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死んだ男の残したものは [フレッシュプリキュア!]

本来ならば日曜と日曜の間、空いた時間を縫ってマックスハートの視聴を進めるべきですが、
未だに今月3日放送分のフレッシュプリキュアの衝撃が冷めず
仕事は当然ながら何とかこなしているものの、何か心に穴が開いた気分です。
いい年した男である私が敵の男キャラの最期にここまで喪失感を味わうとは・・・
そんな訳で今晩は、年明けの雑務や新年会から開放され、少し早く帰ることができたので
帰り道にドーナツを買い込み、紅茶と共に駄文を綴って行こうと思います。
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ドーナツはウエスターさんの感想を聞いてみたいクリスピークリームのオリジナルを、
紅茶は勝手にサウラーらしいと思うアールグレイ(角砂糖てんこ盛りはさすがに無理です)
をお供に、しばし彼らを振り返ってみます。
  
思えば、プリキュア5GoGoが終わった時点で、足を洗うつもりでした。
それが、第1話のイース様が直球ストライクだったために見続けて、
途中からこのように感想ブログを始めるにまで至ってしまったように、
最初はイース様目当てで観ていましした。

第4話でイース様を差し置いてウエスターさんが初出撃した時、
イース様の出番を奪うんじゃねぇ!とまで思っていましたが、
第5話のパンダ第8話の「とぉう!」第9話のお花見と、徐々に壊れていく姿に
ウラガノス、カレッチの流れを汲む「真面目なつもりなのに笑える」キャラクターとして
ウエスターさんの登場が楽しみになってきました。
その後も「神回=髪回」「完璧な変装」「あまずっぺぇ~」「俺狙い?」
で順調に三の線を進んでいたウエスターさんですが、
イース様がクーポン券を受け取ってから、その人間性にまた深みが感じられました。
「仲間想い」
圧巻だった中盤の展開は、当然ラブとせつな=イース様の描写が中心だったものの、
ラブ側の美希、ブッキーと対比するようにイース様側ではウエスターさんの存在が光ります。
管理された寿命に疑問を抱いていないにも拘らず、どこかイース様を哀れむような口調
短い生涯を閉じたイース様がパッションとして生まれ変わった直後の気遣い。
そしてラビリンスと、過去と決別したパッションを前にした時の無念そうに聞こえる想い
この後しばらくお馬鹿キャラに徹してしまうものの、根底にイース様を想う気持ちが伺え
本編でさりげなく「イース」と呼び続けていることが、今回の伏線に繋がっています。

サウラーは正直、ずっと好感が持てませんでした。
今までの感想をざっと見返しても、「えげつない」「まさに外道」など、
我ながら好印象を持っていないと思いました。
なんといっても初めての出撃時の作戦があまりに酷すぎ、その後も
取る作戦がいちいちネチネチと暗く、個人的評価が低くなってしまいました。
決定的だったのは、傷ついたイース様にかけた冷酷な言葉
イース様贔屓の私としてはウエスターさんと違って仲間を仲間と思っていないような発言に
どうしても彼を好意的に見られなかったのですが、見方が変わったのが
やはりイース様がラビリンスにはっきりと決別を宣言したエピソード。
『ラビリンスに生きた者はラビリンスを捨てて、どこかで生きていける筈がないよ、イース・・・』
この一言が彼の胸の内、どこかイース様を憐れむようでもあり、羨むようでもあり、
自分への言い聞かせにも聞こえて印象的でした。
次の契機はシフォンを追いかけて虫取り網を被ってしまった姿と、
ノーザ「さん」登場後の格下げのような扱いです。
格の違いを見せ付けたノーザ「さん」を前に、本人はそのつもりが無いにも関わらず、
ウエスターさんと凸凹コンビのような扱いに成り下がっても
本質的な非道さは変わっておらず、クローバーボックスを盾にベリーをいたぶりましたが
このエピソードがあるからこそ、今回のサウラーの最期の描写に深みが出たと思います。

この3日間で驚いた事は、1月3日分の記事のPVの伸びが著しいことです。
当ブログで現在最も多い「せつなの苦悩 私は仲間になれない!」の記事の
既に3分の1に達する勢いで、「ふたりはプリキュア」カテゴリーで最も多い
「衝撃デート!キリヤの真実」と既にほぼ同数。
「マックスハート」に至っては、最も多い「悩みぶっ飛び!ひかりを結ぶみんなの絆」
既に倍近く引き離しています。
それだけ今回のエピソードの衝撃の大きさと、
彼らがいかに惜しまれつつ退場したかが感じられました。

あれから他のプリキュア感想サイト様や、動画のコメントなどを閲覧し、
いろいろな解釈を興味深く拝見しました。
管理されている人生に疑問を抱かず、メビウスに絶対の忠誠を誓っている筈なのに、
死を恐れている事。メビウスが死ぬよう命じたら甘んじて従うよう思っている訳ではない事。
中でも感銘を受けたのは、デリートホール出現後のウエスターさんとサウラー
二人の描かれ方の違いについてです。
ウエスターさんは一度諦観したかのような語り口でパッションを助け、
その後パッションの発言で生きる希望のような言葉を口にするものの、
理不尽にデリートホールへ吸い込まれてしまい、無念だったのではないでしょうか。
一方サウラーはあがき続ける生への執着を見せ、
一度ベリーに助けられる前に吸い込まれそうになった時は絶望のような叫びを上げますが、
その後のベリーとのやりとりで達観し、自らの命を犠牲にして満足そうに散っていきました。
こう見るとウエスターさんは救われず、サウラーは救われたように感じます。
お馬鹿で愛嬌があり皆に愛されたウエスターさんが未練を残して散り、
冷酷でえげつなくクールなサウラーが己の運命を受け入れて散る。
どことなくやりきれない想いが込み上げてくるのは私だけでしょうか。

ともかく、彼らが今後どうなるのかについて、憶測ではなんともいえません。
皆が望まない結末かもしれませんし、あまりにベタな復活をしてしまうかもしれません。
どう転んでも、あと1ヶ月を切ったフレッシュプリキュアという作品の完結を見届けたいと思います。
そして、2月以降の作品に向けて。

「死んだ彼らの残したものは 生きてるわたし 生きてるあなた」(谷川俊太郎)
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