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プリキュア5 第2話『情熱全開キュアルージュ!』 [Yes!プリキュア5]

こんな荒唐無稽な話が信じられないのも無理は無く、
誰だってこんな恐ろしい事とは関わりたくありません。
極めて現実的、常識的な反応を示すりんちゃんが、
「本当に怖い事」を振り払うために立ち上がります。
のぞみとりんちゃん、幼少時の記憶が交錯する中で描かれる2人の絆。
2人目のプリキュア、情熱の赤い炎が燃え上がります。
 
プリキュアとしてココの願いを叶える事。
遂にやりたい事を見つけたのぞみは、早くりんちゃんに言いたくてうずうずしています。
バス停でりんちゃんと出会い、ピンキーキャッチュを見せてこれで変身すると耳打ちしますが、
りんちゃんにとっては、のぞみは朝っぱらから痛い事を言っている子にしか映りません。
軽く話を合わせてあげるりんちゃんですが、のぞみの異様な本気さに圧倒され、
りんちゃんの愛想笑いもすっかり消え、ドン引きしてバスに乗り込みます。
教室でも本当の事だと訴えるのぞみを軽く受け流すりんちゃん。
そこに入ってきた教師のイケメンぶりに教室がざわめきます。
今日から担任の国語教師として赴任したのは、小々田コージと名乗る人間形態のココでした。

のぞみは人気の無いところにココを連れ込んで学校に潜入した事を訪ねると、
何かあった時のためにのぞみの近くにいた方がいいと思ったという答えに赤くなるのぞみ。
ココは焦ってプリキュアのためだと否定しますが、
その発言はりんちゃんにも聞かれてていました。
もともとりんちゃんを誘う気だったのぞみは、渡りに船とりんちゃんに声をかけます。
『一緒にプリキュアやろう?』
『はぁ・・・?』
・・・りんちゃんの反応は、普通の人なら当然です。

ココによって語られるドリームコレットの力と、それを付けねらうナイトメアの野望。
時を同じくして、ナイトメア本社ではギリンマ君がドリームコレット発見の報告をしていました。
上司ブンビーさんにその発見を大手柄だと評され、
ささやかな昇進の夢を抱いたギリンマ君でしたが、
肝心のコレットを手に入れていない事を追及され、一気に立場が弱くなります。
『言い訳は、いいわけ』
プリキュアに妨害されたとの弁明を一蹴し、他にも人員はいるとのパワハラに耐えて
最後まで業務を成し遂げたいと希望を訴え出るギリンマ君に、
ブンビーさんは、今度は結果を出すよう指示しました。

ドリームコレットを巡ってパルミエ王国がナイトメアによって壊滅させられたと語る
ココの話を素直に聞いているのぞみと裏腹に、りんちゃんは当然半信半疑です。
ナイトメアからコレットを守る為には5人のプリキュアが必要だと言われて、
張り切って即答するのぞみと黙り込むりんちゃんとの間には温度差があります。
とりあえずりんちゃんに信じさせるために変身しようとしたのぞみを制するココ。
はずみでのぞみは足を滑らせ、ココと共に階段を転落していきました。
階段下で、まるでココに押し倒されたような体勢になっている事に気付き、
一気に赤面してココの頬をひっぱたくのぞみ。
その勢いで珍獣化したココに、危うく台無しになる所だったと言うのぞみの計画とは、
ファーストキスは雪の降るクリスマスの夜に、素敵な彼とツリーの下で・・・
のぞみの乙女チックな夢を、そんな夢と一緒にしないで欲しいと言った
ココとの低レベルな言い争いを一喝したりんちゃんは
ココをつねってみて本物だと理解し、今までの話が本当なのだと理解しますが、
プリキュアの話はあっさりと断りました。
誰だってこんな話を信じろといわれても難しい、とココは理解を示します。

のぞみのいない教室に沸き起こる歓声。
生徒達の憧れの的、こまちとかれんが教室を訪れ、のぞみを探しにきました。
先日の図書館の怪事件の事情を知っていると考えて
話を聞きに来たのですが空振りに終わり引き上げていきます。
『私達の想像を超えた何かがこの学園で起こっている。そう考えるとわくわくするわ』
かれんに物好きだと言われても、世間ズレした感のあるこまちは全く動じません。
『好奇心旺盛と言って頂戴』

放課後、りんちゃんは一人橋の上で物思いに耽っています。
夕陽の中思い返すのは、幼い日にのぞみと2人、迷子になった日の事。
考え無しに行きたい方へ行った挙句に迷子になり、転んで泣いていたのぞみを思い出し、
ため息をついたりんちゃんに怪しい声が掛けられます。
『悩み事かい・・・?』
『友達が変な事に首を突っ込んでるみたいで、心配で・・・』
声の主はギリンマ君。誰だって一番大事なのは自分だと言う発言に
反論しようとしたりんちゃんは、いつの間にかすぐ隣に来ているギリンマ君に戦慄します。
『友達だろうとなんだろうと・・・』
足元の小石を叩き割るギリンマ君に、後ずさりするりんちゃん。
『邪魔者は消す・・・』
のぞみが関わっているものの恐ろしさを知り、恐怖がりんちゃんを襲います。

その頃、のぞみはココに子供の頃、りんちゃんと一緒に迷子になった時の話をしていました。
膝を擦りむいて泣いているのぞみを、「悪いの悪いの痛いの痛いの飛んでいけ」のおまじないで
慰めてくれた事。そして泣き止むのぞみに手を差し伸べ、優しく呼びかけてくれた事。
一番の親友だったりんちゃんと一緒にプリキュアをやりたかったと言うのぞみに、
ココも自分の親友の話をします。仲が良く、それ故に喧嘩もしたけれど、
親友なら一生懸命やっていればきっとわかってもらえる。
そう語るココの親友はパルミエ王国が襲撃された際に傷を負い、
今はコレットの中で眠っているとの事でした。
コレットを開けるためには、5人のプリキュアをそろえる事。
改めて仲間集めを決心して立ち上がるのぞみに礼を言うココ。
そこにコレットで願いを叶えるために不可欠な、ピンキーの姿が見えました。
55体のピンキーを集めれば願いが叶う。
そうココが説明した矢先、ギリンマ君の下から逃げたりんちゃんが走ってきます。

『プリキュアなんて、すぐ止めな!あんたには無理だよ!危険すぎるよ!』
ナイトメアの怖さを知ったりんちゃんは、必死の形相でのぞみに訴えます。
いつの間にかすぐ近くに来ているギリンマ君から2人を庇い、
珍獣形態になってしまうココ。ピンキーはギリンマ君にかっさらわれ、
変身して立ち向かおうとするのぞみを、りんちゃんは震えながら留めます。
『駄目!駄目だよ・・・絶対駄目!!
 あんたはいっつも無茶な事して、これは怪我じゃすまないんだよ!』

りんちゃんも幼い日の事、べそをかくのぞみに
肩を貸して歩いた時の事を思い出して必死に制止しますが、
『でも私決めたから。ココの願いを絶対叶えるって決めたから』
のぞみの瞳が強い決意を秘めている事に気付き、それ以上何も言えません。
ココをりんちゃんに託し、変身するのぞみ。

『友達を危険な目に遭わせたくない。いったいどうすればいいの?』
りんちゃんの心境のような台本の台詞を読むうらら。
その傍らを赤い蝶が飛んで行き、誘われるように後を追います。

ギリンマ君は変身したドリームに対して、電柱に仮面を被せてコワイナー化。
目の前の光景に怯えの色を隠せないりんちゃんですが、
ギリンマ君に物怖じせず堂々と対峙するのぞみ=ドリームの
見た事も無いような芯の強さに密かに驚いていました。
怪人となって襲い掛かるギリンマ君と戦うドリーム。
しかし背後に忍び寄るコワイナーに拘束されてしまい、
りんちゃんはのぞみの名を叫びますが・・・
『君は恐ろしい相手に立ち向かったりしないだろう?
 それでいい。怖いもの知らずの愚か者は、こういう目に遭う』
悲鳴を上げるドリームに、ギリンマ君の囁きに、りんちゃんは震えが止まりません。
『怖いよ・・・こんなの怖いに決まってるじゃない。でも・・・』
あの日、幼い二人の迷子話には続きがありました。
突然飛び出した鳥に怯えて縮こまるりんちゃんを、
『怖いの怖いの飛んでけー』
そう励ましたのはのぞみでした。のぞみと二人、手を繋いだ帰り道・・・

『本当に怖いのは、本当に怖いのは・・・のぞみが、いなくなる事!』
りんちゃんはココに変身の方法を訪ねます。
『本当はなりたくないわよ!でも、今私がやらないで誰がやんのよ!
 お願い、のぞみを助けたいの!』

親友を強く想う気持ちは、既に蝶を呼び寄せていました。
りんちゃんの手に留まり、ピンキーキャッチへと変わる蝶。
『情熱の赤い炎、キュアルージュ!』
2人目のプリキュアが誕生します。

『どけぇえッ!』
襲い掛かるギリンマ君を蹴り飛ばし、
逃げた方が得だと囁きかけるギリンマ君の言葉を振り切るルージュ。
『損とか得とか関係ない。私達は子供の頃からいつも一緒で、
 どんな時だって助け合ってきたんだから!』

ギリンマ君は、その友達とやらを目の前で締め上げるとルージュを蹴り飛ばし、
倒れるルージュですが、その気持ちは負けていません。
『どんな時も、一緒だった。これからもずっと、一緒なんだから・・・!』
立ち上がり、歩み出し、そして駆け、強烈な飛び蹴りを叩き込みます。
『友達ナメんなぁあッ!』
間髪を入れず、ルージュのプリキュアの力が振るわれます。
『純情乙女の炎の力、受けてみなさい!プリキュア・ルージュファイヤー!』
ギリンマ君は炎となった蝶に押し飛ばされ、その間に窮地を脱したドリームもまた、
ドリームアタックを放ってコワイナーの仮面を剥ぎ取りました。
元の姿に戻る電柱、そして苦々しく撤退するギリンマ君。

戦い終わり、りんちゃんはのぞみだけじゃ危なっかしいからと、
改めてプリキュアとして戦う事を決意しました。
そして無事ピンキーを受け止め、キャッチュして一件落着。
はしゃぐ2人の親友同士の姿は、物陰から誰かが伺っています。
『何?あの二人。プリキュアって・・・?』
プリキュアの戦いは、蝶を追って来ていたうららが目撃していました。


現時点で満と薫を除き、ルミナス、ローズを加えると総勢19人のプリキュアの中で、
幼馴染という関係はフレッシュ組の他には、意外にものぞみとりんちゃんしかいません。
フレッシュでは幼少時の挿話が少しあったものの、
幼い頃の深い絆がさほど強調されなかったため、
幼き日から続く関係が描かれるのはこの2人だけです。
一見勝気に見えるりんちゃんですが、
これから明らかになるように実はお化け嫌いで怖がりです。
今回ギリンマ君の脅威を知り、現実に生命の危険にまで及ぶ事を悟って
震えが止まらなくなり、のぞみを止めさせるよう説得する様は至極全うです。
それでも親友のために恐怖を抱えながらも立ち上がれる点がりんちゃんの強さで、
ルージュへ変身を決意する一連の流れもそうですが、
幼少時のエピソードでもその一端が伺えました。
夕闇の中、膝を擦りむいて泣くのぞみの横で、
りんちゃん自身もとても不安そうな顔をしています。
しかし泣き続けるのぞみを力づけるために「痛いの飛んでけ」をして、立ち上がらせて支えて歩く。
後にせつなも美希に対して口にした、本当に怖い事、友を失う事を考えて、
のぞみのために損得を超えて動ける強さと優しさがりんちゃんの魅力の一つだと思います。

ところでりんちゃんはプリキュア5シリーズのみならず、シリーズ全体を通してみても、
イース様は別格として一番色気が感じられる子だと思っています。
大人びたかれんや美希、独特の落ち着きを醸し出すこまちとはベクトルの異なる色気は
ボーイッシュであるにもかかわらず、ふとした表情や仕草は思春期の少女のそれで、
変身シーンでも髪が赤く染まる時に僅かに開く口など、
「女」ではなく「少女」の醸し出す色気が何とも言えません。
これから5GoGoに至るまで描かれる、恋に恋する乙女チックなエピソードによって
りんちゃんは個人的に当シリーズで私の最も好きなキャラクターとなっています。
ボーイッシュ、運動神経抜群、恋する乙女のエピソードという、
なぎさ→咲の流れを汲んでいる事も一端ですが・・・

どこか夢見がちで少々面白がっている観のあるのぞみと現実的なりんちゃん。
この対比は最初期のなぎさとほのかを連想させます。
活発だったなぎさが戦いの日々に身を置く事を戸惑い、
おとなしいほのかが何だか面白そうだと言っていた最初期。
ピーサードを倒した際に、事の重大さを認識して考えを改めたほのかですが、
のぞみはこの点、良くも悪くも楽観的です。
前回『凄ぉ~く痛いよぉ・・・』等かなり危険な目に遭いながら、
同じような道に親友を安易に勧誘している点が少々残念ではありますが、
それを言っては話が進みませんのであまり深く考えない事にします。

初登場のブンビーさんが、まさかあのような人生を歩むとは、この時点では想像できず、
嫌味な中間管理職としての面目躍如です。
対するギリンマ君も嫌味な上司のパワハラに耐え、
ささやかな昇進の夢を抱いていたりと応援したくなるところがありますが、
「夢」をギリンマ君も持っているにもかかわらず、ココやのぞみの夢を足蹴にしたり、
自分より弱い立場の物に対して高圧的に出るのが悪だという描き方なのでしょう。
大人になると夢を見失いがちですので、
私もギリンマ君を反面教師として改めて夢とは何なのかを考えて見たいと思いました。

ところでのぞみのファーストキス計画は、
後に計画と異なるシチュエーションで思わぬ形で実現する事になりましたが・・・
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コメント 2

龍

この頃は、演じた声優の皆さんもまだ試行錯誤の状態だったようです。特にのぞみの声は後半と比べてかなり高い感じですが、実は三瓶由布子さんにとって初めて演じた女主人公がのぞみだったんです。

三瓶さんは、それまで「エウレカセブン」をはじめ少年役を中心に演じていて、ボーイッシュなキャラならいけるかな、ということで、当初りん役でオーディションを受けたそうなんですね。そんな中、現場で竹内順子さんの番が回って来た時、掛け合いの相手として三瓶さんが選ばれたんですが、相手に迷惑が掛からないように自分の限界に近いほど高い声で台詞を出したらしく、その声がスタッフの耳に留まり、最終的にのぞみ役を三瓶さん、りん役を竹内さんが演じることになったんです。

いかにも少女であるのぞみは自分の演技に合わないと思ったらしく、最初はかなり戸惑いながら演技をしていたようです。この頃は意図的に高い声を出していたんですが、徐々にキャラがつかめてくると地声に近い低めの声で演じるようになったそうです。なお、三瓶さんはのぞみとココの恋愛について、「キスくらいまではいくかな?」と思っていたそうですが、まさかあんな形で実現するとは思っていなかったでしょう。

ちなみに、ボーカルアルバムでのキャラクターソングは、「のぞみはあまり歌が上手くなさそう」ということで、三瓶さんの部分は台詞を除いてNGテイクばかり繋ぎ合わせているのだとか。その歌い方を共演者に真似されてからかわれたらしく、相当恥ずかしかったということです。

そして、三瓶さんの抜擢は声優仲間の間でも話題になっていて、同じように少年役が多かった2人にラジオなどで相当弄られてました。ところが、後年にその2人もプリキュアの声優に選ばれ、今度は仕返しとばかりに三瓶さんが2人を弄ったのだとか。その2人とは、水沢史絵さん(えりか役)と小清水亜美さん(響役)で、3人は「エウレカセブン」で共演して以来の大親友でした。これも運命なんでしょうね。
by 龍 (2012-01-27 17:52) 

スティクス

>龍さん
各シリーズとも、初期は手探り状態な事が見受けられるのが
後々を知ってから見返すと面白いですよね。
のぞみの声の変化も感じられるのですが、
今回見返した時の印象ではココの喋り方が後と異なっている印象を受けました。

コメントを頂いた三瓶さんのオーディションの経緯は聞いたことがありました。
その時、りんちゃん役の竹内さんが「三瓶ちゃんののぞみについて行く」
旨の発言をされたと伺っております。
今回で見受けられるように、初期の頃から
のぞみに対するりんちゃんの接し方が確立しているのも、
こういった事情があるのかもしれませんね。

水沢さんと小清水さんとの逸話も聞いたことがありました。
そのためスイートの小清水さん主演を知った時には、
さぞやからかわれた事だろうと思っていたら案の定で、
このような各シリーズ間の繋がりも面白いですね。
運命と言えば、私は次作では偽物から本物を演じる事になった
西村ちなみさんに期待しています。
by スティクス (2012-01-28 00:26) 

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