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スプラッシュスター第24話『ムープとフープ登場!って誰?』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

大切な友達を失ってしまった。救う事が出来なかった。
咲と舞、13歳の少女達が背負うにはあまりに大きな十字架ですが、
嘆くだけでは満と薫の想いに報いる事はできません。
絶望の底から立ち上がる2人の前に現れるのは、
お待ちかね?のミズ・シタターレおばさん姐さんと、そして新たな精霊ムープとフープ。
おとといのハートキャッチでも描かれたような、幼いマスコットキャラの初登場です。
・・・その声がまんま満と薫なのは複雑な気持ちでしたが・・・
  
『だからこれは、私たちのありがとうの気持ち・・・』
『私たちはもう見られないけど・・・』
『空の泉をお願いね・・・』
満と薫が最期に見せた優しい笑顔、その直後の恐ろしい悲鳴は
咲と舞にとって拭い去る事は出来ず、2人は悲しみに覆われています。

リビングで俯き、放心状態の舞。
あまりの落ち込みぶりを本気で心配する和也にも
舞は何も答えることが出来ず、居たたまれなくなって自室へと向かいます。
『あ・・・あの、なんでも、ないから・・・』
まるで口を開けば涙が堰を切って溢れてしまうかのように・・・

外は夏の日差しに照らされているのに、
薄暗い部屋で枕に顔を埋め、嗚咽を漏らす咲。
その姿を心配したみのりには弱い自分を見せないようにと、
懸命に空元気を振り絞り、飛び起きておちゃらけますが、
咲は姉として、みのりにとても辛い報告をしなければなりませんでした。
みのりが大好きだった薫お姉さんには、もう会えなくなってしまった事を・・・
『薫お姉さん・・・って誰?』
そのみのりの言葉に、世界が音を立てて崩れていくような衝撃を受ける咲。
あれ程慕っていた薫の存在が、みのりの中から消えている。
咲は衝撃を受けたまま、夏休みの学校へと走って行きます。

夏休みでがらんとした教室を開けると、最初から存在しなかったように2人の机がありません。
『誰も覚えていないの。クラスのみんなも先生も・・・』
咲が声の方へ向き直ると、机に突っ伏して静かに呟く舞の姿がありました。
2人は不思議な力でこの世界に入り込んだ為、その力が失われた今、
その存在もみんなの記憶から抜け落ちてしまったと解説するチョッピに、
咲は思わず声を大にして反論します。
『満と薫はいたよ!だって私たち、友達になったんだよ!』
パンパカパンを手伝ってもらったり一緒に星を見たり紫陽花を見たり
咲も舞も、満・薫と過ごした日々をはっきりと思い出せるのに、
何も出来なかった事を悔やむ2人の嗚咽が無人の教室に響き渡りました。
『やっと本当の友達になったのに!なのに・・・』
『友達なのに、力になれなかった・・・』

ダークフォールでは、早くも次の幹部が緑の郷へと向かった事が判明します。
ゴーヤーンをして「あのお方」と言わしめる者はアクダイカーンも絶大な信頼を寄せているようで、
あの者なら速やかにプリキュアを倒すであろう。そう予見しています。
ところで余談ですが、後のミズ・シタターレ姐さんの姿を知る身からすると、
この時点でのアクダイカーンとゴーヤーンの妙に過剰な期待が笑えますが、
それはおいおい明らかになりますので・・・

『満たちは恐れていたのに、私が運命を変えられるなんて言ったから・・・』
『私たちが力になるなんて言ったから・・・』
ひたすら自分を責める咲と舞には、チョッピの慰めの言葉も届きませんが
フラッピは、満と薫に託された奇蹟の雫を見せて叱咤激励します。
満と薫はどうしてこれを咲達に渡したか忘れたのか、
泣いていても何もならないと。そして、満と薫のためにできる事をやれ、と。
語尾は当然「ラピ」ですが、フラッピの強い後押しを受けて、
咲と舞は2人のために出来る事。空の泉を甦らせるために
キャラフェに雫を一つ、また一つと入れて行きます。

7つの雫が収まる事で、枯れ果てた空の泉へと飛ばされますが、
今回はシリアスモードなためか、着地失敗は表立って描かれません。
『満、薫・・・』
咲は2人に呼びかけながら、枯れた泉に奇蹟の雫を注ぎます。
甦った泉は、雲海に浮かぶ浮遊大陸を清水が滾々と満たす幻想的な光景が広がり
そよ風が水面を渡り、満と薫にも見せてあげたかったと願う咲と舞の髪を揺らしました。

フィーリアも姿を現し、空の泉復活の労ををねぎらいます。
そして満と薫の事にも触れ、彼女達の凍り付いた心を溶かし動かしたのは咲と舞であり
決して希望を捨てずに強い気持ちを持ち続ければ、
その想いは二人に届く事でしょうと意味深な発言に
満と薫は無事なのかを訪ねる咲と舞。
その後ろに満と薫を知っているような口ぶりの新たな精霊の子供達が姿を見せます。
そしてフィーリアは、諦めずに希望を持ち続ければ望みは叶い、
みんなで力を合わせれば新たな力が生まれると言い残して再び姿を消しました。
肝心の満と薫の安否は解らず仕舞いで、話の途中で咲と舞たちは再び緑の郷へと戻されます。

『満と薫に、また会えるのかな?』
『フィーリア王女が言うんだもの。きっとまた会えるわ』
緑の郷に戻った二人は、1%でも可能性があるなら頑張ると少し元気になりました。
2人の前に、大空の木から光が放たれ、
バンダイ様の新商品パソコンのようなものが現れます。
そして、先ほど泉で出会った2匹の精霊、
月の精ムープと風の精フープもどさくさについて来ています。
咲と舞を警戒してすぐ隠れてしまうムープとフープに
舞は優しく呼びかけますが、怖がっているのは咲と舞に対してではありませんでした。
フラッピとチョッピが警戒する中、地面に広がる水から立ち上るように現れる熟女
『ワタクシはミズ・シタターレ。伝説の戦士プリキュア。ごきげんいかが?』

余裕たっぷりといった貫禄で迫るシタターレ姐さんがダークフォールの新たな刺客と知り、
満と薫の消息を尋ねてみる咲と舞ですが、
「満と薫がどうなろうと知った事ではない」「いなくなってせいせいした」
とこき下ろすシタターレ姐さんに怒りをあらわにします。
しかしシタターレ姐さんは一枚上手。
『許せないなら、どうするのかしら?』
高笑いしつつ水の刃を放ち襲って来ます。

2人が変身すると、シタターレ姐さんは空を曇らせ、
まるで惑星ベジータを破壊した時のフリーザ様のような雰囲気で
巨大な水球を生じさせます。
水球の一撃を避け、早速手を繋いでツインストリームスプラッシュの体勢に入り
そして一気に放たれるツインストリームスプラッシュ!
・・・しかし、水球の勢いに押されてかき消され、
牽制するように水の刃を交えつつ水球攻撃を仕掛けるシタターレ姐さんは
今までの連中とは強さのレベルが違いました。

空の泉を滅ぼした張本人はシタターレ姐さんで、
泉が復活したのなら、再び滅ぼす楽しみが出来、
さらに緑の郷もめちゃくちゃにしようと言うシタターレ姐さんの発言に
水球攻撃に打ちのめされた2人は何とか立ち上がろうとします。
が、力の差は歴然。再び繰り出される水球を精霊バリアで防ぐものの力負けし、
シタターレ姐さんの高飛車な笑い声が響き渡りますが・・・

ブルームは、イーグレットは何度でも立ち上がります。
『あきらめたら、望みは叶わない。私たちは絶対に、希望を捨てない!』
『強い気持ちを持ち続ければ、その想いは必ず届く!』
『私たちはこの緑の郷も・・・』『空の泉も・・・』
『絶対守ってみせる!』
隠れていたムープとフープはそのプリキュアの姿に打たれ、
そしてその力は先ほどのパソコンを媒介して発揮されます。
『月の力!』『風の力!』
『スプラッシュターン!!』

ブルームのベルトに、イーグレットの左腕に新たな力
スパイラルリングが装着されると2人の力は増し、
今まで歯が立たなかった水球を押し返します。
そして2つのリングを回転させる事で、新たな技が放たれました。
スパイラルハートスプラッシュ。
それを水球で受け止めようとしたシタターレ姐さんですが、
今度は逆に押し切られ、撤退していきます。
戦いが終わり、喜んで出て来るものの、再び隠れるムープとフープ。
おっかなびっくり繁みの影から覗き込む2匹の幼い精霊は、
今後のストーリーにどう関わっていくのでしょうか・・・


今回の前半部、悲しみに打ちひしがれる咲と舞の描写は
見ているこちらも凹むような痛みを感じさせます。
特にみのりの「薫お姉さんって誰?」発言を耳にした時の咲が受けた衝撃は
そのショックがそのまま伝わるかのような演出も相俟って
非常に恐ろしいものを見てしまったような、
お子様達が見たら泣いてしまうのではと思う程の場面でした。
駆けつけた学校で、満と薫が初めから存在していなかったかのような現実に涙し、
己を責め続ける2人の姿も痛々しく、特に咲は「ひまわり」「太陽」と評される
明るい性格だけに、嘆き悲しむ姿を見るのは忍びないです。

落ち込む2人の場面では、舞は「妹」、咲は「姉」である事を意識している点が目を惹きます。
舞に声を掛ける和也は、最初風呂上りの牛乳と共に軽く声を掛けたのですが、
舞の尋常ではない落ち込みように「兄」として本気で心配している事が伺えました。
そして咲は、どんなに辛くてもみのりの前では
精一杯の空元気を振り絞る健気な振る舞が印象的です。
だからこそ、その後のみのりの言葉の残酷さが際立ってしまうのですが・・・

そんな二人を再び立ち上がらせるのは、フィーリアもそうですが、
きっかけはフラッピというのも今作らしい特徴だと思います。
例えばココ、ナッツのように、明らかな大人(モフモフ形態ではそう思えない事も多いですが)
として描かれていないにも拘らず、フラッピはワガママを言う事もありますが、
ここぞという時には意外なほどの芯の強さを発揮します。(最終決戦時でもそうでした
このまま嘆いていては、満と薫の犠牲は無駄になってしまう。そのために何をするべきなのか。
口調が愛らしいものの、その発言内容は非常にまともで、
僅かな言葉で咲と舞を立ち上がらせる、ある種独特の指導力を感じさせます。

フラッピの、フィーリアの後押しを受けたとはいえ、
再び立ち直る咲と舞の強さも感銘を受けました。
このまま泉を取り戻していっても、満と薫に再び会えるかはわからなくても
1%でも可能性があれば頑張れるとはっきり宣言し、
今できる事を確実に進めていくという姿勢は、
サラリーマン世界に生きる私にも勇気を与えてくれたように思います。

ところで今回はムープとフープ登場と、それに伴うパソコン(笑)の販促話でもあったのですが、
プリキュアシリーズで数多い新アイテムの披露話でも、無理のないまとまりの良さを感じました。
不自然な登場とデザインのパソコン、スパークルブレスを操る際の強調した動きなどは
紛う事なき宣伝ではありますが、打ちのめされた2人が新たな精霊の力で立ち上がり、
歯が立たない敵を新たな力で打ち破る、というストーリー上自然な流れになっていると思います。
そして、ムープとフープの「月の力!」「風の力!」の掛声から始まる場面で流れるBGMは
まさにプリキュア反撃開始といった感じで盛り上がり、
同じく佐藤直紀さんによる「龍馬伝」のテーマ曲を思わせる秀逸なものです。
ブレスを扱う2人の動きも悪く言えば宣伝ですが、良い意味では格好良く、そして美しく
新たな必殺技とも相俟って期待感は高まります。

最後に今回の再見で一番驚いたのは、ミズ・シタターレ姐さんが至ってまともだった事でした。
アクダイカーンやゴーヤーンが一目置いているだけあって、その強さが如何なく発揮されており
妙におちゃらけた台詞も無く(演じる松井菜桜子さんによる絶品の高飛車笑いはありますが)
この人こんなに強かったんだ、と目から鱗が落ちたようです(笑)
思えばフレッシュシリーズで縦横無尽の活躍をしてくれたウエスターさんも
初出撃時は普通に悪役しており、その次のパンダ乗車から壊れていきました
そして今年のハートキャッチシリーズでも、お美しいコブラージャさんもまた
初登場時では普通のナルシストな敵だったのが、その次で強烈なキャラが確立されたので
ミズ・シタターレ姐さんも次回の海の家対決、カキ氷のみずした屋から
あの個性的なキャラクターが確立されて行くようです。
という事で、次回から明るい話に戻るスプラッシュスターシリーズを
少し肩の力を抜いて視聴を進めて参りますので、引き続き宜しくお願い致します。
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