SSブログ

プリキュア5 第15話『ハッスルのぞみのお手伝い』 [Yes!プリキュア5]

今回の話は本放送時、母の日に放映されたものです。奇しくも本日は勤労感謝の日。
働く人(私もその一人なのでしょうが)への感謝を示す日です。
それは家事という仕事を毎日してくれる親への感謝の日でもあると思います。
親が何気なくこなしているように見える家事をやってみると、思った以上に大変なもので、
私自身今では慣れたものの一人暮らしを始めてからしばらくは戸惑ったものでした。
熱を出した母のために奮起し、慣れない家事を頑張るのぞみですが、
歩く最終兵器の彼女が行うとぺんぺん草も生えない惨状に・・・(笑)
母の力になりたい気持ちは十分伝わるものの、実際の結果のギャップが楽しめる一編です。
  
のぞみの母、夢原恵美ママの職業は美容師です。
開店前の掃除している恵美ママは、顔色が優れず、頭痛信号が出ていました。
そこに花を届けにりんちゃんと和代ママが訪れ、
日曜日なのに手伝いをしているりんちゃんを褒め、お母さんに似てきたと評する恵美ママ。
ふたりの母も幼馴染同士で、中学時代の和代ママも
教室に花を活けていた事を懐かしく思い出しました。
さて、しっかりと家の手伝いをしているりんちゃんに対して、のぞみは・・・
『ちゅっちゅくちゅい・・・♥』
寝ぼけて布団をしゃぶりながら、夢の中で大きなクリームパンを幸せそうに頬張っていました。

目を覚ましたのぞみが一人でテレビを見ていると、恵美ママが具合悪そうに帰ってきます。
お店を任せて帰ってきたという母の額に触れると、かなりの高熱です。
心配するのぞみですが、母の仕事=家事に休みはありません。
夕飯の支度もしなければという恵美ママにベッドで休むよう促し、
のぞみは自分で家事をする事を申し出ました。
『大丈夫?のぞみ』『うん!』
元気に返事をしたのぞみの目は、まだこの時は自信満々に輝いていますが・・・

所変わって町のスーパーでは、レジに長蛇の列が出来ています。
あろうことか勤務中に居眠りをしているレジ係。それは言うまでも無くガマオ君で、
居眠りを注意されても悪びれもせず、やる気の欠片もありません。
レジ係を下ろされ、商品の陳列に回されて、面倒臭ぇとぼやくガマオ君。
せっかくありついた仕事も、これでは長続きしそうにありません。
(それ以前にどうやって面接を通ったのかが謎です)

さて、ベッドで休んでいた恵美ママは、のぞみの甲高い叫び声と物音で目を醒ましました。
お母さんの頭を冷やしてあげようとして、冷水を洗面器に入れて来たのぞみが廊下で転倒し、
すっかりびしょ濡れです。これではのぞみが風邪をひきかねません。
それでも心配する恵美ママを半ば強引に寝かしつけるのぞみは、
濡れた廊下で足を滑らせて再び転倒しました。
続けて皿洗いでの事、流しの上でのぞみの手から滑ったお皿が・・・バックリ断ち割られた。
飛びのいた反動でグラスが2個、床に落ちてって、軽い音をたてて割れ、砕け散った!!
恵美ママは次々に聞こえて来る乾いた音に気が気ではなく、休むどころではありません。
見かねて様子を見に行っても、その度にのぞみに寝ているよう促されますが、
今度は不気味な音を立てて回る洗濯機が気になります。
洗濯物の入れすぎで止まってしまう洗濯機をため息混じりで見る恵美ママに
安息の時は訪れるのでしょうか・・・(笑)

ナッツハウスに集ううらら、こまち、かれんの許に、息を切らせてりんちゃんが駆けつけます。
のぞみのお母さんが風邪をひいたらしい、という話はお気の毒ではあるものの、
りんちゃんが慌てて駆けつけるとは思えません。しかしりんちゃんの話を聞くにつれて
徐々にその深刻さが判明しました。のぞみのお父さんは仕事で不在、
すなわち風邪をひいたお母さんと一緒にいるのはのぞみだけで、
のぞみの事だから看病すると言い出しているに違いない、
という事態の恐ろしさにみんなの顔色が一斉に変わります(笑)
かれんが思い出した事件。
それは生徒会の書類運びをのぞみにお願いした時、転んで資料を全てバラまいた事。
うららが思い出した事例。
それは宿題を見てあげると申し出たのぞみに、うららが逆に勉強を教えていた事。
こまちが思い出した記憶。
図書館の本の整理を手伝ってもらった際、のぞみは本の題名を読んだだけで寝てしまった事。
そしてナッツも・・・
店の掃除を手伝うというので任せたら、店内が水浸しになりココも掃除で大変な思いをした事。
そののぞみがお母さんの看病をするという事は・・・
『のぞみのお母さんが危ない!』
『のぞみさんのお母さんを助けなきゃ!』
のぞみの母に迫り来る脅威に立ち向かうべく、みんな一斉に立ち上がります。

その頃のぞみはおかゆを作っていますが、
少し目を放した隙に見事に焦げ付かせてしまいました。
そんな酷い現場に救世主、夏木和代ママがお見舞いにやってきます。
差し入れで夕飯を持って来た和代ママですが、何かを言いたそうなのぞみの表情を見て
その意図を察し、一緒におかゆを作ろうと持ちかけました。
その前に散らかった台所をあっという間に片付けてしまい、
百戦錬磨の主婦の手際の良さは、のぞみの目にはまるで魔法のように映ります。
『私、何をやってもうまく行かなくて・・・かえってお母さんに心配かけちゃった』
しかし親にとっては、娘のその気持ちがとても嬉しいもの。
自分のために一生懸命頑張る子供の姿を見たら親は嬉しいものだと
和代ママはのぞみを諭します。そして一緒に卵入りのおかゆを作ろうと持ちかけました。
ところが冷蔵庫を開けると丁度卵を切らしており、
卵を買いに向かうのぞみを、和代ママは優しく見送ります。

一方、品出し陳列の仕事に回されたガマオ君は、人間姿なのに舌を使って作業しており
(食品衛生上このスーパーはヤバイのでは・・・?)
面倒臭くてやってられないと投げやりになっていたところ、
卵を買いに来店したのぞみに目を留めて・・・

和代ママは恵美ママの枕元で仲良く談笑しています。
恵美ママもあの子なりに一生懸命やっていた、とのぞみをちゃんと見ていました。
お母さん思いで優しくて本当にいい子だと改めて感心する和代ママに、
恵美ママは誇らしげに答えます。
『そりゃあもう、私の娘だもん!』
ところがその恵美ママも、昔はのぞみがマシに思える程の武勇伝の持ち主だったようです。
和代ママは汚れた食器を洗濯機で洗おうとした話を思い出して、
のぞみには絶対に内緒とお願いする恵美ママと2人、仲良く笑い合いました。

その頃、スーパーで卵を見つけたのぞみに合流するみんな。
のぞみが看病したという事実を聞いて、手遅れだったかと顔を見合わせますが、
和代ママが来てくれたと知って、胸を撫で下ろしました。
と、その時店の照明が消え、いつの間にか誰もいなくなった店内に
ドリームコレットを要求するガマオ君の声が響きます。
商品はちゃんとレジを通してもらわないと困る、とレジに仮面を被せてコワイナー化。
商品棚を倒すコワイナーを前に、早くお母さんの許へ帰るべく変身して立ち向かいます。

コワイナーの豪腕とガマオ君の舌が襲い掛かり、ドリームは舌に絡まれますが、
ドリームコレットを出せば離すと言うガマオ君に応じる訳がありません。
コワイナーの攻撃をミントプロテクションが防ぐ最中、
ガマオ君に締め上げられるドリームは、早く帰ってお母さんに
卵入りのおかゆを作ると奮い立ち、ガマオ君に体当たりして抜け出します。
続けて襲い来るガマオ君の舌をアクアストリームで受け止めて、
あくまでもコレットを要求するガマオ君に反発するように
コワイナーにレモネードフラッシュを叩き込むレモネード。
続けてルージュファイヤーが、ドリームアタックが立て続けに炸裂し、
コワイナーが元のレジに戻ると同じく、荒れた店内も元に戻りました。
結局今回もバイト代を貰い損ねたガマオ君も撤退して行きます。

戦い終わり、みんなは夢原家を訪れて、改めて恵美ママに挨拶します。
のぞみのお母さんの具合が心配、というよりも
のぞみに看病される事が心配だったと笑い合うりんちゃんとうらら。
その点年長組はしっかりしたもので、こまちは恵美ママの体調を心配し、
かれんは大勢で押しかけて迷惑ではないかと気遣いを見せます。
そして、あとは私達でやるからとのぞみ、りんちゃんは互いの母親を
半ば強引に休ませました。
お言葉に甘えて部屋へ戻る際、恵美ママはのぞみに振り返って一言。
『・・・ありがとう』
その言葉はのぞみにとって何よりも嬉しいものでした。
和代ママとの仲の良さも、5人にとっていつまでもあんな風にいたいと思わせます。
そして5人は張り切って卵入りのおかゆを作り始めました。ところが・・・
これからが本当の地獄だ・・・

あの子達もきっと長い付き合いになると談笑していた恵美ママと和代ママの耳に
食器が割れる乾いた音が聞こえました。
食器を割ってしまい、本当は家事が苦手だと涙目で詫びながら告白するうらら。
のぞみはといえばボールに割った卵に盛大に殻を落とし込み、
それを見たかれんはカルシウムがあって体にも良いと言い出す始末。
まともに突っ込めるのはりんちゃんしかいない中、一人黙々と何かを切っているこまち。
丁寧な包丁さばきで一安心と思いきや、切っているのは羊羹です。
体調が悪い時には甘いものがいい、という発想は悪くないのに、
それをおかゆに入れるという考えが根本的に間違っています。
その合間にも焦げ臭い臭いが漂い、ココとナッツの甲高い声も聞こえる中、
2人の母はどんどん不安を覚えて様子を見に行きますが、2人の娘に押し留められました。
その間にも台所からは次々と修羅場の様相を呈したような発言や物音が続き
恵美ママの頭痛が再発。さらに和代ママにも伝染し、2人の母の頭痛の種は尽きません。
『よし、おいしそうなおかゆが出来たー!』
『どこがよ!!』
焦げたおかゆを水で冷やしたらしい、凄まじい食物が出来上がった様です・・・


今年の母の日、ハートキャッチ第14話の感想を執筆した際に、
母の日のエピソードが史上初などと書いておりましたが、
その後再視聴したSS第15話、そして遡るとMH第13話、そして今回。
いずれも母の日に放映した母と娘のエピソードで、私の記憶が曖昧だったようです。
それぞれの話がいずれも異なる切り口で母と娘の関係を描く中、
母に通じた娘の想いという視点があるものの、のぞみの強烈なドジっぷりが前面に出て
さらにりんちゃん以外の全員にも問題があると判明する、ドタバタが楽しい一編でした。

炊事・洗濯・掃除。子供の目から見れば、母とは何でも出来る凄い人に思えるのでしょう。
しかし、かつての恵美ママがのぞみ以上の凄まじさだったという過去の話から、
誰でも初めから上手に出来るわけではなく、
そして親もかつては子供だったという、ごく当たり前の事実が語られます。
今回特徴的なのは、のぞみを直接諭して励ますのが実の母ではなく、
りんちゃんの和代ママという点だと思います。
自分の娘ではないからこそ見える事もあれば、自分の娘でないから解らない事もある。
それでも、世の親が子に抱く普遍的な想いは変わらないのだと感じさせ、
「お母さん嬉しかったと思う」とのぞみを諭す場面は心に響きました。
現在独り身の私ですが、子がいる身でこの言葉を聞いたら果たして何を思った事でしょうか。

恵美ママと和代ママの何気ないやりとりも、前回で描かれたこまちとかれん同様
それ以上に安定した雰囲気を醸し出しています。
以前から親同士が顔見知りという設定はフレッシュシリーズ等でも見られますが、
「家族ぐるみの付き合い」という枠を超えた「親同士が親友」というのは他に見られません。
どことなく娘に似たところのある2人を見ていると、
未来ののぞみとりんちゃんを見ているような想像も膨らんできます。

ところで、今回の再見で恵美ママの美容院の名が「Espoir」(エスポワール)だと気付きました。
キュアベリーの技の名前でもありますが、もとは「希望」を意味するフランス語。
和語で言い換えれば「のぞみ」になります。
そこまで考えて名づけられた店名かは解りませんが、
意図的なものだとしたら、非常に細かいところまで考えられていると思いました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。