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プリキュア5 第28話『こまちの夏祭り奮闘記』 [Yes!プリキュア5]

前回に続いて今回も恒例行事、お祭り&浴衣回がやって来ました。
さて、サブタイトルこそ「こまちの~」ですが、今回メインで描かれるのはかれんです。
こまちとかれんががまだ「秋元さん」と「水無月さん」だった頃の回想を交え、
不測の事態でも投げ出さない粘り強さと、発想の転換による状況の好転という、
サラリーマンの私にとって教訓となる一編でした。
先日プレゼンの結果が好ましくなかったもので・・・
 
夏の陽射しの下、蝉の鳴き声が響き渡り、笛と太鼓の音が聴こえる落ち着いた街並み、
菓子舗小町は古き良き日本の夏を感じられる一角に店を構えています。
菓子舗小町では毎年夏祭りに出店しており、
そこで出すスペシャルカキ氷の案がのぞみ達によって次々と提案されました。
豆大福をどっさり乗せてみたり、羊羹7切れ乗せてみたり、
ココに至ってはシュークリームを、ミルクはチョコレートをと
滅茶苦茶な状況に突っ込めるのは相変わらずりんちゃんしかいませんが
ともかく夏祭りの手伝いを頑張るという結論は変りません。

その頃ナイトメアでは、ブンビーさんがOHP(懐かしい・・・)を駆使して
カワリーノに対プリキュアのために鋭意努力しているとプレゼンしていました。
『早急に弱点を発見し、諸問題を解決すれば、今後の明るい展開が開けると思います。やった・・・
いい加減無視されている事に気付いていても、
ブンビーさんはそれを表立ってカワリーノに言える筈がありません。
カワリーノはブンビーさんの懸命のプレゼンに目もくれず、
手元のガマオ君の資料に目を留めて、密かにガマオ君に期待を寄せながら
一人納得して立去りました。
『チッ・・・何だよガマオガマオって』
舌打ちするブンビーさんですが、当然それはカワリーノが立去った後の事。
その頃ガマオ君はといえば・・・相変わらず路地裏で腹を鳴らしていました。

菓子舗小町ではそれぞれが役割分担し、
スペシャルカキ氷を試作するこまちをサポートしていました。
例年、お祭りの出店はまどかさんとこまち、2人の娘達に全て任されており、
今年は4人の助力もあるため、こまちが全てを任されています。
様子を見に来たまどかさんは、去年大変だったと言いながらも、
だからこそ乗り切った時には嬉しいと言い添え、
手伝ってくれる友達と協力して頑張れば良いと励ましました。
そして、祖母からの夏みかんが今年も届いた事を伝えます。
こまちが作り上げた試作品はカキ氷にあんこ、蜂蜜、羊羹を散りばめたもので、
みんなの反応も上々です。
大ヒットを確信し、明日が楽しみになりました。

お祭り当日、氷屋さんが氷を届けに来ました。
ところが店先に置かれた氷塊は、こまちがちょっと目を放した隙に
お腹を鳴らして通りかかったガマオ君に目をつけられてしまい、
全て平らげられてしまいました。
氷が消えている事に気付き愕然としたこまちは、
店に訪れたかれんに事態を告げ、2人で氷屋という氷屋を手当たり次第訊ねて回りますが、
あいにくと、どの店も品切れで首を横に振られ続けます。

肝心の氷が無ければ出店できないと諦めかけるこまちを、
かれんはかつて自分に掛けられた言葉を用いて後押しします。
『自分が納得行くまで行動しないと必ず後悔するって、
 あの時私にそう言ってくれたのはこまちじゃない』

それは2年前、2人が1年生の時の事。
クラス委員に就任したかれんは張り切って社会科見学の準備を仕切っていましたが、
直前に見学予定の工場が急遽臨時休業となり、
行事そのものが取りやめになりそうな事態となりました。
ラブとポプリにクラスメイト達に詰め寄られてもかれんにはどうする事も出来ず、
無念そうに社会科見学のしおりを握り締めるしか出来ません。
断腸の思いで社会科見学の中止を切り出そうとする「水無月さん」に、
一部始終を離れて見守っていた「秋元さん」が呼びかけました。
『水無月さんが納得して中止するならそれでいいと思うわ。
 でもそうじゃないのなら、もう少し考えてみたほうがいいんじゃない?』

『秋元さん。私だって一晩良く考えた上で中止の方がいいと・・・』
『本当にそう思ってるの?納得行くまで行動しないと、後悔すると思う』
そして秋元さんはまだ2日あると、手伝いを申し出ました。
水無月さんと2人、いろいろな事業所を訊ねて回るものの、どこも首を横に振るばかり。
しかし日が暮れかけた頃に訪れた事業所でようやく了承してもらいました。
そして2人は夜遅くまでかかって、しおりを創り上げます。
『あなたのおかげでここまで頑張る事が出来たわ。ありがとう、こまち』
『ううん、お手伝い出来て良かったわ、かれん』
この日から2人は互いを呼び合う仲となりました。
その時の思い出、2人で作り上げたしおりはこまちもかれんも大切に保管しています。
そしてかれんは、今度は私が手伝う番だと改めて申し出ました。

しかし手分けして隣町の氷屋にも電話を掛けてみても、氷は手に入りません。
そんな中訪れたのぞみ、りんちゃん、うららは氷が無くなったと聞いて驚くも、
その後の何気ない会話がこまちに新たなメニューを思い立たせます。
蜂蜜とトッピングの和菓子では甘すぎるけれど、何か酸味のあるものと発想が膨らみ、
そして祖母から届いた夏みかんと合わせる事を思いつき、
早速こまちは試作品を作りに厨房へと立ちます。
カップやストローの手配はかれんが受け持ち、
のぞみとりんちゃんは看板を作り直し、
うららはキャンペーンガールとしてチラシ配りと、適材適所で立て直します。
店に飾り付けるアクセサリーはココとナッツが申し出て、
夏みかんを剥くこまちの顔に笑顔が戻りました。

そして夜、お祭りが始まります。
居並ぶ屋台の中、あんこと羊羹、蜂蜜を盛ったカップに夏みかんを散りばめた
「こまちアラモード」はのぞみ、りんちゃん、うららと言う看板娘達のアピールもあって大盛況です。
少し遅れたものの、小々田先生とナッツ(人間態)も
本格的な行灯を持ち寄って屋台に華を添えました。

のぞみは行灯を固定するガムテープを買いにコンビニへと向かいます。
その道すがら近道をしようと薄暗い脇道へ入ると、
人気の無い通りに場違いのようにお面屋台が店を出していました。
良く見るとその店頭にはコワイナーの仮面が混ざっており、
案の定その店主はガマオ君です。
店を出したのに全然売れないと逆切れして襲いかかるガマオ君は、
お面を買うかドリームコレットを渡すかどちらかにしろと妙な凄み方で迫りますが、
のぞみはどっちも嫌だと即答し、危機を察したみんなと合流して変身。

ガマオ君はお面に仮面を被せて(変な言い回しですが、事実です)コワイナー化。
体中からお面を打ち出して襲ってくるコワイナーに対し、
上級生組のダブルプリキュアパンチ(違)、ルージュのかかと落としが炸裂するも、
持ちこたえたコワイナーによって逆に吹き飛ばされました。
続けてドリームとレモネード、そして体勢を立て直したルージュの
3人によるトリプルプリキュアキック(違)を畳み掛けるも決め手に欠きます。
ガマオ君は腹が減ってムカムカしており、その怒りがぶつけられているようですが、
語るに落ちるとはこの事です。朝から氷一個しか食べていないという発言に、
ミントは氷を盗み食いしたのはガマオ君だと確信しました。

『小さなお祭りかもしれない、でも・・・』
みんなで夜遅くまで頑張って準備した事を台無しにされ、
特にアクアの怒りが燃え上がります。
『みんなで力を合わせて頑張った大切な時間がそこにある。
 こまちの大切な・・・大切なお祭りを踏みにじることは私が許さない!』

そしてアクアの新しい力、プリキュア・アクアトルネードの激流によって
コワイナーは撃退され、ガマオ君も恐れをなして撤退して行きました。

再びお店に戻り、出店を再開します。
こまちアラモードは看板娘だけでなく、
小々田先生とナッツのマダムキラー2人も呼び込みに加わって大盛況です。
お礼を言うこまちに、かれんは恩返しをしたつもりでした。
かれんが生徒会長になろうと考えたのは、あの時のこまちの言葉がきっかけで、
みんなのために最後まで諦めず、自分で納得の行くまで行動する事を
今でも忘れないように心がけていました。
そこに30人前の注文が舞い込み、大忙しのこまちとかれん。
それでも忙しい中、互いに顔を見合わせて笑い合いました。


準備万端整えた筈が、不測の事態で全くの一からやり直す。
仕事をしていく上で、このような事は多々あります。
そのような時、妥協しないで出来ることを探し、出来ない事には適切な代案を出すという
基本的な事を突発的に対処する事はなかなか難しいものです。
しかし結果として当初予定のものよりも良い結果に終わる事も少なくありません。
今回はガマオ君による氷強奪事件と、かつてかれんが体験した工場の臨時休業、
この2件が不測の事態として浮上しましたが、
人間万事塞翁が馬。いずれも良い結果として実を結びました。

プリキュアシリーズに於いて、互いを名前で呼び合うのは大きな意味を持ちます。
こまちとかれんは過去のエピソードで初めてその経緯が明らかになり、
そこに至るまでの経緯は回想エピソードと言うことで短いながらも、
「信頼」と言う、見ていて快いものでした。
既に描かれた「ケンカ(無印)」「歓迎(SS)」と比べるとあっさりしておりますが、
かえって長い付き合いを感じさせる上級生組の2人に相応しい構成に思えました。

「信頼」といえば、皆がそれぞれ適材適所といった感じで
こまちの出店をサポートしている様は安心感を強く感じます。
恐ろしい5人の分断からそう日も経っていないのですが、
あの一件があったからこそ何気無い日常の中でも
互いに何を任せるべきか、何をすべきかという役割分担が明確になったようで、
これは次回、のぞみの一日マネージャーでも顕著に描かれます。

さて理屈っぽい話はさておき、今回は浴衣姿の可愛らしさが堪能できる一編です。
通常5人になってからの変身は長いバンクの尺の都合か、
5人同時変身が通例となっていましたが、
今回は一人一人浴衣からの変身をきっちり見せるというこだわりがありました。
そのため多少の間延び観は否めませんが、貴重な浴衣変身に比べれば些細なものです。
またブンビーさんのアドリブらしい発言、昨年のゴーヤーンに続きお面屋を営むガマオ君、
氷屋を探す際、電話帳に書かれている住所が「海原市夕凪」など小ネタにも事欠かず、
教訓を交えながらも気軽に楽しめるお祭り回となっていました。
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