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スプラッシュスター第7話『超マジ!怒りのカレハーン!』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

カレッチが登場するのはここまでの7話と、終盤の復活を合わせて合計9話のみです。
にもかかわらず咲役の樹元オリエさん、舞役の榎本温子さんとカレッチ役の千葉一伸さんは
今でも仲が良く交流を続けていらっしゃる事が、皆様のブログ等で言及されています。
スタッフにもキャストにも愛されているSSの切り込み隊長とも言うべきカレッチは
いよいよ追い詰められて苦し紛れの言い訳でさらに立場が危うくなりますが・・・
追い込まれた時の状況や考え方が正反対だったカレッチとプリキュア。
この2陣営の、とりあえずの最後の戦いが繰り広げられました。
 
『ほわっと、あー、ゆー、とーきんぐ、あばると・・・』
同じ部屋のみのりは既に寝静まった後ですが、
テストが近い咲は英語の勉強に悪戦苦闘しています。
が、頭を抱える咲に、フラッピの苦しむ声が聞こえました。
見ると耳が腫れ上がって苦しそう。今までウザイナーを倒して手に入れた
奇蹟の雫の力が強まっており、この状況を打開するために
奇蹟の雫を収納するフェアリーキャラフェ(とうとう出ました、恒例の新商品が・・・)
の入手を促します。

舞もまた、同様に耳が腫れ上がって苦しむチョッピを案じていますが、
家を出ようとした際、可南子ママンに呼び止められました。
今日は珍しく美翔夫妻揃って帰宅が早いので、皆で食事でも、
との誘いに一瞬チョッピを見やった舞は、出来るだけ早く帰る、と約束して
学校へと向かいます。苦しい声を上げ続けるチョッピを心配しつつ・・・

勉強に熱を上げたため?か寝過ごしてしまい、
慌てて駆け出す咲にはみのりが声をかけました。
今日の夕飯はハンバーグカレー。
そして姉妹そろって「絶好調ナリー!」と決めるものの、
咲の懐中から苦しむフラッピの声が聞こえ、咲の具合が悪いのか心配するみのり。
誤魔化す咲を心配そうに見つめるみのりに、咲もまた約束しました。
お姉ちゃんと一緒にハンバーグカレー作る手伝いをしよう、と。
そして、出来るだけ早く学校から帰ると約束し、
フラッピを気遣いつつも慌てて学校へと向かいました。

カレッチはアクダイカーンに今までの不手際を責められ、
冷や汗を浮かべて押し黙っています。
そして苦し紛れについ、奥の手を用意しております、と言ってしまい、
ますます後に引けなくなりました。
その奥の手はいつ使うのか、わざとらしくネチネチと嫌味を飛ばすゴーヤーンに逆上し、
思わず今日使う!と答えてしまって、再び自分を追い詰めてしまったカレッチ。
もう後には引けず、必ずプリキュアを倒して太陽の泉を献上しますと
背水の陣で出撃して行きました。

学校でもぐったりとして、奇蹟の雫をこれ以上耳の中に隠し持てない事、
そのためにフェアリーキャラフェが必要だと執拗に訴えるフラッピとチョッピ。
キャラフェは奇蹟の雫を泉に戻せるもので、
キャラフェがあれば奪われた泉に奇蹟の雫を戻す事が出来る、と
キャラフェの用途について涙ながらに訴えるチョッピ。
咲と舞だけでなくテレビの前のお友達に訴えているみたい
肝心の在り処については、フィーリア王女が緑の郷のどこかに隠したという事しか解らず
雲をつかむような話ですが、その時6つの奇蹟の雫が輝いて
学校から見える山の一角を指し示します。近すぎやしませんか?
ともかく、放課後に探しに行くことを決める咲と舞。ですが・・・
その光のそばで、怒りと焦りに身を震わせるカレッチの姿もありました。

さて、放課後に森へと足を運んだ咲と舞ですが、
鬱蒼と広がる森の中で見つけられるのか心配そうです。
不意にフラッピは危険を察知し、果たして突風と共にカレッチが姿を現しました。
今日はアンタに構ってるヒマ・・・と言いかけた咲ですが、
異様な気迫を燃やすカレッチに言葉を失います。
『これで最後だ。お前達に打ち勝ち、太陽の泉を手に入れてみせる!』
周囲の木をウザイナー化し、自らをウザイナーと同化させるカレッチ。
『貴様らに俺の真の力を見せてやる!』

変身した2人に襲い掛かるカレッチは口だけではありませんでした。
もはやお前達の力など通用しない。その言葉の通り、
カレッチの攻撃を受け止めるブルームの精霊の光をその腕で吸い取り、
攻撃を仕掛けたイーグレットの風の力もまた吸収します。
吸い込んだ穴から今度は枯葉の嵐を噴出させ、
精霊の光で防御する2人でしたが、その光もまた吸い取られ
精霊の防護が無くなった2人に、容赦なくカレッチの攻撃が浴びせられました。
振るわれるカレッチの腕に吹き飛ばされ、倒れ伏す2人。

『他愛もないな。お前ら本当に伝説の戦士なのか?』
今までやられっぱなしのカレッチに言われては見も蓋もありません。
この2人は紛れもない伝説の戦士だと力説するラピチョピを一蹴し、
その本気の力とやらはいつ見せてくれるんだ、と
アクダイカーンやゴーヤーンに言われた言葉を、鬱憤を晴らすようにぶつけるカレッチ。
『今よ!』
そう間髪を入れずに答え、イーグレットと共に立ち上がるブルームですが、
2人のダメージは大きく、立っているのがやっとのように見えます。

そんな2人を蔦が伸びる腕で絡めとり、真の力を見せ付けるカレッチ。
その力は辺りの木々を瞬時に枯れさせ、その光景にフラッピとチョッピは戦慄します。
泉の郷もこうして失った事を思い出して・・・
滅びの力は見る間に森を浸食し、町へ迫ろうとしていました。
町が滅びの力に呑まれてしまえば、
みのりとの約束も、可南子ママンとの約束も果たす事ができません。
『自分達がいかに無力か思い知ったか?』
そう言い放つカレッチに、静かな怒りを燃やしていたブルームが呟くように反論します。
『どうでもいい・・・滅びの力なんて、どうでもいいのよ』
ブルーム=咲にとって、滅びの力の事よりも、カレッチの存在の事よりも、
みのりとの約束、お母さんの手伝いをする事の方が大切と高らかに宣言しました。
イーグレット=舞もまた、家族みんなで食事をする事を想い、
ブルームと共に立ち上がる事を宣言します。
『私達を支えてくれる全ての人たち、全てのもの、それを踏みにじる事は絶対に許さない!!』

カレッチに縛られたままの2人は必死に手を伸ばし、
互いの手を取った刹那、精霊の光が溢れて滅びの力が止まります。
その光をなおも吸い尽くそうとするカレッチですが、
無尽蔵に湧き出る力を吸収しきれず、お約束のようにキャパオーバーで
吸い取る能力を持つ腕が砕け散りました。
腕から抜け出し、放たれるツインストリームスプラッシュで
遂にカレッチもろともウザイナーを撃退。

咲と舞の姿に戻り、ウザイナーが遺した奇蹟の雫を受け止めた頃には
森も元の姿を取り戻し、ほっと胸を撫で下ろした2人。
とその時!
間一髪脱出していたカレッチが凄まじい勢いで上空から迫ってきました。
・・・が、咲と舞に触れる事叶わず、無数の枯れ葉となって散るカレッチ。
全ての力を使い果たしたカレッチの、これが本来の姿でした・・・

7つの雫が反応すると、本当にすぐ近くで反応があり
無事に埋もれていたキャラフェを掘り起こします(なんという偶然・・・)
雫を一つずつキャラフェに入れて行き、7個目を収めると突然、
異世界へと飛ばされ、咲も舞も枯れた泉の底へと落ちます。
ともあれ、キャラフェの中の雫を泉の中央へと注いで行くと、
枯れた木の泉の中央から泉の水が溢れ出し、慌てて岸へと走る一同。
甦った泉は、淡い緑色に輝く水を湛え、周囲に木が繁茂する美しい姿を取り戻しました。
そしてねぎらう様に王女フィーリアが初めて姿を現しますが、
まだ他の泉の復活が訪れていない為か、この時点では言葉を発せず
すぐに再び姿を消してしまいます。
と同時に、来た時と同様の勢いで異空間へと引き込まれる咲と舞。

たどり着いたのは大空の木です。
木の泉を取り戻せた事に、改めてお礼を言うフラッピとチョッピ。
咲と舞もまた、みのりとの、可南子ママンとの約束があるため
家路へと向かいますが、そういえば明日は英語のテストが・・・
キャラフェで何とかならないかな(なるわけないだろ)と言う咲でしたが、
とりあえず今日はハンバーグカレーを食べて勉強ナリ、
と言う事でカレッチ最期の戦いは幕となります。


フェアリーキャラフェ・・・ああ、そんなのあったね、という感じで
久々に見返して懐かしくも複雑な気持ちになりました。
無印のプリズムホーピッシュから始まる収納アイテム系の玩具や
新たな武器の玩具はハートキャッチに至るまで脈々と続く伝統(笑)として
受け継がれていますが、販促営業を話にいかに絡ませるかでストーリーの質が決まります。
今回は「緑の郷のどこか」という漠然なものが学校のすぐ近くの山にあったり、
山の中でも戦いの場のすぐ近くにあったり、といういささかご都合主義な面は否めませんが、
これはプリズムホーピッシュでも同様の事でした。

舞と可南子ママンの外食の約束、咲とみのりのお手伝いの約束。
いずれもささやかなものですが、世界の運命などといった大きすぎる物ではなく、
小さな日常の光景を守るために力を発揮して立ち向かう。
プリキュアの行動原理とは他のシリーズでも、そういうものです。
あさりの味噌汁であったり、絶望的な状況で宿題を忘れた事を思い出したり
はたまたドーナツを食べたりダンスに興じたり、と
誰もが身近に感じる事を本気で守ろうとする姿にこそ、
等身大のヒロインとしての親近感が感じられ、
同時に完全無欠のヒロインでは無いことがプリキュアの面白さでもあります。

今回で退場し、次は終盤の復活まで出番が無いカレッチ。
アクダイカーンの威圧感やゴーヤーンの嫌味に追い詰められていく姿は哀れで、
現実にもパワハラとしてありそうな光景で同情しますが、
そこで苦し紛れの言い逃れをしてしまったのが、彼の敗因でもありました。
奥の手をいつ披露するのか、と問われて激して今日だ!と言ってしまった後で、
しまった、という表情を浮かべるカレッチ。
それは本気の力をいつ見せるのだとの問いに即答したブルームと対照的です。
自信が無く後ろめたい時の振る舞いは身を滅ぼす結果となり、
追い込まれていても信念を持っている時の振る舞いは立ち上がる力を生む。
この好対照な2例が描かれる事で、今回のテーマ、ひいてはSSだけでなく
シリーズ全体としてのテーマを感じさせました。

次回からはダークフォールの連中の中でも極めて暑苦しい、
モエルンバの出番が回って来ます。
が、それが霞んでしまう程の密度で描かれる咲とみのりの、
そして舞との関係に影が差す、SSでも秀逸な展開の第8話。
初代から続く「名作の第8話」を久々の再見で楽しみにしたいと思います。
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