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プリキュア5 第13話『りんちゃんの部活決定ーっ!』 [Yes!プリキュア5]

なぎさには亮太、咲にはみのりと、歴代プリキュアの弟・妹には
何かとお騒がせな子が揃っています。
美希の弟、和希は中学生という事もあり、手を焼く存在ではありませんが、
その病弱な一面が美希のウィークポイントである事には変わりません。
ハタ迷惑な友愛、もといゆうとあい。
弟と妹が一人ずついるりんちゃんの気苦労は、それが2倍になったように大変なものです。
しかし姉として弟妹を思う気持ちは揺るぎなく、
それ故にやりたい事を選べなかったりんちゃんが部活決定に至ったのは
良きチームメイトの出会いと、お姉ちゃんの事が大好きな弟・妹の後押しでした。
  
卓越した運動神経により、あらゆる運動部からひっぱりだこのりんちゃんは、
今日はフットサルの練習に参加しています。
今野キャプテンとの息も合い、見事シュートを決めるりんちゃんですが、時計を見ると17時。
もう帰らなければならない時間です。
りんちゃんはいつも途中で抜けてしまう事を詫びながら、
今度行われるフットサルの初試合には他の部と掛け持ちであるものの必ず出ると約束します。
りんちゃんを含めて丁度5人になるフットサル同好会は、
初試合に向けてボルテージが上がります。

サッカーボールだけでなくテニスのラケット、さらに竹刀まで担いで家路に着くりんちゃん。
練習で疲れた体を休める間もなく、帰宅したりんちゃんの周りを双子の弟と妹、ゆうとあいが
騒がしく駆け回ります。店の前で走らないのと注意した矢先、店の手伝いに来ていたと言う
のぞみが、ゆうとあいを上回るやかましさで2人を追い回し始めました。
『やめなさあああああいッ!!』
りんちゃんの怒鳴り声に驚いて、つまづいたのぞみをはやしたてるゆうとあい。
奥から顔を出した夏木和代ママによると、のぞみに2人を見てもらっていたようです。
お父さんも配達中で、和代ママもこれから出なければならず、
りんちゃんに後を託して行きました。
その合間にもゆうとあいは、りんちゃんのサッカーボールに目をつけますが、
何を貸してもすぐ失くしちゃう、とりんちゃんは譲りません。
『お姉ちゃんのケチ!』
こんな事は日常茶飯事なのか、顔を引きつらせながらも耐えるりんちゃん。
絶対失くさないよう念を押した上でゆうとあいにボールを貸します。

『ホットサルって何?あったかいサル?』
素で大ボケをかますのぞみに、りんちゃんはフットサルとは何かを説明します。
そしてフットサルはまだ人数が足りずに同好会として公園で練習しているのですが、
今度試合に出ることを話していたところに、かれんが来店しました。
他の部活の試合と掛け持ちでフットサルの試合に出るつもりだったりんちゃんは、
今年の運動部の試合日程は、全て重なっていると聞いて顔色が変わりました。

翌朝、掛け持ちが出来ない事に頭を悩ませて登校するりんちゃんの前に
おなじみの口上を引っさげて増子さんが登場。
人呼んでサンクルミエールの優勝請負人と称されるりんちゃんは、
どの部活の助っ人に出るのかと独占インタビューを始めたところ、
運動部員達が一斉に集まって来ました。
バレー部、陸上部、テニス部、剣道部、柔道部、バスケ部がしのぎを削り、
増子さんが圧倒されてしまう程、みんなりんちゃん獲得に必死です。
言い争う運動部員達を見て、りんちゃんの頭痛の種はまた一つ増えました。

テラスでのランチタイムの折、りんちゃんは改めてプログラムで試合日時を確認し、
掛け持ちは無理と諦め口調です。
昨年は、バレーボールで鋭いスパイクを決めたと思えば、
リレーのアンカーでは見事一位ゴールイン。
バスケでも元天才バスケットマンのココのようにダンクを叩き込んで、
柔道でも重量級の相手を畳の上にぶちかまし、誇らしげにメダルをかけていたりんちゃん。
今年も頑張ろうと思っていた矢先の事にぼやいていると、
注文のヤキソバパンを持って来たおタカさんが事情を聞いて
色々な事をやってみるのも良いけれど、一つの事を一生懸命やるのも悪くないと助言します。
こまちもこれを機会に一番好きな物を選ぶのも良いのではと提案しますが、
りんちゃんには一つに絞れない理由がありました。
忙しい家業を手伝う時間が必要で、一つの部に絞ると毎回中座する事になり
チームメイトに迷惑がかかると考えており、
それだけでなくりんちゃんも色々な競技をやってみたいという気持ちを持っていました。
そんなりんちゃんのためにお手伝いを申し出るのぞみですが、
『それは無理!』と即座にりんちゃんとかれんに却下されます。
ともかく、そのやりとりでりんちゃんは少し元気がでたのか、
おタカさんにパンの追加を頼みました。

一方こちらは食べるものも無く、公園でバイト情報誌を面倒臭そうにめくるガマオ君。
ガマオ君にとっての良いバイトが見当たらず、読むのも面倒だと投げ捨てるも、
空腹を抱えたガマオ君はそんな贅沢を言える立場ではありません。
仕方なく開いたページに載っていたバイトを、気乗りしないままやってみる事にしました。

その放課後。運動部員たちの熱心な追跡を振り切ったりんちゃんは
練習時間よりだいぶ遅れてフットサルの練習場の公園に辿り着いた折、
フットサル同好会員たちの話を立ち聞きしてしまいました。
りんちゃんが来なかった事を残念そうに語る会員達。
試合はやっぱり無理、こんな弱小の同好会に来てくれる筈が無い、と
悲観的に話が進むのを、今野キャプテンとキーパーはりんちゃんに理解を示して宥めます。
どの部の試合にでるのかはりんちゃんが決める事で、
もともとフットサルが好きで集まったため、試合が全てではない、と。
りんちゃんには練習だけでも時々来てくれれば良い、という今野キャプテンの言葉に、
全てを聞いてしまったりんちゃんは結局その日、顔を出す事は出来ませんでした。

元気なく帰宅したりんちゃんを、容赦なく騒々しく迎えるゆうとあい。
今度はその手にココとナッツが抱えられ、追い回す方ものぞみだけでなくうららまで加わり、
騒々しく駆け回る4人に、りんちゃんの堪忍袋の緒が切れました。
その声を聞いて店の手伝いに来ていたこまち、かれんも奥から現れ、
みんなを連れてきたのはのぞみだと推測するりんちゃん。
帰ってきて早々に、和代ママは配達で外出し、後を押し付けられた形です。

公園で一緒にボールを蹴りながらココとナッツを返すよう頼むのぞみ、うららに
ゆう、あいは応じる素振りも無く、舌を出して拒む姿は
しっかり者のりんちゃんの弟妹とは思えない生意気さです。
そのやり取りを見守りつつ、りんちゃんの事情を聞いたこまちとかれんの上級生組は
今野キャプテンやフットサル部のみんなの姿勢を評価しました。
りんちゃんもみんなが本気で楽しんでいる事、
みんなが本当に良い人達だと言う事は分かっていますが、
家の手伝いやゆう、あいの事が気になってやりたい事に踏み出せませんでした。
『いいお姉さんね』
こまちに本質を指摘されて照れるも、かれんには自分自身はどうしたいのか、
他の誘いを断ってフットサルの助っ人に出るのかと問われたりんちゃんは、
自分に厳しい答えを出しました。
『それじゃあダメだと思うんです。そんな中途半端な気持ちじゃ、みんなに悪いから』

ゆうが蹴ったボールをのぞみは受け損ね、ボールは遠くへ、
公園の掃除をしている小太りの兄ちゃんの足元へ転がっていきます。
ボールを取ってと頼まれて、面倒臭そうに拾い上げて振り返ったのは案の定ガマオ君。
のぞみとうららは反射的にゆう、あいを庇い、りんちゃん、こまち、かれんも異変に気づきます。
ガマオ君はこれ幸いと、ボールと引き換えにコレットを要求し、
のぞみが跳ねつけるとボールを握りつぶそうと脅迫します。
それを見たゆうとあいは、お姉ちゃんがいつも磨いて大切にしているボールを返すよう
のぞみ達の前に出て物怖じせずにガマオ君に訴えました。
そんなに欲しいならくれてやる、とガマオ君が思い切り投げたボールが
ゆう、あいに襲い掛かりますが、間一髪、割って入ってボールをキャッチするりんちゃん。
ボールを受けた手からは煙が上がり、顔を歪める姉に駆け寄る弟妹たちを制して、
りんちゃんはゆうとあいに、向こうで遊んでいるように念を押します。
絶対にこっちに来るんじゃないという姉の様子にただならぬ物を感じたのか、
心配しながらも従ってその場を離れるゆうとあい。
入れ替わりにこまち、かれんが駆けつけて、役者はそろいます。
『ちょっとあんた!私の弟と妹に何て事するのよ!』
ボールを返してやっただけだと居直り、俺だって怒っちゃうと怪人化するガマオ君を前に、
『怒ってるのは、こっちよ!』
りんちゃんはみんなに先駆けてルージュへと変身。続けてみんなも変身します。

ところが今回のガマオ君には最初から切り札がありました。
公園の掃除中に見つけて捕らえておいたピンキーに仮面を被せてコワイナー化します。
アクアはその状況を冷静に見極め、以前同様に仮面を外せば元に戻ると気がつくみんな。
そのためにガマオ君の相手をルージュが一人で引き受け、
4人がかりでコワイナーを抑えにかかります。
しかしルージュはガマオ君の舌を上手に避けて一撃を叩き込むものの
4人がかりでも抑えきれないコワイナーの巨体に跳ね飛ばされてしまいました。
その間にもコワイナーの尾が、ガマオ君の舌が襲い掛かります。

『よくも、よくもよくもこのぉ!』
逆恨みをぶつけてくるガマオ君ですが、
弟妹を巻き込まれた怒りを燃やすルージュの気迫が勝り、徐々に劣勢になっていきます。
北斗百烈拳ばりのラッシュを叩き込むルージュに押されるガマオ君。
『あの子達は、私の大切な弟妹なのよ!』
コワイナーから払い落とされていた4人も、
まだ幼い2人を酷い目にあわせようとしたガマオ君に怒り、立ち上がります。
同時に振るわれたガマオ君の舌は、コワイナーの腕はミントプロテクションで防ぎ
その隙にドリームアタックで仮面を叩き落して無事ピンキーを取り戻しました。
『どこ行くつもり?』
逃げようとするガマオ君に、仮面を踏み割ったルージュの
怒りのルージュファイヤーが炸裂。
バイト代を貰い損ねた事を嘆きながら、からくもガマオ君は逃げ帰りました。

戦い終わって無事ピンキーをキャッチして、ココとナッツも魔の手(笑)から取り返し
弟妹たちの所業をココとナッツに詫びるりんちゃんですが、
ゆうとあいは大切な弟妹である事には変わりません。
やっぱりゆうとあいからは目を放せず、フットサルのみんなに悪いと思いながらも
助っ人を断ろうと考えていたりんちゃんに、戻ってきた弟妹が訴えました。
私達良い子にしているから、フットサルやって、と。
駆け寄るりんちゃんとゆう、あい。姉妹が寄り添う感動的な光景が展開・・・と思いきや
どこからともなく増子さんが登場して感動の場面はブチ壊しになりました。
フットサル同好会に入部決定?とめざとくインタビューを始め、試合にも出ると証言する
ゆう、あいの発言を録音し、最後にりんちゃんの写真を撮影して嵐のように立去る増子さん。
余計な証言をしたゆう、あいに愛のお仕置きをしながらも、フットサルを始める事に
踏ん切りがついたようで、りんちゃんはどこか安堵しているように思えます。
いざという時は2人の面倒を見ると宣言したのぞみは
ゆう、あいを含む全員に即座に却下されてしまい、
そして翌日のサンクルミエール通信のトップ記事は予想どおりのものとなりました。
「緊急号外!フットサル同好会に入部決定!!」
戸惑い顔のりんちゃんのアップに派手なキャプションが踊ります。


これまでも、これからも描かれる事になるりんちゃんの姉御肌な気質は、
りんちゃん自身がプリキュア5メンバーで唯一の「姉」である事も無関係ではなさそうです。
やかましい弟妹に口では文句を言いながらも、
本心では自分のやりたい事を犠牲にしてもいい程大切に思っているりんちゃん。
その気持ちを、年長者ながら「妹」であるこまちが的確に察するのが面白いと思います。

ところで、「やりたい事」と「やらなければならない事」は異なります。
りんちゃんにとって、店の手伝いや弟妹の面倒を見るだけでなく、
本当は他の部の助っ人も「やらなければならない事」だったのではないでしょうか。
一つに絞れない理由として、色々な競技をやってみたいと言うりんちゃんの発言は、
これは建前ではないかと思いました。
この時点でほぼフットサルに傾いていても、実家や弟たちが気になって出来ない。
フットサルを始められない理由を家庭の事情にするのではなく、
また他の運動部の誘いを理由にするのでもなく、
色々な競技をやってみたいからと言ったりんちゃんからは、
周りに迷惑を掛けたくないという気持ちが感じられます。
そして、それは自分を偽るという事でもあります。

自分に厳しく描かれるりんちゃんとは対称に、
ガマオ君は自分に甘く、何でも周りのせいにするように描かれます。
今回、せっかく公園の掃除という仕事を得たのにのぞみ達に出会わなければ・・・
と少しガマオ君の不運に同情を寄せる気持ちもありますが、仮にのぞみ達に出会わなくても、
ガマオ君の性格からして近いうちにその仕事を投げ出したと思います。
多少の努力ではどうにもならない事もありますが、
そこから這い上がろうとしない限り、上を向く事はできません。
私自身も最近、仕事上で身につまされる事がありましたが、
ガマオ君を反面教師として、自分に言い聞かせるように上を向けるように努めたいものです。

それ以外では、背景や小道具に散りばめられた小ネタが目を惹く話でもありました。
初登場となるりんちゃんの実家は「フラワーショップ夏木」という店名と思いきや、
看板には書かれているのは「Fleuriste Natsuki」という瀟洒なフランス語です。
りんちゃんはナッツハウスより小さいと言っていましたが、
そんなことは無く、個人経営のお花屋さんとしては立派な店構えでした。
ガマオ君が呼んでいたバイト情報誌には、YOUNAGI(夕凪?)で行われるキャラクターショー
「キュアハート9☆キャラクターショー キュアワイルド登場!!」
のスタッフ募集があり、偶然とはいえ「キュアハート」とはハートキャッチを連想させます。
何より当時話題を呼んだのは、ランチタイム時にこまちが飲んでいたハバネロドリンクです。
そのような激辛そうなものを平然と飲むこまちの真の姿を見た気がしました。

次回は、今回のりんちゃんの後日談的展開でもあり、これまで穏やかに描かれてきた
こまちが始めて怒る姿を見せる、悩める生徒会長のエピソードとなります。
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