのでしょうか。

ミユキさんは皆がプリキュアである事やシフォン、タルトのことは知っていても、
せつなが元イース様だという事は知らなかったのだと思います。
でなければ冒頭の発言はいくらなんでも本人を前にして無神経です。
もっともそのおかげで、美希とせつなの無言のやりとりに深みが出たと思います。
そして以外にも今回体を張ってナケワメーケに背後から飛びつくなど
アクロバティックな活躍を見せたのは、やはり最後の活躍の可能性だからかもしれません。

一方大輔は今回、少々無神経な描写が目立ったのが残念です。
予選通過チーム発表時に、残る1チームに自分達の名前を呼ばれるよう期待する、
ということはラブたちが落選するという事ですし、出場するからには優勝を目指すのはいいですが
そうするとラブたちにも優勝が回らないという事に気付いているのでしょうか。
しかも優勝を目指す理由は完全な自己都合です。
打ちひしがれたラブ=ピーチに追い打ちをかけるかのようなKY発言は
彼がラブ=ピーチを知らないという事で弁護の余地はありますが、
他はあまり好ましくない印象を与えてしまいます。

緊張で眠れないラブをあやすシフォンの描写は暖かく、
そのためにインフィニティ化から元に戻らない、
連れ去られる直前に一瞬意識が戻るという描写がより残酷に引き立ちます。
先週のように圧倒的な強さを披露すればいいじゃないかと言うのは野暮ですが、
シフォンはあくまで「守るべき」存在であるというスタンスがあるため、
シフォンを取り戻すためにラビリンスに乗り込むという展開は自然で、
これが最終決戦の動機になりそうです。

ともあれ、先々週から息もつかせぬ急展開が続いて佳境に入ったシリーズも
残すところあと少しです。彼女達の物語がどういう結末になるのか、
期待と不安を持ちつつ日曜日を楽しみにしたいと思います。
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