SSブログ

ハートキャッチ第5話『拒否されたラーメン!親子の絆なおします!』 [ハートキャッチプリキュア]

「豚骨にかつおだしが入ってて濃厚なのにさっぱり」
朝っぱらからえりかにこんな事を言われて、無性にそのようなラーメンが食べたくなり
冷たい雨が降る中、錦糸町から都バスに揺られて45分、葛西の「ちばき屋」へ行って来ました。
up 109.jpg
もともと「横浜家系」や「ラーメン二郎」のようなタイプのラーメンが好きな私ですが、
えりかの言う条件を満たし、作中に描かれるスタイルのラーメンだと、
ちばき屋が私の知る限り一番美味しい店だと思います。

さて、ラーメンブログではありませんのでこの辺で本題に戻します。
中学2年は大人として扱って欲しいという一方で、まだ親に甘えたい心も残る年頃です。
「父への」想いと「父の」想いの間で葛藤するキリヤ君あきら君の父子関係を
柔らかな夕陽に包んで描いた、一杯のラーメンのように心温まる一編です。
 
隣町に店を構える三浦ラーメンの2号店が開店準備中なのを見て、目を輝かせるえりか。
『これからはいつでも食びらりる・・・』とよだれを垂れ流すえりかが妙に可愛らしいです。
2人の横を通り過ぎて行く、店の主人の息子でクラスメイトの三浦あきらを
呼び止めるえりかですが、振り返るあきらは何か不満そうな顔。
先週も描かれたように、えりかはそういう空気を察するのが苦手です。
開店日に食べに来る。そう言うえりかに、来るなと告げるあきら。
丁度スープの仕込みが終わったのか、店から出てくる親父さんが声をかけるものの、
あきらは無言でその場を立ち去り
つぼみには、彼が何か悩みを抱えているように思えました。

ここでオープニング。昨年同様オールスターズの映画宣伝仕様です。
すっかりラブが先輩のように見えたり、珍獣軍団を追い回すウラガノスという場面や、
キントレスキー&ノーザ「さん」というとてつもなく強力なコンビと渡り合うハートキャッチ組、
まさに圧巻の全員勢ぞろいなど興味は尽きないのですが、
映画館に行く度胸が無いため(以下略)

野球部員のあきらは念願のレギュラーの座を手にして、生き生きと練習に励んでいます。
えりかは彼を小学校の時から見知っているようで、小学生から野球部だった事、
一年の時は補欠だった事をつぼみに説明します。
そういえば一年の時に三浦ラーメン一号店が開業し、
その際に学校でビラを配って宣伝していたあきらの姿を思い出し
その姿と昨日の店の前での態度が結びつかず、困惑するえりか。

つぼみが帰宅すると、花屋を営む両親が開店祝いの花を作っていますが、上手く行かない様子。
菜の花を加えてみる事を提案してみると、黄色がアクセントになって春が来た感じになり、
両親に褒められるつぼみも嬉しそうです。
早速菜の花を中心に、「明るく励ます感じに」再構成に精を出す両親の姿を見て
どうして応援できないのか、あきらの事が気になるつぼみ。
そんなつぼみを、そっとえりかが手招きします。

シプレとコフレの体調が悪く、心配する2人でしたが何のことは無い、ただの空腹です。
言われるがままにコッペの腹からキュアフルミックスを取り出し、
ボタンを押してフリフリ、と新しい玩具の説明に熱心なシプレたち。
つぼみが精一杯振ってもダメで、えりかが渾身の力を込めて振ってようやくOKという
いまいち実用的ではないお世話道具です。
ともあれ、美味しい物にありついて満足そうなシプレとコフレを見て、
美味しいものを食べると幸せになる、と三浦ラーメンの味に思いを馳せるえりか。
(ここで記事冒頭の三浦ラーメンの味の解説がありました)
一方つぼみはあきらの事が気になるのか浮かない顔です。
そんなつぼみの頭を撫でる手。随分離れたところにいるコッペが撫でた?
タイムのハーブティを持ってやって来た薫子さんが補足説明します。
コッペが励ましているらしい事、そしてつぼみが今誰かを励ましたいと思っているのでは、と。
手にしたティーカップを、暫し見つめるつぼみ。タイムの花言葉は「勇気」です。

帰りに2人が三浦ラーメン2号店の前を通りかかると、
開店祝いの花を見つめるあきらの姿がありました。
花を壊すのではないかと懐疑的なえりかの懸念を他所に、
一輪落ちている菜の花を拾って戻し、そして立ち去ります。
後を追うつぼみの声は、イヤホンで音楽を聴いているためか聞こえずに無言で歩を進めるあきら。
それでも階段を登った際につぼみが転倒したのに気付いて、絆創膏を差し出します。
再び立ち去ろうとするあきらを呼びとめ、なかなか言葉にならないつぼみですが
「勇気」を出して口にしました。
『三浦君はお父さんにどうして欲しいんですか?
 どうしてお店を応援できなくなっちゃったんですか?
 お父さんにラーメン屋を辞めて欲しいんですか?』
『そんなわけねえだろ!』
思わず語気を強くしたあきらとつぼみの間に、しばしの間が流れます。

ふと目に留まる、キャッチボールをしている父子。
『三浦君もよくやってたよね、お父さんと』
えりかに指摘され、小さい時の事を思い出すあきら。
父とキャッチボールをした時の事、絶対に応援に行くと言ってくれた事、
そして試合にも来てくれた事。でも・・・
再び無言で立ち去ろうとするあきらに、言わなきゃわからないとえりか。
言ったってどうにもならない。そう言い残して、あきらは行ってしまいます。

一方こちら砂漠の国では、クモジャキーが前回遅れを取った事を叱責されていました。
ほんの小手調べだと言い放つクモジャキーを
見くだすように現れる新たな大幹部、コブラージャ。
・・・なのですが、自らスポットライトを当てるよう指示するとんでもないナルシスト。
僕ならもっとうまくやる、と自信たっぷりに出向いて行きました。

休日の朝8時。まだ寝ているつぼみの布団をひっぺがし、
三浦ラーメンの開店一番乗りをすべくたたき起こします。
寝ているうちに部屋に入れるなんて両親公認の
その開店前の店先を横切るあきらは、店を見て複雑な表情を浮かべ、
丁度出てきた母に促されて店内に入りました。
一杯目のラーメンが出来たところで、食べて行けと言われても、手をつけようとしないあきら。
『2号店がうまく行ったら次は3号店。
 三浦ラーメンをいろんな人に食べてもらいたいって言うお父さんの夢、頑張って叶えなきゃね』
母の何気ない言葉を聞きながら、カウンターに出されたラーメンを睨み、
切ない目になり、目を閉じて、カバンを握り締めるあきら。
食べたく無い・・・と元気なく言う姿を心配する両親に向かって、
『いらないって言ってるだろ!』
声を荒げた後、一瞬しまった、という顔を見せるものの、俯くあきら。
カウンター内に立つ父の表情は伺えません。

そんな重苦しい雰囲気は、この男の登場で台無しに。
部下にカメラを持たせ、自分の写真撮影に夢中のコブラージャですが背景が気に入らず、
目をつけたのは三浦ラーメンの店先にある、あの開店祝いの花でした。
花はともかくラーメン屋の看板とシャッターが一緒に収まっていますが、
本人曰く、決まっているようなので、まあ良しとしましょう。

『ラーメンが嫌いって訳じゃないな。言いたいことがあるなら、はっきり言え』
その店内で息子に優しく問いかける父。しかし息子、あきらは口に出せず、
『言ったってしょうがないんだよ。どうせラーメンが一番大事なんだろ!』
どうしようもない思いをぶちまけ、外に駆け出して行きました。
カウンターの上に取り残された、湯気を立てているラーメン・・・

ところが外に出たところをコブラージャに目をつけられ、心の花を抽出されるあきら。
そして手下が持ってきたラーメン(先ほど残された物でしょうか)と合わせて
コブラージャはデザトリアンを生み出します。
丁度三浦ラーメンを訪れた二人も、店の前にいるデザトリアンに気付いて変身。

新たな大幹部の姿に『名を名乗りなさい!』とは、マリンは随分古風です。
2人に向かって、何かを投げつけるコブラージャ。見てみると・・・目が点になる2人。
それはコブラージャ自身のブロマイドでした。
外に出た三浦夫妻に本音をぶちまけるデザトリアン。
『小学生の時は、いつも応援してくれたじゃないか!
 なのに、今は毎日ラーメンのことばかり。俺なんかもう、どうなってもいいと思ってるんだ!』
複雑な心情を表すためか、今までの妙なアクセントではないデザトリアンの言葉。
その言葉にはっとしたお父さん。
店を襲おうとするデザトリアンとの間に2人は割って入り、戦いの場を移します。

腕が何本もの麺になって迫る攻撃を上手に避けるブロッサム。
マリンも麺の上を滑って接近し、蹴りをお見舞いするなど、なかなか良い動きを見せます。
そんな2人に、ナルトとメンマを弾き飛ばして攻撃し、
『父さんは、俺より仕事の方が大事なんだ』と訴えるデザトリアン。
そんな事は無いという2人の言葉も耳に入らず、今度は味玉を飛ばそうとします。
その標的は、三浦ラーメン2号店。
『ラーメンなんか嫌いだ!父さんなんて大ッ嫌いだ。ラーメン屋なんて無くなればいいんだ!』
放たれた味玉を文字通り体を張って留めたものの、
巨大な味玉の直撃を受けたため倒れるブロッサム。

ところがデザトリアンは涙を流して悩み、苦しんでいます。
『ラーメン屋を壊しちゃダメだ。父さんの夢を壊しちゃダメだ!』
ラーメン屋なんて無くなれ、ラーメン屋を壊してはいけない。
どちらもあきらの本音で、相反するが故に苦しむ姿。
お父さんの事が好き。だから困らせたくない。だから応援して欲しいと言えなかった。
ブロッサムはその心情を理解しますが、コブラージャは弱くて情けないと一蹴。
そのため例の如く堪忍袋の緒を切るブロッサムに負けじと
『私も、ムカーッてきてガーッて感じだよ!・・・何か決まらない、次までに何か考えとくよ』
決め台詞を言おうとして、言えないマリンが可愛いです。
それはさておき、怒った2人のフローラルパワー・フォルテッシモで撃退。
こころの花とラーメンを無事取り戻しました。

解決後、スープまで飲み干して完食する2人。
up 110.jpg
店を辞する前に、あきらの本心を両親に教えるべきかと耳打ちするえりかに
そういう事は本人が自分で言った方が良いと言うつぼみ。
果たして戸を開けると、『あ、本人』そこにはあきらが立っていました。
「勇気」を出して父に切り出そうとするあきら。
それでも言葉にならないず、その思いを察した父は、キャッチーボールに連れ出しました。

『来週試合だろ。応援に行くからな』『いいよ、別に。店があるじゃないか』
夕暮れの河川敷で、キャッチボールをする父子。
応援を遠慮する息子に、父は自らの夢を語りながらボールを投げます。
三浦ラーメンを広める事も夢だけれど、野球場で応援することも夢。
昔の約束を、父は忘れていませんでした。レギュラーになったら応援しに行く、と言う事を。
『約束・・・覚え・・・』目を潤ませ、言葉に詰まるあきら。
『あったりまえだろ。男と男の約束。忘れるかよ』
涙を流さず、笑顔で目を輝かせ、キャッチボールを続けます。
『頑張れよ!父さん全力で応援するからな』『そっちこそ、二号店がんばれよ!』
互いに応援する父子。そして・・・
『父さん!・・・ごめん』『おう!』
あきらのこころの花、サルビアの花言葉は「家族愛」
つぼみとえりかが見守る中、柔らかな夕陽に包まれて
父と子のキャッチボールが続いていきました。

今回登場するあきらは愛に飢え、悩み、迷い、本心に見せる優しさが描かれ
演じているのが初代シリーズでキリヤを担当された木内レイコさんということで、
ファンとしてはどうしてもキリヤを連想します。
やり場の無い思いに声を荒げたり「絆創膏」を小道具に持ってきたり
ラストシーンの舞台に河川敷を持ってきたりという共通点は、
ひょっとしてファンサービスなのかと思いました。(考えすぎでしょうか?)
彼の微妙な表情や間の取り方が絶妙で、父との間に現れる苦悩を表す演出も優れていました。
店内で父に声を荒げた後のしまった、というような表情と、
ラストのキャッチボール中、言葉に詰まる様、そして涙目になって泣かずに笑顔になる等
細部の描写が秀逸だと思いました。

あきらのこころの花「サルビア」だけだなく、開店祝いの花にアクセントを添えた
菜の花の花言葉を調べてみました。
「快活な愛」「小さな幸せ」
これらも考慮してみると、つぼみが手を加えたことで
父への愛と小さな幸せを確認し、手にする事ができたとも解釈でき、
タイムの「勇気」と合わせて花言葉を効果的に用いて一編を紡いでいます。

つぼみは自らが内気で口に出したいことをなかなか言えないだけに、
あきらの悩みにを敏感に察していました。
第1話のつぼみならば、その悩みに気付きつつも自分に何が出来るのか考え込んで
結局声をかけられずに終わっていたと思います。
それだけ、彼女が少しずつ成長し、「変わって」来ていると思います。
対してえりかは微妙な雰囲気を察するのが苦手ですが、
これは考え方の違いの問題で彼女の欠点では無いと思います。
今回はその空気の読めなさを、上手く狂言回しのように用いられたと思います。

前回あれだけダメダメだったブロッサムがいつのまにか見事な身のこなしを見せ、
いつの間にここまで成長した?という突っ込みはありますが、
今回のようなストーリーでは足を引っ張るような姿を描く必要は無いので、
その点はあまり考えない事にします。
体を張って味玉を受け止める場面は幼児層への配慮か、
直撃の瞬間は描かれませんが、その直前のブロッサムの表情など、
なかなかアクション面でも見ごたえのある一編でした。

ただ、コブラージャは・・・
極端なナルシストになったサウラーのようで(一人称も「僕」ですし)
クモジャキーやサソリーナ程、今のところ好みのキャラクターではありません。
もっとも昨年、あれだけサウラーを外道呼ばわりしつつも次第に見方を変えていきましたので、
気長に彼の動向を見守る事にします。
そういえばサウラー初出撃の時も「ハンバーグ」そして「親子」がテーマでした。
そして苦言を呈するのももう慣れたいのですが、
食べ物がテーマの話でこころの種の「排便に見える描写」はいかがなものでしょうか。
もう決まってしまったスタイルなので、今更やむを得ませんが・・・

過去のエピソードを彷彿させるといえば、
次回は「5」の増子さん初登場を思わせる展開になりそうです。
今年度はそれとなく過去作のオマージュを盛り込んでいるようで、
それを比較するのも楽しみです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。