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ハートキャッチ第41話『妖精が変身!?プリキュア劇団はじめました!!』 [ハートキャッチプリキュア]

本日は豊ノ島関の大健闘で久々の日本人力士優勝に期待の高まる大相撲九州場所千秋楽と、
最近の大河ドラマで随一の傑作だと思う「龍馬伝」の最終回、龍馬暗殺が重なり、
大相撲ファン、大河ドラマファンである私には忙しい日になりました。
そんな中、私にとって同じくらい比重を置くプリキュアはどうだったでしょうか?
導入部のユーモア、悩む先生、充実したアクション、そしてラストに影を落とすダークプリキュアと
単体では悪くない話だと思いますが、放映順序で損をしているような、少し残念な気がしました。
  
しょっぱなからのオープンマイハートの掛け声に、すわ砂漠の使途の強襲か、と思いきや
それは変身シーンを忠実に再現して遊んでいるシプレ、コフレ、ポプリです。
モノマネの再現度の高さに、素直に賞賛の拍手を送るゆり、
マリンはもっとカッコイイと注文をつけるえりか。そこに泣きながらるみが駆け込んできます。
るみを追って来たななみに事情を聞くと、保育園に来るはずだった人形劇団が来られなくなり、
みんながっかりしているとの事。ななみはぬいぐるみのフリをして転がっているポプリに目を留め
そのぬいぐるみで人形劇ができないかと持ちかけると、難色を示しているつぼみ達とは裏腹に
当のぬいぐるみ、ではなく妖精達は大張り切りです。
つい言葉を発してしまった妖精達をぬいぐるみの様に扱ってごまかすいつきに
つぼみもえりかも引っ込みが付かなくなり、結局人形劇をやる事になりました。

担任のノリコ先生は園児達に文字通り引っ張りだこです。
先生を取り合い、先生にいたずらを仕掛ける園児達に振り回されている様子は
他の先生からみれば甘くしすぎている様にも見え、
ノリコ先生自身も子供達のペースに巻き込まれていると自覚していますが、
そうそう変われるものではありません。

間もなく人形劇が始まろうというのにまとまりが無い園児達を
苦労しながら纏めようとするノリコ先生とは裏腹に、
『早く座らないと、お人形帰っちゃうわよ』
ゆりは巧みに園児の心理を突いて、いとも簡単に座らせました。
そしてミュージックスタート。
ラジカセから流れる「Alright!ハートキャッチプリキュア!」に合わせて
見事な合いの手を入れるよく訓練された園児達(笑)の前に、
人形を手に緊張しながら入場するつぼみ達。楽しい人形劇の始まりです。

『きやー!』『た、たすけてくれー』
『はっはっはー!だれもたすけになどこないジャキジャキー!』
『ぼくはー、ニンジンなんてー、だいッきらいだー!』
なんちゃってクモジャキーと、ニンジンが嫌いだとのたまう
怪獣デザトリアン(元はラブだったりして)を、
ノリノリどころか悪乗りで演じるえりかに震え上がる園児たち。
続けてシプレ達扮するプリキュアの活躍に声援を送る園児たちですが、
一人輪に入らずに玩具を選んでいる男の子、ひろ君がいます。
一緒に見ようと誘うノリコ先生には子供っぽくてつまんないと反抗するものの、
もしかして怪獣が怖いんじゃ?と少しからかうゆりの言葉は図星でした。
強がって輪に入るひろ君に、ノリコ先生は信じられないような眼差しを向けます。

人形劇もプリキュアの活躍でデザトリアンは退治され、
なんちゃってクモジャキーも捨て台詞を残して逃げていきました。
大成功に終わった劇に続き、「Tomorrow Song~あしたのうた~」が流れて
踊る人形を前にヘッドバンキング(笑)を始める園児たち。
『みんなも一緒に踊っていいのよ』
ゆりの言葉を引き金に、みんなノリノリで一糸乱れず踊り始めます。
しかし、良く訓練された楽しげな園児たちとは裏腹にノリコ先生は、
見事に園児たちをリードするゆりと自分を比較して、一人悩みを抱き始めました。

お昼ごはんの間も、ノリコ先生には休まる暇がありません。
牛乳をこぼしたり、食器を落としたり、ミカンの皮むきを頼まれたり、
はたまたミカンでふざけまわったり。
つぼみは満足に昼食も取れない多忙さを気遣いますが、
ノリコ先生自身も子供達に振り回されすぎている事を自覚しています。
騒ぐ園児たちを注意しようとしたノリコ先生には、ゆりの存在が重くのしかかっていました。
ゆりようにしっかりしなければいけない。思いつめたノリコ先生に、
騒ぐ園児たちの声が、騒ぎに巻き込まれて泣き出す園児の泣き声が突き刺さります。
『(私が、子供達をしつけなきゃ・・・子供達を、叱って止めなきゃ・・・私が・・・)』
悲壮な決意で手を叩き、精一杯園児たちを叱ったノリコ先生。
しかし、その気持ちは空回りするだけで、園児たちには届きません。
『今日の先生、何か変』
保育園の楽しい昼食タイムは、重い沈黙に包まれてしんと静まり返ります。

『あいつは、最期までよう頑張ったぜよッ・・・!』
サソリーナを喪った無念を噛み締め、拳を震わせるクモジャキーに、
デューンが到着する前にプリキュアの始末を命ずるサバーク。
言われるまでも無く、サソリーナの仇討ちを誓うクモジャキーは、
並々ならぬ気迫を燃やして出撃していきました。

保育園はお昼寝タイム。
騒がしい園児たちもぐっすりと眠り、ノリコ先生にとってはようやく一息つける時間ですが、
先ほどの出来事が頭から離れず、一人怪獣のぬいぐるみを手に深いため息をつきました。
当然これでは格好の心の花提供要員となってしまい、
クモジャキーに目をつけられて怪獣のぬいぐるみと合わせてデザトリアン化。
事態に気付いたつぼみ達は、ゆりに園児達を任せて変身し立ち向かいます。

ゆりはカーテンを張って外の戦いを見せないよう気を配りますが、
戦いによって起きる振動が、園児達を起こし始めました。
サンシャインの猛打に続くブロッサム渾身の一撃はデザトリアンを園舎の方へと飛ばしてしまい、
ゆりはとっさに割れた種の力で保育園を護るも、その際の轟音は園児達を一斉に起こし、
園児達は翻るカーテンの向こうにいるデザトリアンを目にしました。
『先生・・・助けて』
園児達が真っ先に助けを求めるのは、ノリコ先生の名前ですが、
当のノリコ先生の心はデザトリアンの声を借りて悲鳴を上げています。
『子供達ガカワイイ。デモモット言ウ事ヲ聞カセナクッチャ。今ノママノ私ジャダメ。
 ドウヤッタラアノ子ミタイニナレルノ?ドウヤッタラ先生ラシクナレルノ?』
ノリコ先生の心の声を聞いたゆりは、カーテンを開いてデザトリアンに見せ付けます。
そこには怯え、畏れ、口々にノリコ先生の名を呼んで泣く子供達がいました。
『あなたの代わりはどこにもいない。それなのに自分を見失ってどうするの!』
ゆりの叱責に迷いを見せるデザトリアンに、次々と子供達が挑みかかります。
皆泣きながらノリコ先生を返すよう訴え、怯えもせずデザトリアンを叩き、ボールを投げつけます
『子供達の声を信じて。みんなノリコ先生が大好きなのよ!』
頭を抱えるデザトリアンに、ひろ君の叫びが突き刺さります。
『ノリコ先生を、帰せぇええええええええ!』
囚われた水晶の中で涙を流すノリコ先生。このままデザトリアン自然消滅かと思いきや・・・

当然これで終わるはずもなく、業を煮やしたクモジャキーがダークブレスレットを用いて
体内に潜り込み、兇悪な面構えに変貌するデザトリアン。
ここでは危険と判断した3人は、人気の無いところへ
デザトリアンを誘導し、第2ラウンドが始まります。
(ジャンプで着地したら場面転換・・・仮面ノリダーを思い出したのは私だけでしょうか)
プリキュアも経験を積み、パワーアップしたとはいえ
クモジャキー自身の怒りを受けた強化デザトリアンは侮れません。
強烈なブレス攻撃を受けて木に叩きつけられる3人に迫るデザトリアン。危うしプリキュア!

『待たせたわね』
どこぞの新鮮組副長のように助けに入るのは、当然ムーンライトです。
ブレスを吐く間は防御が手薄になるという敵の攻略法を参戦したばかりなのに見極め、
適切に指示を出して猛打を叩き込み、デザトリアンにブレスを吐かせます。
ブレスをサンフラワーイージスで受け止め、その隙にブロッサムシュートが、
そしてマリンダイブが真っ向からデザトリアンを叩きのめします。
間髪入れずにミラージュの力を解放して、牛久大仏の拳がデザトリアンを叩き潰し、
クモジャキーは浄化前に脱出して撤退して行きました。

ノリコ先生が目を覚ますと、園児達が心配そうに取囲んでいました。
そんな中、ひろ君だけはその輪に加わらずに遠巻きに、しかし加わりたそうにしていますが、
意を決してモジモジしながら先生にプレゼントを差し出します。
プレゼントは再びびっくり箱なのですが、ノリコ先生はもう自分を見失っていません。
驚いてみせるものの優しくひろ君を抱き寄せて、その腕の中でひろ君も先生に謝ります。
ひろ君の頭をそっと撫でてあげた先生は、周りの園児たちの
羨ましそうな視線に気がついて呼びかけました。
『みんなもおいで!』
一斉に先生に飛びつく園児達に囲まれるノリコ先生の心の花、
ベニバナの花言葉は「包容力」
子供達を包み込む包容力を、自分自身を取り戻した先生のまわりには、
これからもっと先生の事が好きになる園児達による暖かい輪が広がっていきました。
ところが・・・

『お前の力が・・・お前が必要だ。ダーク』
ダークプリキュアは液体に浸かり、ムーンライト戦のダメージを癒しているのでしょうか。
静かに目覚めの時を待つダークプリキュアは、サバークの呼びかけの声に答えるように
口元に微かに笑みを浮かべて・・・
来るべき決戦の日は、徐々に近付いています。


期待はずれだったような冒頭の書き出しになってしまい恐縮ですが、
決して今回を低く見ている訳ではないと弁明します。
ゆりと比較して思いつめてしまうノリコ先生の心理描写も際立っていますし、
サソリーナの弔い合戦に燃えるクモジャキーの気迫も、
デザトリアンと真っ向からぶつかり合うアクションも平均点以上だと感じました。
人形劇の最中に顔が出ている事に気付いて慌てて隠れるいつきや、
昼寝の際にいつきと寄り添って顔を赤らめているつぼみという細かい描写も印象に残り、
導入部、プリキュアの変身を真似る妖精達に素直に拍手を送るゆりからは、
あの堅物で冗談の一つも解さなかったような彼女がこの短期間で丸くなった事が伺えます。
マリンはもっとカッコイイと抗議したり、ノリノリで子供達を怖がらせるえりかも、
良くも悪くもえりからしさが滲み出ており、同時にこの魅力的なえりかの活躍が、
あと数回で終わってしまうという名残惜しさも抱きました。

このように各キャラクターの性格や魅力もそれとなく描かれているのですが・・・
「あと数回」というタイミングでこの内容だった事が非常に惜しいと思います。
前回のサソリーナ退場は後半の山場になり得る展開だったため、
今回のハートキャッチシリーズ前半のような内容では、ややテンションが下がった気がします。
戦いに赴くまでは気合十分だったクモジャキーも、いざ戦いが始まると普段とそう変わらず、
もっとサソリーナを喪った気迫と怒りのようなものが欲しいと思いました。

しかしくどいようですが、ハートキャッチシリーズの特徴でもある
悩める人を描く話としては決して他の話に劣るものではありません。
私の住むマンションの数軒隣に幼稚園があるのですが、
毎朝幼稚園バスから降りて通園してくる園児達を迎える先生を見ていると
幼い子供を相手にする大変な仕事だと、子供のいない独り身の私から見ても頭が下がります。
とはいえ先生も保育士さんも人間である以上、子供達には見えない悩みがあって当然です。
完璧なゆりと比較して自分を卑下し、悩める先生の心理を、
張り詰めた心の限界を超えて溢れ出すように、
バケツから溢れる水を象徴して描く演出は秀逸だと思いました。

そして人はそう簡単に変われるものではないという
影との試練で描かれたテーマがノリコ先生の悩める描写と重なります。
欠点があっても、その欠点も全て含めて自分であり、それを知ることで前向きに生きてゆく。
私自身、時折過去のレビュー記事を読み返して、
やたらと説教臭い内容に我ながら時に辟易しますが、
これが自分の色であり、その時自分が感じた事、考えた事だと思うと
過去の自分の考えから学ぶ事もあります。
自分に無いものを持つ人から、無いものを学び、参考にする事は大切ですが、
人は当然誰もが異なり、その人のようには生きられません。
ゆりに対してコンプレックスを抱くノリコ先生も、ゆりには無い大きな包容力を持っています。
それがただの過保護ではなく、使命感が秘められているからこそ
園児達の心を掴んでいるのだと思います。

次回は再び日常のエピソードとなりそうですが、
予告のクモジャキーとコブラージャさんの描かれ方が非常に気になります。
いずれにせよ、泣いても笑っても地球は回るあと少しとなったハートキャッチが
どのように完結するのか、今回のラストで期待を抱かせるダークプリキュアの行く末も含め、
毎週日曜が楽しみである事に変わりはありません。

なお蛇足ながら・・・
豊ノ島関にはいい夢を見させてもらいました。また頑張ってください。
そして龍馬伝は最も肝心な場面で当確のテロップが入るKYっぷりには唖然としました。
大切な速報だとは思いますが、よりによってそこで・・・?
土曜の再放送を録画する事にします。おあとがよろしいようで。

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