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スプラッシュスター第47話『大逆転!?黒幕って誰のこと?』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

全てを滅ぼす者としてダークフォールに君臨し、
対峙した者を畏怖させてきたアクダイカーン。
その存在が傀儡でしか無く、アクダイカーンを操る真の黒幕の存在が明らかに・・・
放映当時から薄々予想されていた展開ではありますが、
現時点では唯一つ、SSでのみ見られる大きな特徴です。
ダークフォールの真相を暴きつつ、限りある命の尊さを高らかに謳いあげる4人。
プリキュアがなぜ戦えるのか、なぜ立ち上がれるのか、一つの答えがここにあります。
  
闇に揺らめく1つの炎。
アクダイカーンの力が振るわれる度にダークフォールの地は崩れ落ち、
4人も立ち上がるのが精一杯で、もはや力は残っていません。
『生きとし生ける者は我が手で全て滅ぼしてくれる!』
無尽蔵の力を持つアクダイカーンは暴風を巻き起こし、その度に揺らぐ炎。
しかし気持ちではプリキュアも負けません。
『あなたが全てを滅ぼすと言うのなら!』
『私達はこの手で全てを守ってみせる!』

アクダイカーンとの戦いの余波は緑の郷にも及びます。
立ち込める厚い雲の下、みのりは得体の知れない不穏な空気に怯え、
気配に敏感な動物達が騒ぎ始め、コロネの尾もまた総毛立ちます。
緑の郷だけでなく、他の泉にも影響が及び、食い止められるのは唯一プリキュアのみ。
己の無力を悔しがるコロネを、フィーリアは強い気持ちを持ち続ければ
願いは必ず叶うと諭し、強い願いを届けるよう促しました。

身をかわすだけの力は残っていても反撃する事は出来ず、
アクダイカーンの稲妻が容赦なく4人を襲います。
ムープとフープは岩場に身を潜めた満と薫を案じ2人の元にやって来て
隠れているよう満と薫に注意されますが、その2匹を抱きかかえ2人は優しく語り掛けます。
空の泉で初めて会った時、弱そうな生き物だと思って放っておいたけれど、今は違う。
ムープとフープに安全なところにいるよう念を押し、
再び戦場へと赴く満と薫にムープとフープも何かしたいとの想いを募らせます。
ふとその時、キャラフェを手に戦いを眺めているゴーヤーンに気が付きました。
ムープとフープはそっとゴーヤーンの足元へ向かい、キャラフェを取り戻そうと決心します。

『何故あがく。生きとし生ける者は必ず無に帰す。世界は必ず滅びるのだ。お前達自身もな』
息が上がっても抗い続ける4人に疑問を呈するアクダイカーン。
その疑問にブライト、ウィンディは真っ直ぐな答えをぶつけます。
『確かにそうかもしれない。私のこの命も、どんな命も、いつか終わる日が来る・・・
 でも、だからこそ大切なんじゃない!』
『生きているこの瞬間、みんなが毎日を大切にして精一杯頑張れば、世界は滅びはしない!』
それでもアクダイカーンは力が全てであり、強い者が世界を支配すると言い放ちますが、
今度は満と薫が反論します。世界は誰か一人の物ではなく、そこで生きるみんなの物だと。
業を煮やしたアクダイカーンは暴風と、そして無数の稲妻を作り出し
全ての力を振るった攻撃体勢に入りました。
いったいどうすれば・・・思わず弱気な声を漏らすブライトとウィンディ。
炎が、揺らめきます。

『あなた達らしくないわね!』
この状況で場違いなほど快活にかけられる満の声。
薫と共に、「いつものアレ」を言ってと呼びかけます。
相手が誰でも、どんなピンチの時でも決まって言うあの言葉。
満と薫も一緒に言って見たいというその言葉を、こういう時こそ私達らしく。
ブライトとウィンディも立ち上がりました。
『絶好調ナリ~!』(違う)『絶対に許さない!』(だから違うって)

『滅び去るのが運命だとしても、それに負けたりしない』
『自分の力で、運命は変えられるから』
『私達は』『絶対に!』 『あきらめない!!!!』
スパイラルスタースプラッシュ。そして満と薫の赤い光も加わり
3つの光が渦を巻いてアクダイカーンの滅びの力と衝突。
2つの力は、揺らぐ炎の上で拮抗します。
『あきらめない!』『あきらめるもんか!』『最後の、最後まで』『絶対に』
『あきらめない!!!!』

高みの見物をしていたゴーヤーンは、
ダークフォールに光が差しているのに気が付きました。
コロネ、フィーリア、そして泉の精霊達の声が暖かい光となって4人に力を与えます。
そしてアクダイカーンの力を押し返し、押し切りました。
その余波で怯んだゴーヤーンはキャラフェを落とし、
ずっとその機会を伺っていたムープとフープはついにキャラフェを奪還します。
奪い返そうとするゴーヤーンですが、アクダイカーンが倒れるのに気付き手を止めました。

『終わり・・・?』
『私達、勝ったの?』
未だ勝利の実感は無く呆然とする4人の下へ、キャラフェを手に駆けつけるムープとフープ。
アクダイカーンも倒れキャラフェも取り戻し、ほっとしたのも束の間、
再び立ち上がるアクダイカーン。しかし・・・
胸元が崩れ、その中はがらんどうだった事に驚く4人。
アクダイカーンは壊れた玩具のように所構わず滅びの力を炸裂させ、手がつけられません。

『落ち着いてくださいませアクダイカーン様。
 そんなにむちゃくちゃに暴れてはダークフォールが崩壊してしまうじゃありませんか』
アクダイカーンを収めるのは、ずっと見物に徹していたゴーヤーンです。
しかしアクダイカーンは何もかも、ダークフォールすら滅ぼすと繰り返し、
まるで聞き分けがありません。
するとゴーヤーンは先ほどから揺らいでいた炎の前に移動し、
その炎を握り締めると、アクダイカーンは突如苦しみ始めました。

『我は滅びぬ。我は最強、我は永遠なのだ・・・!』
『どんな者もいつかは滅びる。例外はありませんよ、アクダイカーン様』
冷酷に言い放ち、炎を握りつぶすゴーヤーン。
『我は永遠に・・・・・・』
炎が消えると共に、アクダイカーンも永遠に消え去りました。

意外な事態に戸惑う4人に、ゴーヤーンが種明かしをします。
あの命の炎こそがアクダイカーンの命そのもの。
なぜゴーヤーンがそれを知っているのかという疑問に対しては、
アクダイカーンという存在はゴーヤーン自身が作り出したと明かします。
アクダイカーンが世界を滅ぼした後でゴーヤーンが頂くという腹で、
泉を滅ぼしたのも全てゴーヤーンが仕組んだ事でした。
しかし、茶番はこれで終わり。全て白状したゴーヤーンは真の姿を現します。

着物の下の貧相な体がキントレスキーを上回る筋骨隆々の体へ変わって、髪も伸び(笑)
太い尾がプリキュア達を威嚇するかのように地を叩きます。
『この姿になるのは、久しぶりです』
丁寧な口調は相変わらず。しかし威圧感を漂わせる口ぶりで崩れる空を見上げ
『ダークフォールはもはやこれまでのようですな・・・仕方ありません』
高まる緊張に思わず身構える4人。
ゴーヤーンから赤黒い光が放たれて・・・

気がついた時、4人はいつもの浜辺にいました。
そしてその前に立ちはだかるゴーヤーン。
『これからお前達と緑の郷を、滅ぼします』
正真正銘の最後の戦いは、緑の郷を舞台に切って落とされようとしています。


ゴーヤーンがアクダイカーンを操っているという展開は当時から多少予想されたものでしたが、
今までの描写が巧みにその予想をはぐらかしていました。
かき氷を食べて涙目になったり屋台でテキ屋に扮していたり、ゴーちゃん呼ばわりされたり
キントレスキーのトレーニングに付き合わされていたり
憎憎しいだけでなく茶目っ気がふんだんに盛り込まれていたため、
ゴーヤーンは本当は強いのでは、でもまさか・・・と言うような雰囲気でした。
ゴーヤーンを演じる森川さんは、キアヌ・リーブスやトム・クルーズの吹き替えなど
2枚目声の代表格のような方ですので、はじめは氏のイメージと大幅に異なる
言われなければわからないような声作りと演技に驚かされたものです。
それもゴーヤーンの真の姿を見越してのキャスティングだったのか解りませんが
カモフラージュとキャスティングの妙が、このどんでん返しを際立たせていると思います。

今回はこの逆転劇もさることながら、
アクダイカーンに正面から反論する咲と舞の言葉が感銘を受けました。
アクダイカーンが豪語するように終わらない命は無く、
すべての物はいつか終焉を迎えます。
『私のこの命も、どんな命も、いつか終わる日が来る・・・でも、だからこそ大切なんじゃない!』
咲=ブライトのこの言葉は今回、非常に印象に残りました。
プリキュア自身が自らの命が終わる時の事を語り、
その時までどのように生きるかを舞=ウィンディとともに宣言する。
「生命ってたくましい」というOPのワンフレーズが想起され、
なぜ生命は尊いのか、なぜいつか死ぬとわかっていて生きるのか。
古今の哲学、宗教で繰り広げられてきた、決して答えが出ない問題の
咲と舞なりの一つの答えは、改めて生きる事の意味を教えてくれたと思います。

いよいよ残り2話となり、真の姿を現したゴーヤーンとの激闘は
まるで違う作品のような凄まじいバトルシーンが続くものでした。
その記憶が鮮明なため、今回のようにその中に込められたメッセージを
再発見出来る事を期待しつつ、彼女達の最後の戦いを見届けたいと思います。
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