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ハートキャッチ第20話『第3の妖精!ポプリはかわいい赤ちゃんです!!』 [ハートキャッチプリキュア]

表題どおりの第3の妖精の誕生、
カリスマモデルのもも姉に反発する妬み、
サバークよりさらに上位に立つ者の存在が明らかになる砂漠の使途の組織構成、
そして、3人目のプリキュアの予感。
さまざまな要素が詰め込まれ、中盤に訪れるであろう展開を期待させるような、
それでいて教訓を与えるようなハートキャッチシリーズならではの展開の一編でした。
  
コッペ様に寄り添って寝息を立てているシプレとコフレですが、
突如心の種が輝き始め、凄い事が起こると興奮気味に目を覚ましました。
丁度その頃、心の大樹の周りに立ち込めていた雲の切れ目から陽の光が差し込みます。
陽光に照らされ、美しく輝く心の大樹。
その幹の洞から、新たな妖精が誕生しました。

かたや砂漠の国では、その胸の内を象徴しているような
砂嵐を見下ろすサバーク博士を、ダーク様が呼びに来ます。
彼らのさらに上に立つデューンからの通信が入り、
地球・人類の砂漠化計画の進捗状況を問われて、
新しいプリキュアの出現で手こずっていると報告するサバーク博士。
総指揮官の座を下ろされかねない戦々恐々とした雰囲気ですが、
かつてデューンはキュアフラワー、薫子さんに敗れ去った事が明らかに。
その時は薫子さんが強かっただけでなく、能力を高める「何か」の存在が大きく、
その「何か」の手がかりは心の大樹にある事を匂わせ、プリキュアに渡さぬよう忠告します。

生まれたばかりの妖精は、心の大樹で無邪気に戯れていますが、
心の大樹の声の警告を受け、身を隠します。
妖精が木の洞に隠れると同時に心の大樹は自らを覆い隠すように
厚い雲と暴風を纏い、果たして現れたダーク様の目を欺きました。
『この事がデューン様に知れたら、我々もただでは済むまい』
ダーク様に心の大樹を探すよう指示するサバーク博士。
ダーク様の閉ざされた右目が開くと案の定厚い雲が取り払われ、
大樹に向けてダーク様の攻撃が放たれようとします。
『心の大樹を傷つけちゃだめデス!』
木の洞から妖精が叫ぶと共に、光の壁に覆われる心の大樹。
ダーク様はまだ妖精がいたことに内心驚きを隠せません。

あの妖精こそがデューンの言っていた手がかりでは、と推察したサバーク博士は
ダーク様に妖精を捕らえるよう指示します。
容赦なく畳み掛けられるダーク様の攻撃を受けて光の壁にヒビが入り、
再び大樹の声を耳にした妖精はその場を逃げ出しました。
光の壁が破られると共に、心の大樹も何処かへ姿を消し、
逃げた妖精を追いかけようとするダーク様を制するサバーク博士。
妖精追跡はサソリーナたちに任せ(既に失敗のにおいがプンプンします)
ダーク様には心の大樹を探すよう指示しました。

そしてサバーク博士に呼び出されたのか、その前に跪くクモジャキーとコブラージャさん。
サソリーナの姿が見えませんが、どうやらプリキュアに
ちょっかいを出しに行ったようで(ダメだこいつ)
勝手な行動に舌打ちしつつもサバーク博士は、2人に妖精捕獲を命じました。

さて話は遡り、つぼみとえりかの方へと照準を合わせます。
つぼみはもも姉にモデルを打診されて驚き、そして内気な彼女は二の足を踏みます。
もも姉の妹役としてパートナーだったモデルが急に降りた為の代役という理由に、
実の妹であるえりかは、当然もも姉に取りすがりますが、
えりかを蔑ろにしているのではなく、つぼみに白羽の矢が立ったのは身長の問題。
踏ん切りがつかないつぼみを、自分を変えたいって言っていたじゃない、
と押し切るえりかに、つぼみの同意を得ずもも姉も拍手。
陰でもシプレとコフレが拍手しており、つぼみは退くに退けない状況です。

そして始まる撮影。
スタジオでもも姉の隣でポーズをとるものの、つぼみはガチガチに固まっており、
これでは撮影になりそうもありません。
それとなく助け舟を出すえりかのポーズを見て同じポーズを取りますが、まだ顔がガチガチ。
そんなつぼみに対するもも姉は、流石プロでした。
言葉でアドバイスするのではなく、終わったらスイーツ(笑)バイキングに行こうと声をかけ、
ほころんだつぼみの自然な表情を撮影するカメラマン。
ところが順調に進むかに思える撮影現場の入り口に、
本来のもも姉のパートナーである少女、かりんが佇んでいました。
もも姉に気付かれ、スタジオを後にするかりんは、
追って来たもも姉から隠れ、車の陰で一人唇を噛みます。
それと前後して、泣きながら町の上空を飛ぶ妖精の気配に気付き、
シプレとコフレは様子を見に向かいました。

町を行くかりんは、撮影時に注意された事を思い出し、もも姉を逆恨みしています。
カメラ目線を注意したカメラマンの要求を、自分が一番良く写る角度を指摘して断るかりんは、
カメラマンの「あくまでももかちゃんが主役」という言葉に面白くなさそうで、
そんなかりんの様子を気遣って休憩を申し出るもも姉。
自分ばかり目立とうとしすぎなかりんの姿勢をやんわりと注意しますが、
その自覚が無いかりんには理解できません。
服を作った人の想いや、読者の事も考えなければいけないともも姉の語る心得も、
かりんは聞く耳を持たず、もも姉の事を
カメラマンの父、元カリスマモデルの母を持つ親の七光りなどと罵倒して、
そのまま降りてしまったとの事でした。
事情を知ったえりかも、もも姉は親の口利きではなくスカウトでモデルを始めたこと、
そして真剣に取り組んでいる事を知っているため、もも姉を支持。
もも姉自身もかりんの才能を認め、アドバイスしただけであり、
スタッフの皆もかりんを心配しているのですが、
頑ななかりんには、そんなみんなの心は届きません。

『何よ!偉そうにしちゃて!』
ショーウィンドウで足を止め、俯くかりんは、案の定サソリーナに目をつけられました。
久々に変な人呼ばわりされるサソリーナは、
かりんの心の花を抽出しマネキンと合わせてデザトリアン化。
暴れ回ってプリキュアをおびき出すよう指示しますが・・・
デザトリアンはもも姉に制裁を加えるべく勝手に走り出し、
サソリーナも慌てて後を追います。
スタジオに迫るデザトリアンを制止しようとする警備員ですが普通の人が敵う筈も無く、
車のフロントガラスが割れる程叩きつけられ(これは相当な重傷を負っているのでは・・・?)
先ほど様子を見に外へ出たシプレとコフレに、
心の花を奪われたのはかりんである事を知らされたつぼみとえりかは変身して立ち向かいます。

スタジオ前で、怒りをぶつけるように激しく暴れまわっているデザトリアンは
もも姉の姿を認め、もも姉へと迫ります。
逃げるもも姉の背後から木を引っこ抜いて投げつけるなど、殺る気満々。
木はブロッサムとマリンが防ぎ、もも姉やスタッフ達を避難させました。
そしてようやくサソリーナも追いつき、息を切らせて戦いの場へと現れます。
『もも姉。いや、来海ももかは、親の七光りでモデルを続けてるわけじゃない!』
『ももかさんは、自分の力で今のカリスマモデルの座を掴んできたんです!』
マリンの、ブロッサムの言葉は、今回のデザトリアンには全く届かず、
聞く耳を持たないデザトリアンに猛攻撃を畳み掛ける2人。
『何でわかんないのよ!』
『ももかさんは、かりんさんの事を凄く認めてるんですよ!』
言って解らないなら、ぶってわからせる、と言わんばかりの(笑)猛攻撃に沈むデザトリアン。
このまま一気に押し切ろうとしたところ、ブロッサムの背後にクモジャキーが、
マリンの背後にはコブラージャさんが現れ、2人を羽交い絞めにしました。
妖精を追っていたら偶然戦っているのを見かけたので助っ人に来たという2人は
プリキュアをデザトリアンに向けて投げつけ、
そしてデザトリアンによって激しく壁面に打ち付けられるブロッサムとマリンに、
追い打ちを掛けるようにBKS(ビッグバン・クモジャキー・スペシャル)が、
そしてコブラージャさんの鋭利なブロマイド攻撃が迫ります。
思わず目を閉じるブロッサムとマリン。ですが・・・

『プリキュラをいじめちゃだめポポー!』
『プリキュアをいじめちゃだめデスー!』
突如プリキュアを護る様に広がる光の壁により
BKSが、コブラージャさんのブロマイドは跳ね返され、
あっさりと引き上げるクモジャキー。
そしてコブラージャさんはブロマイドが顔をかすめた事で、
お美しい顔に傷がつき、怒りを覚えつつも引き上げていきました。
窮地を救ってくれた妖精、ポプリの愛らしさに
戦っている事も忘れて和むブロッサムとマリン。
すっかり置き去りにされているサソリーナは地団太を踏み、
あんたもあんたよ!とぼんやり見ている?デザトリアンを再びけしかけます。が・・・
『傷ついたかりんさんの心のスキに付け入るなんて、私、堪忍袋の緒が切れました!』
ブロッサムに続きマリンも我慢の限界を超え、そのままブルーフォルテウェーブで撃退。
相変わらずの捨て台詞を吐いてサソリーナもまた撤退して行きました。

元に戻ったかりんは、つぼみとえりかに伴われてもも姉のいるスタジオへ入ります。
怪我は無かったか気遣うもも姉から目を逸らすかりんですが、
もも姉が本気で心配していた事や、最後まで代役を立てることを反対していた事を
スタッフから聞き、デザトリアンとして(本人は夢だと思っていますが)
プリキュアが言っていた言葉は本当だと知って、涙を流してもも姉に詫びました。
もも姉もまた目を潤ませ、かりんを再び迎え入れます。

ポプリを連れ、夕陽の中家路に向かうつぼみとえりか。
えりかはつぼみのモデルデビューが流れてしまった事を残念がりますが、
つぼみにしてみれば、プリキュアになれるだけで充分でした。
が、プリキュアといえば、第3の妖精が生まれたと言う事は・・・?
シプレに対するブロッサム、コフレに対するマリンのように、
第3のプリキュアがいるのでは?
その可能性を示唆して、次回へと続きます。


ポルン、ルルン、フープ、ムープ、シフォン等、過去シリーズに登場した
「赤ちゃん」「子供」のマスコットキャラクターと比較すると、
明確に誕生の描写が描かれ、誕生直後から物事を考えて普通に会話し、
そして生まれてすぐに窮地に陥るポプリは異色な存在だと思います。
ダーク様の攻撃から隠れ、大樹を守り守られるなど
誕生早々過酷な運命を強いられますが、
さほど悲壮感を感じさせないのは、心の大樹の声らしきものを聞き、
心の大樹がしっかりと見守っているという印象を与えるためでしょうか。
そしてポプリ自身の力が守りの力のため、安定感を感じさせるのだと思います。
ダーク様の攻撃で破られる等、ルルンとルミナスの鉄壁の防御と比較するのは酷ですが、
BKSやコブラージャさんのブロマイド攻撃にビクともしないところを見ると、
今後安定した防御力を披露していくのだと思います。
フレッシュシリーズには防御役がおらず、
ここまでのハートキャッチシリーズにも見受けられないので存在が明らかにされた3人目は、
キュアミント以来の防御役になるのかと想像を掻き立てられます。
そして演じている菊地こころさんはかつてMHでひかりの友人、多幡奈緒を演じましたので、
加賀山美羽を演じた現えりかの水沢史絵さん同様、ひかりの友人が2人とも
ハートキャッチのレギュラーになるという快挙になりました。

今まで砂漠陣営の頂点に君臨しているかに思えたサバーク博士。
肩書きが「博士」である事に違和感を覚えていたのですが、
今回その上に立つ者、デューンの存在が明らかになりました。
これも歴代シリーズを振り返ると異色の事で、
最終目標となる敵はいずれもかなり早い時期から認知されています。
MH、SSなど、一部どんでん返しはありますが)
しかも先々代の薫子さんに敗れたという設定があるのも興味深く、
サバーク博士自身が色々と隠し事をしているような雰囲気も匂わせ、
これから明らかになるであろう謎解きにも期待が高まります。

ところでコブラージャさん自身がまともに戦ったのは今回が初ではないでしょうか。
サソリーナクモジャキーは既にかなりの強さを持つ事が描かれておりますが、
コブラージャさんは自らの美しさを讃えつつ高みの見物、という展開だったため、
初めて見るコブラージャさんの戦いぶりも楽しめました。
線が細く見えてプリキュアを羽交い絞めにした力や、彼らしいブロマイド攻撃。
そのブロマイドの持つ破壊力なども目を惹き、いずれ登場する3人目のプリキュアを交えた
ピーチ・ベリー・パインVSイース様・サウラー・ウエスターさんのような
3対3のバトルも期待したいです。

そしてハートキャッチシリーズならではの、人間の弱みと悩みの描写ですが、
人間は図星だと思うことを指摘されるか、過剰な自信を否定されると腹を立てるものです。
今回登場のかりんは今まで登場した心の花抽出要員(笑)の中では
特に自信過剰で人の指摘を聞き入れることの出来ない少女でした。
従来はプリキュアとの戦いやその際の周囲からの呼びかけによって
元に戻った時には己を省みて、少し前向きになる人々が描かれていたのに対し、
彼女は戦いが終わっても未だ過信ともも姉への妬みを抱えたままなのが異色です。
自らを省みて反省するのではなく、もも姉自身の言葉で反省するのでもなく、
もも姉の態度をスタッフに指摘されて反省した展開からは、
今後かりんは事あるごとに再びもも姉と衝突してしまうのでは、と危惧してしまいましたが、
それも一つの救いの道かもしれないと考えました。
モデルや芸能界では、ある意味彼女の持つ我の強さというのも要求されるでしょうし、
全てに折り合いをつける事が正しいとも言い切れません。
時には受け入れ、時には衝突しながらも、より高みを目指す事も大切でしょう。
その姿はつぼみと正反対で、ある意味反面教師のようにも映りました。

つぼみは自己主張する事を望まず、和を大切にするタイプで
それが彼女の長所なのですが、つぼみ自身は殻を破りたいと願っています。
つぼみにとって殻を破るとは、モデルとして華々しくスポットを浴びるのではなく、
ラストでも語るようにプリキュアになれる事で、彼女にとってはそれで充分でした。
違った衣装を纏い、違った力を得て戦う事もつぼみにとっては得がたいものかもしれませんが、
その事で得られる結果、人の心を少し前向きにする事に誇りを持っているように思えました。

着眼点が多く見ごたえがある一編でしたが、
欲を言えば少々詰め込みすぎな気がしたのが残念でもあります。
ポプリ誕生と砂漠の使途の暗躍と、かりんの心の描写の
それぞれの話の関連性が特に強くない事もあり、
それぞれで1本の話が成り立ちそうでもありました。
とはいえ、今後の3人目誕生に向けての中盤の展開に期待を持たせる一編でしたので、
来週以降の展開を大いに楽しみにしたいと思います。
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