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スプラッシュスター第10話『ちょいヤバ?海の上は大騒ぎ!』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

私事ですが、本日付で11ヶ月働いた銀座から、西新宿へと異動になりました。
サラリーマンとして働く以上、異動は避けられませんが、
新たな職場でも前向きに業務をこなして行こうと思います。
働く大人の姿は子供達にどう映るのか。
健太の家業、釣り船屋の「星野屋」を切り盛りする星野夫妻の姿を通して描く、
普段垣間見られない厳しい姿、頼もしい姿に改めて親への、
そして大人への尊敬を抱かせるようなエピソードです。
  
モエルンバは ようきに うたって おどっている。
ダークフォールの暗い世界でも相変わらずの姿に苦言を呈するゴーヤーンに対しても
ナメたような態度を取るモエルンバ。
今までは様子見でこれからが It's Show Time!と言い放ち、
アクダイカーンに跪いて泉を取り返す事を改めて宣言しました。

社会科の授業で、各班ごとにこの町で働く人について調べて発表という課題が出され
咲、舞、仁美、優子、そして加代ちゃんの班では、
舞が海に関係している仕事をしている人について調べようと提案し、皆も同意します。
が、海で働いている人がすぐには思い当たりません。
そんな中、授業中でも相変わらずテンションの高い健太は
この町の芸能人に密着取材!と言い放ち、この町に芸能人はいないとあしらわれて
俺が芸能人になればいいんだ、と相変わらず寒いKYぶりを披露します。
そんな健太を呆れがちに見る仁美は、その実家が釣船屋だった事を思い出しました。

授業終了後、ベランダでお願いする女子5人に対し、さすがの健太も必死に断ります。
この年頃の男子にとって、家族を見られるのは妙に気恥ずかしいもの。
父ちゃんと母ちゃん二人でやってるだけだから、と断るとかえって逆効果で
舞に家族でやっているなんて素敵、と感心されてしまいました。
それでも断る健太ですが、女子5人一斉の瞳ウルウル攻撃に陥落。
前回の宮迫に対する咲といい、
要所要所で男子の心を掴むポイントは抑えている末恐ろしさを感じさせます。

帰宅して両親に事情を話し、どうせ忙しいよね?と期待混じりで聞いてみると
その日はたまたま予約も入っていません。
腕を組んで考え込む父・健吾さんの姿を見た健太は、断っておくと言いますが、
当の健吾さんはクラスメイトがうちの仕事に興味を持ってくれるなんて!と大張り切り。
奥さんの静江さんを交えて夫婦漫才のような奇妙な歌でノリノリの姿を
呆れて見つめる健太。そういうサービスはしなくていいから、と恥ずかしそうです。
しかし健吾さんのモットーは「お客さんに笑ってもらい、沢山釣ってもらうこと」
そう誇らしげに語る父を見直したような健太ですが、
静江さんもまた健吾さんに飛びつき、2人して店内に転がる姿を見て
ダメだこりゃ、とばかりにため息をつきました。

そしてやってきた日曜日。
訪れた女子達を決まり悪そうに出迎える健太を押しのけ、威勢良く出迎える星野夫妻。
おじさん照れちゃうなぁ!とねじりハチマキを締めなおす健吾さんの姿に、
皆は健太と同じだと感想を漏らし、健太はまたしても恥ずかしそうです。
ともあれ、星野屋の仕事内容について説明が始まります。
一階は事務所兼待合所で、お客さんへのサービスは営業担当部長ことお母ちゃんです!
と妻を紹介し、再び少々お寒い夫婦漫才を披露する健吾さん。
健吾さんも若い頃は漫才師を目指し、健太がお笑いを志しているのはその影響なのですが、
咲にそれを指摘されると健太は恥ずかしそうにお茶を濁しました。
その後も良く釣れるポイントや、今の時期に釣れる魚について解説し、
見事な真鯛の魚拓を見せる健吾さんに女子達の歓声が上がります。
でも釣りは難しいのでは?と心配する舞に対し、健吾さんは初めてのお客さんにも
必ず釣ってもらう事が星野屋のモットーだと宣言し、絶好のポイントへ案内すると自信満々。
再びハチマキをひねる仕草に、咲と舞は健太そっくりの姿を見ていました。

いよいよ星野屋自慢の漁船、太陽丸へ案内されます。
この船は健太が生まれた年に買ったもので、「太」の一字を取って命名されました。
『この船と息子がうちの宝かな』
さらっとかっこいい事を言っても、『なーんてな♪』と飄々と流す健吾さん。
そして夫婦揃って手を広げ、船に乗り移る際に足を滑らせないよう気配りを見せます。
静江さんに見送られて出港する太陽丸の甲板で、思い思いに潮風に身を任せる女子達。
船酔いの心配もありますが、
咲は『元気な咲ちゃんは船の上でも絶好調ナリ!』と自信満々です。
舵を握る健吾さんは女子達へのアナウンスもこなし、
先ほどの大風呂敷を心配した健太が操舵室を訪れますが、
天候と海の状態を的確に分析し、こういう日は良く釣れると自身を持っていました。
そして健太には釣竿の支度を任せます。

健太も慣れた手つきでクーラーボックスに水氷を張り、質問する優子にもすらすらと答えます。
釣り上げたその場で内臓を処理できる大きな魚と異なり、
小さな魚の場合はこの中で鮮度を保つ、との説明に、
普段健太の寒いギャグに閉口気味の仁美も関心。
そして舞は健太を、そして操舵室でキビキビ動く健吾さんを熱心にスケッチしています。
ところが咲はといえば・・・見事に船酔いにやられ、真っ青になって油汗を浮かべてぐったり。
ともかく社会科見学は順調に進んでいるように思えましたが、
岩礁に迸る波。そして火の玉が姿を現して・・・

船酔いだった咲も、静江さんの作ってくれたたこめしのおにぎりを頬張って元気を取り戻します。
食事という声で治ったと言う咲を苦笑気味で見つめる健太+女子4人。
たこさんだけに、たこさん食べてね』
おもむろに船室の扉が開き、一言ダジャレを言って立去る健吾さん。
まるでウゴウゴルーガの一場面のような光景に、目が点になる女子5人ですが
健太の評価は85点。意外な高得点に驚くものの、気を取り直して釣りが始まりました。

ところが釣り糸を垂らして2時間経っても、誰の竿にも反応がありません。
焦れた健太が健吾さんを見やりますが、魚との根競べだと落ち着き払った様子を見せ、
お前のネタ帳は真っ白なんだと健太をからかう余裕も見せます。
それはともかく、ネタ帳の最後に女の子の名前がびっしりと・・・と言われた際の
健太のうろたえぶりを見ると、本当に誰かの名前が書いてあったのでしょうか。
しかしその後も全く食いつく様子もなく、さすがの健吾さんも訝しげですが、
水平線の彼方に黒雲が沸き立つのを認めて、船を戻す事を告げました。
空模様が怪しいと言う健吾さんに、全員が空を見上げると、青空が広がっています。
大した事無いと軽口を叩く健太に対し、今までと打って変わった厳しい目を向ける健吾さん。
自然をナメちゃいけねぇ。その厳しい表情にたじろぐ健太の肩を抱き、
釣りも大事だけれども何よりも安全を第一に考えなければいけないと諭します。

港へ向けて船を進める健吾さんですが、豊富な経験を持つ健吾さんも戸惑うほど
思うように進まない奇妙なうねりが立つ海模様です。
思わず舵を握る手に力が入り、厳しい目を前方に向けますが、
心配した健太が入ってくると優しげな表情で、みんなと一緒に船室に入っているよう促します。
『俺の船に乗ったお客さんに怪我をさせるわけには行かねぇからな』
健太の前の父の背中は、頼もしく大きく見えます。
しかし不意のうねりで舵がとられそうになり、とっさに手を差し伸べる健太。
『手伝うよ!』『へっ、生意気言いやがって!』
そこにいるのは寒いギャグを繰り返す男達ではなく、海に生きる男達の姿でした。
女子達がいる船室は、あまりの揺れに仁美、優子、加代ちゃんもぐったりしています。
そしてフラッピとチョッピは、海の荒れ方がおかしいと咲と舞に警告。
果たして帆柱に青白い炎が灯りました。

"It's Show time!"
その青白い炎「セントエルモの火」と共にモエルンバも姿を現します。
嵐が招く不安定な大気が起こす静電気によって灯る炎。
セントエルモの火がスパークを放ち、海中の貝と合わさってウザイナーとなり、
変身して立ち向かう2人。
いちいち大げさに踊りながら迫るモエルンバの、
そしてウザイナーが放つ火の玉を、太陽丸を守るように跳ね除ける2人に
ウザイナーの腕が炸裂。陸まで飛ばされます。
『健太のお父さんの仕事の邪魔をして・・・』『許せない』
息が上がっている2人を嘲笑するように追ってくるモエルンバとウザイナー火の玉が迫ります。
まるで指揮をするような動きでウザイナーを促すモエルンバ。
ですが、間合いに飛び込んだ2人の一撃がウザイナーの体勢を崩し、
すかさずツインストリームスプラッシュを放ち撃退。
そして2人は再び落ち着いた海に浮かぶ太陽丸に戻りました。

操舵室の星野親子も、雲が消え、晴れ間が覗く空を見ました。
釣りの再開を伝えるよう健太に促す健吾さん。その姿は輝いて見えます。
そして発表の日。
星野君の家の釣船屋を取材したという女子5人組に、健太は照れ笑いを浮かべます。
お父さんの健吾さんはノリが良く、輪をかけて静江さんも楽しい人で
2人の受け答えはお笑い芸人顔負けですが、
海に出れば適切なアドバイスとお客さんの安全を第一に心がけている事。
海が荒れた時の事を引き合いに出し、
いざという時にはとても頼りになる船長さんだと評しました。
そして、健太も釣船の仕事を手際よく手伝っていた事を、
頬を赤らめながら発表する優子(これがフラグだったのですね・・・)
しっかり纏められた発表に先生も太鼓判を押します。
ところで、あの後何か釣れたのかと言う疑問は、咲が広げた魚拓によって解消されました。
最後に釣り上げた見事な黒鯛の魚拓を広げる咲の、
絶好調ナリ!と言うおなじみの台詞で幕となります。


主人公の両親ではなく、サブキャラの両親をここまで生き生きと掘り下げて描くエピソードは
他のシリーズでは見られず、今のところ星野夫妻が唯一です。
この夫妻はこの後も海の家で奮闘する話があり、
個性的な面子が揃っている日向一家、美翔一家とはまた異なる、
きっぷのいい星野夫妻の姿は独特の存在感を発揮します。

今回の主役とも言える健吾さんの姿は海の男の魅力に溢れており、
単なるサブキャラの父親役といった枠に収まりません。
血は争えない感のある、健太へと遺伝した寒いギャグセンスと、
異様なノリの良さは健太でなくてもあまりクラスメイトに見せたくない姿かもしれません。
しかし勇気ある撤退を決断したり、荒波に立ち向かう様は実に頼りになり、
小さな船でも「船長」としての風格に満ちています。
危機管理だけでなく、飄々とした言動の合間からにじみ出る人柄からは、
本心から息子を想っている事が伺えます。
こういった魅力的な大人の姿を見る事で、視聴者の子供達は親への尊敬を養い
一緒に見ている親達は自らを省みる事が出来るのではないでしょうか。

健太の描かれ方も共感し易く思います。
中学生ともなると妙に親を意識し、気恥ずかしさも覚えたりする微妙な心情が生まれるもの。
反抗期と、甘えたい気持ちと、尊敬とが入り混じる複雑な心情。
番組の性格上、反抗期を表に出す話はなぎさと理恵ママの親子ゲンカの話
くらいしかすぐに思い当たりませんが、はっきりとは描かれないものの
今回の健太もある意味反抗期の描写だと思います。
自分の姿を見せられているような寒い夫婦漫才を披露し、
そんな両親をクラスメイト、特に女子には見せたくないという気持ちは良く分かります。
それでも本心では父を尊敬し、父が荒波に苦戦している姿を見て自然と手を差し伸べ、
憎まれ口を叩きあっても親子の信頼感で繋がっている。
星野父子の姿を見るうちに、ふと連休中実家に帰って、
両親の顔を見たい気持ちにさせられました。

一方で今回は、主人公である咲と舞が決して影が薄いエピソードではないのですが、
いかんせん健吾さんが濃すぎて2人についてあまり語れないのが残念です。
次回で咲が次々回で舞がクローズアップされるので、その際改めて見直す事にします。
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