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マックスハート第30話『頑張れルルン!未来を紡ぐ光の力!!』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

ルルンによるルミナスのパワーアップ回。とは安易に断じることが出来ず、
様々な要素が盛り込まれた見ごたえのある一編です。
はじめて光の園へ「帰る」事を意識させられるひかり、
ルルンを守るために単身立ち向かうルミナス、ブレス装着後の対サーキュラス戦、
そして、ビリヤード(笑)。
通算3度目となる、遊園地が舞台に繰り広げられるエピソードです。
  
ポルンだけでなくルルンの世話も加わった事を案ずるなぎさとほのかに、
タコカフェの休憩時間中のひかりは大丈夫だと返答します。
なぎさとほのかは休憩時間に休憩が取れていないのではと心配そうで、
ポリ容器に水を汲んで、重そうに運ぶひかりを手伝おうと申し出るました。
しかしこれは私の仕事だと頑張るひかり。そうは言ったもののその後姿は少し疲れて見えます。
ところでこのやりとりの間、ほのかの膝の上のポルンに向けてひかりの膝の上のルルンが移り、
嫌そうなポルンがひかりの膝の上へ→ルルンも追いかけてひかりの膝の上へ
というやりとりが妙に可愛らしいかった事を特筆しておきます。

なぎさとほのかは帰り道でもひかりの事を、
明るく振舞っているものの本当は大変なのではないかと心配していました。
そして、なぎさは気晴らしに遊園地へ連れて行く事を提案します。
本当はなぎさが行きたいのではと突っ込むほのかの目と、
それを否定しないなぎさのやり取りが可愛らしいですが、
ともかく、今度の休みに遊園地へ連れて行くことになりました。

その夜ひかりの部屋では、ルルンと共に積み木をしているポルンは、
目の下にクマを作って舟を漕ぎ、明らかに疲れ切っています。
そんなポルンを気遣い、もう寝ようというひかりですが、
ルルンはまだ空気が読めないのか、まだ眠くないと言い張り、
我慢できずに先に眠ってしまったポルンにすがり付いて揺さぶり始めます。
ひかりはルルンを注意するのではなく、
一緒に少し遊んだ後にお休みしましょうと持ちかけ、
そんなひかりにルルンは言います。ひかりは優しい、と。
そして、何気なくルルンが発する一言が、今後のひかりの運命を暗示する事になります。
『ひかりは光の園に帰るルル?』
その問いかけに即答できず、ひかりはしばし窓の外を見てから呟きました。
『私はここしか知らないから・・・』
ルルンにとっては光の園でみんなで暮らすことが望みですが、
ひかりの寂しそうな後姿を気にしたのか、みんなを守ってあげると告げるルルン。
そしてひかりも、ルルンに困った事が起きたら守ってあげると、2人で約束を交わしました。

『でかいでかいと言うから、どれくらいでかいのかと思ったら、意外と小さかったな』
『俺はでかいとも小さいとも言った覚えはない』
前回目撃したルルンの事をサーキュラスに訊ねるウラガノス。
なぜかビブリスも交えて3人でビリヤードに興じながらですが・・・
プリキュア陣営に仲間が増えた事の意味が何なのか?
いずれにしても早めに対処する必要があると、キューを持ちながらではありますが
真面目に討論していた彼らですが、
『俺の順番飛ばしていないか』『だってビブリスが・・・』『誰でもいい!早く打て』
ビリヤードの順番を巡って微笑ましい喧嘩を繰り広げ
『面倒臭い、私が打つ』『絶対謝らないタイプだよね』
『バルデスが帰ってきたら言いつけちゃうもんね』
真面目なんだか遊んでいるのか・・・
そんなやりとりを少年は鍵穴から覗いてきょとんとしていました。

さて、やってきた遊園地では、いきなりジェットコースターへ向かいます。
メップルたちも張り切って飛行眼鏡着用で楽しもうと実体化し、
こちらもジェットコースターが初めてのひかりは、
ゆっくりと登っていく景色に目を奪われていると、たちまち急降下するジェットコースターに
終わってからも暫し呆然。メップルたちもぐったりしていました。
怖かったけれど楽しかった。そう言うなぎさが一番楽しそうだった。
そんなやりとりをしていた折、ふとほのかは思い出しました。
初めてプリキュアになって戦ったのもポルンを元気付ける時も、ここに来た事。
ここから全てがはじまったおかげでみんなに出会えた事は嬉しいけれど・・・
なぎさは言葉に詰まります。
戦いの日々に身を置く事になってしまった境遇に、複雑な心境が伺えます。
『何が起こっても大丈夫。3人がお互いを信じあって力を合わせれば』
『どんな事でも乗り越えていけるよね』
重い空気を打ち消すかのようにほのかが、そしてなぎさが口に出しますが、
目を放していた間にルルンは風船に惹かれてどこかへ行ってしまい
みんなで園内を探し回る事になりました。

なかなかルルンが見つからず、さらに悪い事に邪悪な気配まで立ち込め始めました。
この悪い状況に、なぎさとほのかはひかりに待っているよう言いますが、
昨晩ルルンと約束したひかりの決意は固く、共に探す事を申し出ました。
どんな事があってもルルンを守る、と。
暗雲が立ち込め、人々が意識を失う遊園地。風船は持っていた子供の手から離れ、
ルルンは宙に飛んでいく風船に飛びつき『捕まえたルル♥』と嬉しそうですが、
『俺も捕まえた♥』
風船が飛んだ先で待ち構えていたサーキュラスに捕まってしまいました。
ルルンを問い詰めるサーキュラス。
ポルンはルルンが泣いている事を感じて皆を誘導し、サーキュラスの許に駆けつけます。

『ルルンは何も知らない小さな子供です。お願いだから返してください』
懇願するひかりを、サーキュラスは当然見かけが小さくても
邪魔になるものは排除するのがの使命だと拒絶します。
『そして我々は実行する。今すぐにでもな!』(じゃあすぐにやれよ)
『そんな・・・そんな事・・・絶対許さない!』
目に涙を浮かべ、いつになく厳しい口調のひかりが、なぎさとほのかをさしおいて先に変身。
『ルルンを返しなさい!』
珍しくサーキュラスを指差して睨みつけます。
追随するように、なぎさとほのかも変身します。

とはいえサーキュラスはやはり強く、マントの裾でルミナスを払いのけ、
返すマントでプリキュアを払い飛ばしてコーヒーカップの遊具に叩きつけます。
ブラックとホワイトはタイミング悪く、倒れてきたカップの中に閉じ込められ、
無残やな 兜の下の きりぎりす(芭蕉 at 獄門島)
ルミナスは柱の下敷きで思うように身動きが取れません。
迫るサーキュラスを前に立ち上がろうとしても、思うように力が入らないルミナスですが、
闇の前では無力に等しいというサーキュラスに反論し、自らに言い聞かせるように
『私は逃げません。ルルンを、そして皆を必ず助けてみせます』
最後通告と言わんばかりにルルンを握りつぶそうとするサーキュラスを見て、
遂に立ち上がったルミナス。再びサーキュラスに挑みかかりますが、
あえなくマントに弾かれ、倒れても再び向かって行き、同様にあしらわれます。
『世の中は単純だ。強い者が生き残り弱い者は取り除かれる。それだけのことだ』
『そんなこと、そんなこと許されるはずがない!』
サーキュラスが放った衝撃波を受け、
『私はルルンと約束したんです。どんなことがあってもルルンを守ってあげるって』
昨晩の約束を口にしながら耐えるルミナスの姿に、ルルンの声が響き渡りました。
声と共に光を放ち、その影響かカップの下から脱出するブラックとホワイト。

サーキュラスもルルンが放つ光にたじろいで手を離し、
ルルンと呼応するかのようにルミナスの胸元のハートが光り始めます。
そんなルミナスに反撃しようと突進してくるサーキュラスですが、
『光が未来を照らすルル!』
ルミナスを虹色の光が包み込み、
サーキュラスはルミナスに触れることが出来ず弾き飛ばされました。

戦いの最中に、一瞬訪れる静寂。
場面が変わり、遊んでいた洋館の少年が何かを感じたかのように手を止めます。

遊園地を光が包み込み、吹き飛ばされるサーキュラス。
勝機を逃さぬべく、ブラックとホワイトもブレスを招き寄せ、
すぐにマーブルスクリューへと行かずサーキュラスと激しい肉弾戦を繰り広げます。
『負けて・・・負けて・・・たまるか!』
サーキュラスが至近距離から放った闇のエネルギーを
ブラックが拳で、ホワイトが蹴りで受け止め、押し返すッ!
『おのれぇッ!』
業を煮やしたサーキュラスが再び闇のエネルギーを溜め始めるのを見て
ここでマーブルスクリューを放ちます。
サーキュラスが放つ闇のエネルギーをかき消し、
受け止めるサーキュラスですが、毎度お約束のように撤退していきました。

その直後、再び静寂。
少年は洋館の窓から外を眺めていました。

力を放ったためか、眠っているルミナスを見つめるルミナスもまた、
自分に何が起きたのか案じていました。
対比するかのように、ただ静かに外を見つめる少年。
不穏な空気を感じさせながら、遊園地に夕闇が迫りました。


冒頭でも少し触れたように、後の伏線になる描写や
ルルンを通してのひかり=ルミナスの想いなど、パワーアップ回と思いきや
かなり密度の濃い一編に昇華しています。
部屋でのルルンとのやり取りで、おそらくはじめてひかりが「帰る」事を意識させられ、
今後ラストに向けて、クィーンが復活すると「ひかり」という存在はどうなるのか、
ひかりはこの世界に居られるのか、という重い命題が徐々に描かれていきます。
ルルンにとっては何気ない一言だったと思いますが、
それにすぐに答えられず、寂しげな後姿を見せるひかりは
この時点で漠然とした不安を抱いたのではないでしょうか。
そんな心境を察したからこそ、ルルンは「守ってあげる」と告げたのだと思います。

ルルンを守ってあげると約束したひかりは、今回並々ならぬ気迫を見せます。
ルミナスとして戦っている時でも基本的に敬語口調のルミナスですが、
シリーズおなじみの「絶対に許さない!」
そして指差しをルミナスが行うのは珍しく、ルルンを守り抜こうとする厳しい姿勢が伺えます。
ルミナスが単独でアクションを行うのも滅多に無く、
倒されても倒されてもサーキュラスに立ち向かう姿は見ていて熱くなりました。
そしてルルンの力を得て強力な守りの力を得た際、
突如訪れる静寂と共に洋館の少年にスポットが当たるという演出も
何かを暗示しているようで印象的です。

ひかり=ルミナスが奮闘する展開を和ませるのは、
なぜか激しい戦いを繰り広げたはずのサーキュラスと愉快な仲間達(笑)
強面かつ緊迫した場面なのに「俺も捕まえた♥」発言のサーキュラスは、
ビリヤードの場面でも想像が付かないような口調と態度で楽しませてくれました。
でかい小さいにこだわって話がかみ合わないウラガノス、
男性陣2人に苛立って勝手に順番を飛ばして球を打つビブリス、
そんなビブリスに苦言を呈するサーキュラス。
普段は遊んでいる少年を見守る彼らが、少年を差し置いて遊んでいて、
その姿を見守る少年、という構図もインパクトに残ります。

明日はいよいよフレッシュプリキュアの最終回。
今回のマックスハートに負けない大立ち回りを期待しつつ、
どのように完結するのか。期待と一抹以上の寂しさを持ちつつ、明日を待つことにします。
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