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ハートキャッチ第39話『えりかピンチ!マリンタクトが奪われました!!』 [ハートキャッチプリキュア]

心の種集めが一段落して、後半に入ってからのハートキャッチシリーズは
期待を裏切らないどころか、毎回良い意味で期待を裏切られ、その底力に驚かされます。
影の自分自身と向き合う試練を乗り越えたかと思えば、
その次の話でここまでぐうたらなヒロインを描くなど、今まで前例があるのでしょうか?
サンシャイン、ムーンライトと追加戦士が加わった事で、
やや存在感が弱くなっていたマリンでしたが、その溢れんばかりの魅力は健在でした。
 
先週は休みでしたので、前回のおさらいをしつつ和む妖精達からスタート。
改めてつぼみにお礼をしたいというシプレに続き、ポプリもいつきにお礼をしたいと言い出します。
コフレもまた、えりかは何をすれば喜ぶのかに想いをめぐらせました。ところが・・・

来海家に戻ったコフレを急いで室内に引き込み、大ピンチだとのたまうえりか。
何が起こったのか分からぬまま、コフレはえりかに言われる通りにプリキュアの種を出して
自室で変身するマリンを見ながらこんな所に砂漠の使途が現れたのかと戸惑っていますが、
どうもマリンとの間に温度差があります。
続けてマリンタクトを構えるマリンに砂漠の使途が現れたのかを問いただすと、
衝撃の事実が明らかになりました。変身してタクトを取り出したのは、
その浄化の力で部屋を掃除しようと企てたためでした。
散らかった部屋を片付けないとおやつを抜かれる事が大ピンチだと知り、
コフレは( ゚Д゚)←こんな感じで開いた口が塞がりません。
ブルーフォルテウェーブを部屋に放とうとするマリンを引き止めたコフレは、
続けて更なる衝撃を目の当たりにしました。
タクトをまるで淡谷先生も愛用していたゲルマニウムローラーのように転がし、
顔をマッサージしながら全く悪びれた様子も無いマリンを注意するコフレに、
マリンは悪魔の微笑を浮かべてタクトでマッサージを施します。
思わずその心地よさに流されそうになるコフレは気を取り直し、
マリンに自分で掃除するよう注意しますが馬耳東風。
代わりに掃除しておいてとコフレに頼み、当然断るコフレに対しても
私達パートナーじゃないの、と大あくびをした後ベッドに倒れこんで昼寝を始めるマリン。
眠り始めると同時にえりかに戻り、その手を離れてタクトはベッドから転げ落ちました。

とうとうコフレも堪忍袋の緒が切れ、海より広い心も限界を超えました。
タクトを風呂敷で包む、という家出ルックで窓から出て行こうとします。
その際えりかを振り返ると、よだれをたらして気持ち良く熟睡している姿に怒り心頭。
窓から飛び出してシプレに事の次第を聞いてもらおうとつぼみの部屋に突っ込みますが、
つぼみの部屋の窓は閉じており、頭から激突したコフレを呼ぶ声は
花咲家の庭から聞こえてきます。

シプレはつぼみと一緒に球根を植えていました。
親しき仲にも礼儀あり、シプレに手伝ってもらった事にお礼を言うつぼみに
シプレもまた、いつもありがとうとお礼を返します。
2人の仲を見たコフレは、自分とえりかに重ね合わせてやさぐれていきました。
たとえ掃除を手伝ったとしてもえりかはお礼なんて言わないだろう、と。

一人文句を漏らすコフレに声をかけたのは、武道大会に向かう途中のいつきです。
荷物に紛れ込んでいるポプリも、いつきを応援すると大張り切りで、
その愛らしさに久々に外聞も無く頬ずりするいつき。
そしていつきはコフレを振り返ると、その姿はいつの間にか見えなくなっていました。

いつきは頑張っているのに、えりかは片付けもしないでゴロゴロダラダラ・・・
植物園の繁みの中でブーたれているコフレは、植物園を訪れているゆりに気がつきました。
ココロポットに目を落とすゆりをそっと伺おうとして物音を立ててしまい、
ゆりに気付かれて謝りながら姿を現します。
ゆりに汚れを払ってもらった後、なぜココロポットを見ていたのかを訊ねると
コロンとの大切な思い出なので、つい見てしまうとの事でした。
ゆりは今でもコロンが大好きなのだと知るコフレ。
ゆりが再び目を上げた時にはコフレの姿はありません。

『ゆりさんの優しい気持ちの半分でもえりかにあればいいんですけど!』
再び飛び去ったコフレは文句を垂れながら植物園の窓をのぞくと、
編み物をしている薫子さんの傍らに佇むコッペ様の姿が見えます。
2人の間に言葉は無くとも、強い絆が感じられる姿を目の当たりにした後、
コフレはコッペ様に気付かれて慌てて飛び去っていきました。

えりかも少しみんなを見習ってパートナーを大切にしてほしいと
街灯の上に乗ってため息混じりに漏らすコフレを、不意にシャボン玉が包みました。
下でコフレを呼ぶ声はコフレの事を知る、るみとはるかの幼女コンビです。

その頃砂漠の国では・・・
今日の出撃はお休みと爪を磨くサソリーナに、せっかく鍛錬したのにと訴え出る
スナッキー達の長、ボスナッキー。
ぞんざいにあしらうサソリーナに対して、特訓の様子を収録したビデオを見せます。
ランニング、腕立て伏せなど、スナッキーたちの汗と涙の結晶のような特訓風景。
その中でサソリーナに自信たっぷりに見せるのは、怪我をしたスナッキーを治療する光景でした。
体に開いた穴から流れ落ちる砂。救護班が砂を漏斗で流し込んで補充し、
穴をテープで塞ぐと元通り。サソリーナも便利な体だと感心し、胸を張るボスナッキーですが、
続くサソリーナの言葉は冷たいものでした。
あんた達に倒せるわけ無い。デザートデビルもいるし、あんた達は用なし。
その悔しさを胸に秘め、ボスナッキーは大勢のスナッキー達を引き連れて出撃します。

本物のタクトを使ってのプリキュアごっこを楽しんだあと、
るみとはるかはコフレにお礼を言いながらプリキュアの大切なものだとタクトを返します。
るみとはるかの方がタクトの大切さを分かっている、と
コフレが涙ながらにタクトを受け取ろうとした矢先、横から別の手がタクトを掴みました。
タクトを掴んだボスナッキーは、妖精と幼女を見下ろして笑みを浮かべます。

るみとはるかに逃げるよう促し、タクトを取り返すべく向かっていくコフレ。
しかしいくらスナッキーが弱くても、残念ながらコフレでは力及びません。
そしてるみとはるかも逃げきれずに、スナッキー達に
かごめかごめのように取囲まれて悲鳴を上げました。
投げ飛ばされたコフレを踏み潰そうとスナッキー達が迫り、危機一髪。
と、そこにえりかが風のように現れてスナッキー達を足払いで倒し、
颯爽とコフレを助け出しました。
えりかは呆然とするコフレに喝を入れてプリキュアの種を出すよう促し、
るみとはるかにはコフレが目を閉じているようお願いして、
久々にフルバンクでキュアマリンへと変身します。

特訓したとはいえ、スナッキー達が束になってかかってもマリンの敵ではありません。
スナッキー達をぶちのめし、スナッキー達を見据えるマリンのかっこいい事!
しかし、そのテンションは長くは続きませんでした。
スナッキーだけで今日は楽勝だといった後、コフレがどこかへ行ってしまったために
せっかくの休日が台無しとため息をつくマリンに、コフレも意地を張ってしまい
探してなんて頼んでいないと言い合いになりました。

『助けてもらってその言い方は無いでしょ!』『マリンは僕をどう想ってるデスか!?』
『じゃあコフレは私の事どう思ってるのよ?』『大体マリンは自分勝手なんデス!』
スナッキー達そっちのけで言い争うマリンとコフレをそっと伺うるみとはるか。
お部屋も片付けられないダメダメっ子とコフレが言えば、
マリンも手伝ってくれてもいいじゃない、と言い返す低レベルな争いですが、
しょうもない争いで消耗した事にボスナッキーは目をつけて、
スナッキー達に一斉にかかるよう指示します。
話はスナッキー達を退治した後と、コフレと一時休戦したマリンは
再びスナッキー達を叩きのめし、マリンシュートで一掃するものの、
ボスナッキーが指示を出すとスナッキー達は再び立ち上がりました。
スナッキーは弱いけれどタフらしいという特徴が初めて明らかになります。
めげずに猛攻を繰り出すマリン。インパクトの連打を叩き込み、
体に開いた穴から砂を流出させるスナッキー達が何人か出始めますが、
ボスナッキーご自慢の治療でしのぎます。
『テープで治るの?』『知らなかったデス』
あっけに取られて眺めるマリンとコフレに、ゾンビの集団のように迫り来るスナッキー達。
ミラージュを使いたくても、4人の力が必要のためマリン一人では使うことができません。
数人のスナッキーがマリンの背後に匍匐前進で忍び寄り、
るみとはるかが注意を促しますが既に遅く、マリンとコフレは大勢のスナッキーに
まとわりつかれて身動きが取れなくなりました。

動けないマリンに、タクトを手に迫るボスナッキー。
勝ち誇ったようにタクトを振るってマリンに向けますが・・・
何も起こりません。タクトはプリキュアにしか使えないと笑い合ったマリンとコフレは、
息が合ってしまった事に気がついて再びそっぽを向きました。
スナッキー達をはらいのけて反撃開始と思った矢先、再びボスナッキーの姦計が。
あろう事かるみとはるかを人質にとるボスナッキーにマリンは手が出せません。

『お待たせしました!』
窮地を救うのはブロッサムです。ボスナッキーの顔面を蹴り飛ばして登場し、
その隙にコフレがボスナッキーの手からタクトを奪い返しました。
ところが、ボスナッキーに掴まれて投げ飛ばされ、コフレはマリンの足元に転がります。
『やってくれるじゃない・・・よくも私の大事なパートナーを、酷い目に遭わせてくれたわね!!』
あれだけ言い争っていても、マリンにとってコフレは大切なパートナーでした。
静かに怒りを燃やした後、コフレを抱きかかえたマリンは我慢の限界を超え、
ブルーフォルテウェーブでボスナッキーを浄化?しました。
ボスがやられた事で、スナッキー達も一目散に公園の土管から砂漠の国へと逃げ帰りました。

『助けてくれてありがとう!』
『凄くかっこよかった』
るみとはるかの声に得意気に振り向いたマリンでしたが、
お礼を言われているのはブロッサムです。
マリンはタクトを大切にしない悪い子だと注意されてしまい、
2人の幼女とブロッサム、そして真っ白に燃え尽きた?ボスナッキーにも注意されました。
どさくさに紛れて注意していたボスナッキーもまた、土管から逃げ帰ります。

『えりかはコフレの事凄く大切に思ってるデス。本当はコフレもよく分かってるデス』
シプレはコフレに、えりかが凄く心配していたと告げました。それは、コフレも同じです。
微妙な距離を置いたまま家路に着くえりかとコフレでしたが、
意を決してコフレから何かして欲しい事や欲しい物があるのか訊ねると
しばし間を置いてえりかはあっけらかんと振り返りました。
部屋の片付けや宿題をしてほしい、などと言うえりかに聞いた自分がバカだった、
と嘆くコフレですが、えりかが本当に願っているのは、
コフレが傍にいてくれればそれで良い、という事でした。
見つめ合うえりかとコフレに晩秋の冷たい風が吹き付け、
寒さに震えるえりかの手の中に飛び込むコフレ。
コフレの体温に温まれながらも、寒くてもバカは風邪ひかないなどと
軽口のような言い合いを続けるえりかとコフレを
ケンカする程仲が良いと暖かく見守るつぼみとシプレ。
しかし・・・

共に帰った部屋は、えりかがコフレを探して室内を引っ掻き回したために
さらに酷く散らかっていました。片づけを手伝うように言われて、肩を落とすコフレ。
えりかと一緒にいる限り、まだまだ苦労は絶えないようです。


前作「フレッシュプリキュア」でも11月以降の後半展開で、
シリアス風な作品と軽い作品が交互に展開されていましたが、
ストーリーの根幹に関わるエピソードの直後にこういった話がくるとは、
冒頭で触れたとおり毎度斜め上の発想には驚かされます。

えりか=マリンは試練を超える過程で
「マイナスの事を言う影の私も私」「自分のこと全部大好きだから」
と、自分の悪い一面を受け入れて自分を見つめなおしました。

それを踏まえてみると、ぐうたらなえりかも戦闘で手を抜こうとするマリンも
自分の悪い面を理解した上で、そう簡単には変われない(変わる意志が無い)
あくまでマイペースを貫く芯の強さを見て取る事もできます。
良くも悪くも揺るぎ無い自分を確立していながら、ファッション部の活動時に
見て取れるような折り合いをつけられるところはえりかの大きな長所です。
残念ながら親御さんには受けが悪いという噂も耳にしますが、
えりかの言動・態度から上辺だけではない何を感じ取って頂きたいと願いたいです。

戦いの最中にもかかわらず、スナッキーそっちのけで言い争うマリンとコフレからは
ゲキドラーゴそっちのけで言い争いながら戦う展開を繰り広げたかの名作、
無印第8話のなぎさとほのかのケンカを連想しました。
ケンカするほど仲が良いという結論になる今回のラストからも、
「どうでもいい人とはケンカしない」と諭す美墨理恵ママの発言が思い起こされました。

前回の予告でさぞ大物然として紹介されていたボスナッキーが
全然強くないのは予想どおりでしたが、指導力や統率力が高いのが意外でした。
台詞が「キー」だけなのでどのような指示を出しているかは想像に任せるしかありませんが、
厳しい訓練に部下達がついてきたり、マリンにぶちのめされたスナッキー達が彼の指示で
再び立ち上がる姿を見ると、おそらく彼はスナッキー達に信頼されているのでしょう。
つぼみとシプレ、いつきとポプリ、ゆりと故コロンの間だけではなく、
敵であるスナッキー達にも信頼関係があるのに、えりかとコフレは・・・
という寓話的な要素も感じられます。
それにしてもスナッキーの体の構造があのようなものだったとは驚かされました。
砂の詰まった袋のようで、彼らは本当に生物なのでしょうか?

いつきとゆりの出番が非常に短いのは残念ですが、
この2人が追加されるエピソード前後は逆にえりかの出番が少なかったので
今回はえりかが花を持たせてもらったという雰囲気でしょうか。
つぼみ=ブロッサムが美味しいところをさらっていく、
というのもえりか=マリンがメインのエピソードらしいと思います。
いつきとゆりの代わりに、かつて登場した2人の幼女、
るみはるか(というより玉川砂記子さんと皆口裕子さん)の存在感が際立っていました。
玉川さんによるブルーフォルテウェーブの掛け声が聞けたり、
皆口ボイスでの「やぁ~らぁ~れぇ~たぁ~・・・」の幼女と思えない艶かしさなど、
以前登場した際にも経験豊かなお二人がゲストの幼女役を演じているという驚きがあり、
今回のW登場で改めて楽しませていただきました。

純粋に楽しませていただいた今回とは一転し、
次回が物悲しい展開になりそうで、非常に気になります。
今回呑気に爪を磨いていたサソリーナ。彼女を待ち受ける運命は果たして・・・?
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横浜学園都市部

実はこのお話をやった日に21の誕生日を迎えた自分は、えりかを主役にしたのは嬉しかったりしました。なんせハートキャッチ組では、一番好きでしたから。

とはいえ、やっている内容はしょうもないし、そんなことの為にタクトを使うというのは良くなかったし、コフレが家出して当たり前な事をしている感じでしたね。

皆がやっている当たり前な事を面倒臭がって、楽をしようとして罰があたるという反面教師的印象が強いえりか。

それを踏まえても好きだったりします。
by 横浜学園都市部 (2011-11-02 11:45) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
昨年21、ということは藤Pや木俣、小田島先輩と同い年なのですね。
20代前半・・・既に三十路の半ばの私には懐かしい響きです。

閑話休題、えりかのフリーダム加減が最高で、
この展開は後にも先にもえりかでなければ出来ないでしょう。
その点、今回は不滅といえそうです。
こんなぐうたらであっても、決める時は決める。
そんなえりかは私も好きです。

さてまだまだコメントを多数頂戴しておりますが、
そろそろ明日の出発に備えさせて頂きますので、
申し訳ありませんがまた帰国後に改めて返信させて頂きます。
by スティクス (2011-11-02 22:14) 

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