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スプラッシュスター第25話『商売繁盛!海の家のお手伝い』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

ミズ・シタターレ姐さんが、ゴーちゃんが笑わせてくれるコミカルな展開、
健太の父、健吾さんのべらんめぇ口調が光る熱血展開、
そして優子がしっかり星野夫妻にアプローチする、あまずっぺぇ(byウエスターさん)展開。
夏の陽光の下、SSシリーズに久々に明るい話が繰り広げられるものの、
スケールの大きな大海原での戦いも目を惹く、夏休みに相応しい一編です。
 
本日咲と舞は、仁美、優子も交えて健太の実家が運営する海の家「ほしのや」のお手伝い。
ほしのや自慢の海鮮やきそば、お好み焼きを、
『たこさん食べてね!』と相変わらずの健吾さん
やきそばもお好み焼きも、咲・舞・健太が作るかき氷も大盛況で、
満席の店内で接客にあたる優子と仁美も大張り切りです。
特に優子は麺が切れる前に的確に補充したり、
在庫が無くなる前に海老の皮むきを終える等、星野夫妻の期待以上の働きぶり。
優子が密かに想いを寄せている事を知ってか知らずか、さしもの健太も苦笑いです。

話は前後しますが、ダークフォールではシタターレ姐さんの
プリキュアが新たな力を得たという報告に危機感を募らせています。
元はといえば満と薫が空の泉の管理を怠ったために
新たな精霊がプリキュアに力を与えたと苦々しいシタターレ姐さんですが、
いかなる力を得ようともワタクシの敵ではないと、その自信は揺るぎません。
そんなシタターレ姐さんにアクダイカーンは侮らないよう釘を刺しますが、
自信たっぷりの姐さんは、そのまま高笑いを残し出撃して行きました。
その際、シタターレ姐さんの水しぶきを受け、
ゴーちゃん呼ばわりされたゴーヤーンはやや不快そうでしたが・・・

海の家の納戸に置かれた咲の荷物には、ムープとフープが紛れていました。
出て来た2匹におとなしくするよう注意するフラッピとチョッピですが、
荷物が崩れて大声を上げるムープとフープの声が表まで漏れ聞こえ、
咲と舞は慌てて様子を見に行きます。
するとムープとフープは即座に物陰に隠れてしまい、
昨日連れ帰った咲曰く、ずっとこの調子との事でした。

咲と舞が騒ぎを鎮めて店内に戻ると、今までの賑わいとは一転、
ほしのやには閑古鳥が鳴いています。
いつの間にか隣にかき氷の「みずしたや」が開店し、
その女主人が作る水の泉の美味しいかき氷と
異様に早いスピードで作る様がお客さんを惹き付け、長蛇の列になっていました。
敵情視察とばかりに、そのかき氷を買ってくる咲。
先陣を切って健吾さんが試食してみると、あまりの美味さに涙まで浮かべて一気にかき込み
そして襲ってくる頭痛に耐えながらも、水の泉と銘打つだけあって水が違うと分析します。
おそらくアルプスのハープを弾くお姫様が飲むような水なのでしょう。

しかし健吾さんは海の男。これで白旗を揚げるような人ではありません。
挽回すべく、同料金でかき氷の量を2倍にする大感謝祭を始めます。
看板娘たちのアピールもあり、徐々にみずしたやから客を奪い始めるほしのや。
『このワタクシに勝負を挑むとは・・・』
睨みつける女主人も対抗し、こちらも2倍とアピール。
『だったら3倍!』『こっちは4倍ですわ!』『てやんでぇ5倍だぁ!』『6倍ですわ!』
『だったらだったら10倍ッ!!』『20倍!!』
『30倍ッ!!!』『40倍!!!』
健吾さんと女主人の消耗戦泥仕合を呆れながら見守る咲たち。
そしてとうとう『50倍だぁああああ!』
砕氷凍界(注1)を繰り出すかの如くかき氷機を回す健吾さんは、
そんなに盛りきれないと静江さんに制止され男泣きの悔し涙を流しました。

(注1)蒙古究極の決闘法・硫陝氷樹の伝説的な名人、カクゴールが編み出した秘技。
この技の原理は高速回転によって生み出された細かい氷片のヘルベリン冷凍効果により
周囲の温度を零下30度にまで下げ相手の体温を奪い凍結させることにある。
ちなみに このカクゴールは氷の王者の象徴として常に氷一文字の旗を背負っていた。
現代日本でも夏の巷に見られるかき氷屋の旗はこれに由来する。
―民明書房刊「かき氷屋三代記―我永遠に氷をアイス―」より


かき氷対決に燃える外とは裏腹に、
納戸ではムープとフープがみずしたやのかき氷を堪能していました。
泉の郷のにおいを感じさせるその味に泉の郷の事を思い出し、
ムープとフープが口にした「満と薫」の名に驚いたフラッピが大声を上げます。
慌てて咲と舞は誤魔化しに向かい、扉越しにムープたちの会話を耳にしました。
ムープとフープが枯れ果てた泉をさまよっていた折、
突如枯れ木が倒れ掛かってきたのですが、それを支えたのは薫。
『何してるの?薫・・・』『別に・・・ちょっとこの木が邪魔だっただけ・・・』 
助ける意図の有無はわからずじまいですが、
『ところで、今そこに隠れた奴らも全部始末しなきゃならないのよね?』
その満の発言に震え上がるムープとフープ。
『さあ、どうでもいいんじゃない?』
薫の態度に一瞬驚いたような満ですが、それ以上追求せず、薫と共にその場を立去ります。
その後もムープとフープは満・薫と話した事は無くとも、一緒に空の泉で過ごし続けていました。

その話を立ち聞きしていた咲と舞は、健太に声を掛けられて
とっさにテーブルを拭いて誤魔化します。
とは言ったものの、そのテーブルに座るお客さんはおらず、
集客作戦に頭を悩ませ暗く沈む星野夫妻。
その時優子は、かき氷を食べ飽きたような親子のやり取りを見てひらめきました。
冷たいかき氷だけではなく、やきそばを作りましょうと。
海で遊んで疲れた時に、海の家で食べたやきそばが美味しかった記憶を語り、
今日はそんな海の家のお手伝いを楽しみにしてきたと語る優子に励まされ
感涙に咽びつつも健吾さんは涙を拭い、再び鉄板へ向かいます。
父ちゃんを立ち直らせた優子にお礼を言う健太に、笑顔で応じる優子。
『太田・・・サンキュな』『うん!』あまずっぺぇー

ほしのやが息を吹き返すと共に、みずしたやは潮が引くように客足が遠のき、
苦々しげに睨み付ける女主人の前に麦藁帽子の男が現れ「ゴーヤ味」を注文しました。
案の定それはゴーヤーン。妙に麦藁帽子とシャツが似合います。
ゴーヤ味のかき氷に喰らいつき、かき氷だけでなくプリキュアを料理する事を
くれぐれも忘れないよう女主人に釘を刺しに来た様子で、
女主人の正体はミズ・シタターレ姐さんでした。(バレバレですが)
あんたに言われなくてもわかってる、と出向くシタターレ姐さんを
ゴーヤーンはかき氷を飲み干し、頭痛に涙目を浮かべながら見送ります。

前後して、フラッピとチョッピは昼寝をしていた隙に
ムープとフープが居なくなっていた事を咲と舞に伝えます。
そしてほしのやの裏口に出て来た咲と舞の前に、
ムープとフープを捕まえた女主人が立ちはだかりました。
そして正体を現すシタターレ姐さん。
『あなたは!』
『ハナミズターレ!』
『誰がハナミズタレやねん!!』
豪快に名前を間違える咲に、シタターレ姐さんの怒声突っ込みが炸裂します。
しかしコミカルなだけではありません。
ジリジリと迫るシタターレ姐さんがここは狭いから場所を変えようと告げると、
咲と舞の背後に水の塊が現れ、その水圧で2人ははるか上空へと飛ばされていきました。
その間にシタターレ姐さんは沖合いに瞬間移動。
硫陜氷樹(注2)ばりの巨大な氷塔を建て、龍のウザイナーを召還して迎撃体勢を整えます。

(注2)その起源は蒙古中央部で盛んに行われていた陜氷闘である。
これは厚さ約1cmという薄い氷の張った湖沼を選び、
そこでいつ氷が割れるかもしれぬという恐怖の中で闘うというものであった。
当然薄い氷を割らずに動くには卓越した体術が必要とされた。
後に製氷技術の発達と共に 三次元的な動きを加味するため、
樹を模した氷の上で闘うようになったのが硫陜氷樹の決闘法である。
ちなみに、現代でも恐怖で身の縮む様を「薄氷を踏む思い」というのはここから発する。
―民明書房洋書部刊「SKATER'S WALTZ」より


海上を飛ばされていく咲と舞。このままでは冗談抜きで非常に危険な状態ですが、
その先に聳え立つ氷柱と、その上に立つシタターレ姐さんの姿を認め、
空中で変身して氷柱に着地します。
ところが龍ウザイナーは強く、巨体を繰り出して圧倒するだけでなく
素早い動きも併せ持ち、ウザイナーを挟んで反対側から突撃したブルームとイーグレットは
ウザイナーに身をかわされて空中で激突し、そのまま倒れてしまいました。
倒れた2人を手ごたえが無いと言い放って見下ろし、
ムープとフープを始末するよう龍ウザイナーの前に放り投げるシタターレ姐さん。
ムープとフープに龍ウザイナーが吐く凍える吹雪が迫り、
思わず満と薫の名を呼んで目を閉じるムープとフープですが、
2匹はブルームとイーグレットが身を挺して吹雪から守っていました。

しかしいつまで持つのか。容赦なく吹き付ける吹雪に2人の体は徐々に凍りつき、
追い打ちを掛けるようにシタターレ姐さんは、
こんなたいした事の無いプリキュアに遅れを取った満と薫をこき下ろして高笑い。
満と薫を馬鹿にされた事で、ブルームとイーグレットの闘志に火がつきます。
『満さんと薫さんは、自分達の運命を・・・』
『アクダイカーンに従うしか出来なかった運命を、変えようとしたのよ!』
負けじとシタターレ姐さんも、滅びの力から逃れて運命を変える等不可能だと言い返しますが、
ブルームも、イーグレットも物怖じせず、そして涙を浮かべながら反論します。
『諦めないで強い心を持ち続けていれば・・・』
『どんな願いも絶対に叶う!』
『叶う訳ないでしょ!なんなのその根拠の無い自信は!?』
少々ムキになったシタターレ姐さんは、冷静さを欠いてつい口を滑らせました。
『あの二人は永遠にアクダイカーン様の手の内に・・・!?』
言ってから不用意な発言に気付き、動揺するシタターレ姐さん。
ブルームとイーグレットは、その言葉に満と薫の生存を確信します。
2人が無事なら、こんなところで倒れるわけにはいかない。
いつか2人に会える日まで絶対に負けない。
絶え間なく吹き付けられる吹雪に、プリキュアが完全に凍りつくと思われたところで、
その意を汲んだムープとフープの力が炸裂しました。

月の力を、風の力を得たプリキュアは龍ウザイナーの攻撃を軽やかに避け、
受けていたダメージも回復し、力も強くなっています。
一気に上空へウザイナーを持ち上げ、そして叩きつけて
すかさずスパイラルハートスプラッシュで撃退。
『今日のところは・・・水に流してやるわ!』
シタターレ姐さんも少し上手い捨て台詞を吐いて撤退して行きました。
こうして奇蹟の雫を一つずつ手に入れて泉を取り戻していけば、いつか再び満と薫に会える。
微かな希望が見えてきた2人に明るい笑顔が戻ってきました。

夕方のほしのやで、今日一日のお礼とばかりに、やきそばが振舞われます。
『たこさん食べてね!』
その台詞は健吾さんではなく、先手を取って優子が決めました。
いっそこのままほしのやを継いだらどうかと言う咲の言葉に、
照れ隠しなのか、咲を追っかけまわす健太。
砂浜を駆ける2人を皆が微笑ましく見守り、海の家のお手伝いは終了しました。


今回はコミカルな描写が多く、夏の風景とも相俟って楽しげな雰囲気を醸し出していますが、
後半のバトルシーンの見ごたえもあり、純粋に楽しめる一編だと思います。
特筆すべきはこの話のためだけに用いられる空中での変身で、
そのスケールの大きな格好良さは際立っていました。
作中の発言から、前回から一日しか経っていないようですが、
前回見せたような落ち込む咲と舞の姿は既に伺えません。
吹雪を喰らって凍りつきながらも決して心は折れず、
舌戦でもシタターレ姐さんに屈しなかったために、ムキになった姐さんの失言を誘ったのでしょう。
いつ満と薫に会えるかは解らずとも、道は微かながら確実に続いている。
戦い終わった後のブルームとイーグレットから伝わってくる清々しさも印象に残りました。
最もブルームも漏らすとおり、あの洋上からどうやって岸へ戻ったのかは永遠の謎ですが・・・

それにしてもシタターレ姐さんは、わざわざかき氷屋を営んで何がしたかったのでしょうか(笑)
別に毒を混ぜるでもなく、美味しいかき氷を振舞っていたので
ほしのやから客を奪った程度で悪意は感じられないのですが、
「水の泉の水」でムープとフープをおびき寄せる作戦だとしたら回りくどすぎます。
結果オーライでムープとフープを捕らえたものの、明らかに緑の郷を楽しんでおり、
これからもこういった趣向が続いて楽しませてくれるシタターレ姐さん。
ゴーちゃんもつられるように、満と薫をいたぶった姿が忘れられてしまう程
コミカルに描かれ楽しめますが、ここまで脳天気に振舞っていても
滅びの運命からは逃れられないという基本スタンスが揺るいでいない事が気になります。
ゴーヤーンはともかく、シタターレ姐さんは本当にそう思っているのか。
そう思っているのだとしたら、後の夏祭り等で見せた姿は何なのか。
ウエスターさんのように、楽しんで幸せを感じる→ならばそこで不幸を集める
という思考ではありませんので、姐さんの意図はどう解釈するべきなのでしょうか。
そこまで深く考えず、ただ単に楽しんでいるだけかもしれませんが(笑)

ムープとフープの回想に登場する満と薫は、咲・舞と出会う前だと思いますが、
冷たいように見えて優しさが見え隠れするという描かれ方になっています。
本当にムープとフープを片付けるのが面倒だったのか、救う意図があったのか。
この時点では前者ではないかと思われますが、
満と薫が徐々に心を得ていった展開を見続けてきただけに、
ムープたちを助けたと捉えられるように受け止められます。
それにしても満=フープの渕崎さん、薫=フープの岡村さん共に
まるで違う声を演じ分けており、同時に喋るこの場面で改めて感心させられました。

最後に今回はほしのやVSみずしたやの泥仕合を通して
顧客サービスと言うものを考えさせられました。
低価格競争は今や至る所に存在し、私の働く業界でも顕著です。
そんな折に安いだけではなく顧客が何を求めるかを汲み取って新たなビジネスチャンスを掴む。
さりげないようで優子が導き出した、かき氷の量の競争ではなく
暑い日に食べる温かいやきそばという答えは、発想の転換という意味で思わず頷かされました。
彼女ならきっと、ほしのやの良い女将さんになるのではないでしょうか(笑)
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