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プリキュア5 第31話『のぞみとココのラブレター事件!』 [Yes!プリキュア5]

プリキュア5メンバーの中では独特のカリスマ性で皆を引っ張り、
歴代のプリキュア達の中で突出した天然であるのぞみも、やっぱり年頃の女の子。
嫉妬したり、見つめ合うと素直におしゃべりできなかったりしてしまいます。
妙にウブな小々田先生の煮え切らない態度が2人のすれ違いに拍車をかけ、
新たな強敵ハデーニャさんの魔手が迫りますが・・・
のぞみにはりんちゃん、ココにはナッツ。それぞれの友人の後押しも心に残りました。
 
作中では二学期が始まり、久々の登校風景です。
ところが木立の向こうで小々田先生が女子生徒に
ラブレターを貰っているのを見て呆然としました。
『小々田先生モテモテ。本当の姿も知らずにね』
そう笑うりんちゃんの言葉も耳に入らず、向こうに見える小々田先生との間に、
何ともいえない距離で隔てられているような錯覚を覚えて
動揺するのぞみの心を象徴するように、風がのぞみの髪を揺らします。

その放課後、ナッツハウスで28個目のピンキーをコレットに収め、
(いつの間にそんなに集めたのでしょうか・・・(笑))
55個まで半分を切った事を喜び合うみんなの中で、のぞみだけが一人上の空です。
そこに帰って来た小々田先生に、ミルクは開口一番今日も手紙を貰ったのかと訊ねました。
ミルクはこれまで小々田先生が貰ったラブレターの束をみんなに得意気に見せて、
その量にただ驚く4人とは裏腹に、のぞみと小々田先生の間には気まずい空気が流れます。
ミルクとしてはココやナッツがみんなに慕われている事が誇らしく、
ナッツも貰っていると知ってこまちも内心穏やかではありませんが、
その場で断っていると知ってさほど波風は立ちません。
しかしのぞみは小々田先生が全部受け取り、
さらに返事を書いていると知って複雑な想いが込み上げてきました。
小々田先生としては貰った手紙に返事を書くのは礼儀だと考えており、
それを律儀だと評する4人とのぞみの間には、妙な温度差があります。
『知らなかった・・・こんなに手紙もらって、みんなに返事を書いてるって事。私知らなかった』
『あ、いや・・・別に隠してたつもりは。特に言う事じゃないだろ』
後ろめたい気持ちがあるのか、しどろもどろの小々田先生の弁明を聞いて、
のぞみは逃げるようにナッツハウスを飛び出してしまい、その後をりんちゃんが追います。
追いついたりんちゃんは困惑しながらのぞみに事情を尋ねますが、
ココが「隠してた」と気にしているのぞみと、知らなかったけど別に隠してたわけじゃないと
感じていたりんちゃんとの温度差は埋まりません。
のぞみはそのままりんちゃんを振り払い、走り去ってしまいました。
ナッツハウスに戻ったりんちゃんはココに隠し事されていた事がショックだったのではと
想像しますが、みんなもいつもののぞみと様子が違うと首をひねるばかりです。

その頃ナイトメア。アラクネアさんまで失ったブンビーさんは
監督責任を問われるのではないかと気が気ではありません。
ところが出勤した部署には誰もおらず、唐突に背後に現れるカワリーノは
ブンビーさんにこの部署は本日付で解散だと宣告しました。
『ちょっと待って下さい。アラクネア君の事は私ではなくあなたの責任でしょう?』
珍しく反抗するブンビーさんの問いに答えずに新しい部署へ連れて行き、
新たな上司となるシルクハットの老紳士、ブラッディ氏を紹介します。
ブラッディ氏に同じ部署で働けるとは光栄だと挨拶しながら、
円卓の席に着こうとするブンビーさんですが、その席は恰幅の良いオバサンに占められていました。
そのオバサン―ハデーニャさんがブンビーさんの席だと指すのは一般社員の席で、
ブンビーさんはようやく左遷された事を実感として受け止めます。
今回はそのハデーニャさんが早速出撃する事となりますが、
その際油断しない方がいいと忠告するカワリーノとの間に恐ろしい(笑)やりとりがありました。
『あぁら、心配してくれんの?優しいのねカワリーノちゃんてば♥』
投げキッスを贈るハデーニャさんには流石のカワリーノも焦りを隠せず、
ブンビーさんもまた、高笑いで出撃するハデーニャさんを苦々しく見送ります。

翌日、のぞみは廊下でまたもラブレターを貰う小々田先生を目撃し、
その場から逃げるように目を逸らして走り去りました。
一人池のほとりで思い悩み、ため息をつく小々田先生。
そこに2人の関係を心配したナッツが現れ、
心配性だと笑う小々田先生の胸倉を掴んで問い詰めます。
『お前、俺が何よりも嘘が嫌いだと知ってるよな?だったら俺の前で作り笑いをするな!
 パルミエ王国では国民のため、今は生徒のため、お前はいつ自分のために行動するんだ!?』
しかし小々田先生は国民のために働くのが王子で、
生徒の力になるのが教師だと、みんなの笑顔が自分の喜びだと真剣に答えます。
それでも本当はどうしたいのか、本心では迷っており、ナッツの正直さを羨む小々田先生。
『お前の悪いところは、悩みを一人で抱え込むことだ。悩み事は相談すればいい』
ナッツはぶっきらぼうのようで、しっかりと小々田先生を理解しています。

一方のぞみも教室でぼんやり窓の外を眺めていました。
『ココは今どうしてるのかな、って考えてたでしょ』
伊達に幼馴染やっていないと図星を突くりんちゃんに迷いを打ち明けるのぞみ。
『ココはみんなに優しくて、いつも笑ってて、でも本当は何考えてるのか全然解んない』
『のぞみはどうしたいの?大事なのはのぞみの気持ちでしょ?ココとこのままでいいの?』
りんちゃんの言葉に、のぞみは首を横に振ります。
いつまでもスネずにちゃんと向き合って話したい、けど・・・のぞみの表情は曇ったままです。

ココもナッツに(珍獣姿で)のぞみに何といえば解らないと相談していました。
のぞみの事をどう思っているのかとナッツに問われたココが答えようとした矢先・・・
『久しぶりだねぇ。パルミエ王国の坊やたち』
ハデーニャさんが2人に迫りました。
テラスでのぞみとココの事を心配しているうらら、こまち、かれんは
許に駆け込んで来たミルクの訴えで緊急事態を察し、
のぞみとりんちゃんもタイミング良く合流。駆けつけた池のほとりで、
傷つけられたココとナッツ、そしてコレットを手中に収めたハデーニャさんの姿を認めました。
『ココとナッツをこんな目に遭わせたのはあなたね!』
いつも以上の激しいと共に、変身します。

これまでの苛立ちをぶつけるように、形振り構わず突っ込むドリーム。
そのパンチを難なく片手で止め、続く左もあっさり止めて、鳥の怪人化したハデーニャさんは
池に仮面を投げ落として湖底のヘドロをコワイナー化しました。
鈍そうな図体とは裏腹に素早く、攻撃も重いコワイナーに叩きのめされ、
たちまち5人は木に叩きつけられます。
『何だい。全然大した事無いねぇ』
拍子抜けしたようなハデーニャさんは、かつてパルミエ王国が壊滅した折、
ココとナッツを痛めつけた事を自慢げに語りました。
再び頭に血が上り、4人の制止も聞かず踊りかかるドリーム。
4人がコワイナーを足止めしている間、がむしゃらにハデーニャさんに向かっていきます。

ココとナッツもハデーニャさんに襲われた時の事を思い出しました。
その時ココを庇った際に負った傷が原因でナッツはコレットの中で眠りに付く事となり、
そしてココは行方を眩ませたコレットを求め、一人あても無く
絶望的な旅を続ける事になりました。
『ナイトメアから逃げながら仲間の居ない人間の世界で、
 ココは一人でどこにあるか解らないコレットを探して辛かったに決まってるナツ』
雨宿りをしている橋の下、人知れず涙を流す事もありました。
そんな辛い境遇を送るココを救ってくれたのは誰だったのか。
ナッツはその人の事をココに再認識させます。それは、今目の前で懸命に戦うドリーム。
ドリームの名を叫ぶココにハデーニャさんの攻撃が繰り出されますが、
その一撃からココを庇い、クリスタルシュート。
コワイナーは撃退され、その時の余波でコレットを落としてしまったハデーニャさんも
やむなく撤退していきました。

戦い終わり、ココとナツに駆け寄るみんな。
しかしのぞみは気まずいのか、ココに目を合わせる事ができません。
『ずっとのぞみにあんな顔させておいていいナツ?』
ナッツの指摘を聞いたココは・・・

翌日、通学路でのぞみを待ち受ける小々田先生。
その手に手紙が握られているのを見て、のぞみの心に再び波風が立ちますが、
小々田先生は貰った物ではなく、自分が書いた物だと弁明します。
書き直してまた今度としまいこむ小々田先生に、その手紙が欲しいと申し出るのぞみ。
手紙を開いてみると、「のぞみへ」の書き出し以外何も書かれていません。
生徒達には気持ちには応えられないという同じ内容だったため返事が書けたものの、
のぞみへの手紙はうまく言葉に出来ず、それでも伝えたかった「何か」は、
のぞみにしっかりと伝わりました。
『伝わってるよ、ココの気持ち。ありがとう』
振り返るのぞみは、もう暗い顔ではありません。
そして先生が遅刻したら大変だと、小々田先生の手を取って走り出しました。


のぞみとココが互いに惹かれあっているというのは
りんちゃんをはじめとした皆も気付いていると思っていましたが、
よくよく見ればこれまでそのような描写は無く、やや意外な感じがしました。
そのため今回の、特に前半はのぞみ・小々田先生と周りとの温度差が際立っています。
おそらくみんなは今回のラストでも、のぞみの様子がおかしかったのは
小々田先生がラブレターを貰った事を「隠していた」からだと考えていると思います。
しかし既に小々田先生に好意を持ち、小々田先生としてもまんざらではないため、
2人にとっては少々複雑な問題となりました。

のぞみは今回小々田先生にラブレターをあげている生徒達に妬き、
小々田先生も誰にでも優しく接している事を目の当たりにして、
自分だけを特別に見て欲しいという気持ちが湧いてしまったのでしょう。
ほのかの手を振り払ったなぎさ勘違いで自暴自棄に陥った咲
これまでも恋心が原因で思い悩んだ主人公達と同様、
のぞみもプリキュアである前に普通の年頃の女の子です。
常にポジティブだったり、楽観的だったりするいつもの姿と異なる一面があっても当然です。
そして今回はのぞみを支えるりんちゃんの存在が、観ていて安心感を感じました。
うららもこまちもかれんも大切な仲間ですが、
こうした時にそばに居て上げられるのはりんちゃんしか考えられません。

一方、年に似合わずウブな面が目立つ(笑)ココはどうでしょうか。
王子としてどうあるか、教師としてどうあるかはブレる事無く主張できますが、
ナッツが指摘するとおりココ個人としてはどうあるべきなのかが命題となっています。
厳しい人生を歩んできたココにとって、少しは自分の幸せを考えても良いのではないか。
ナッツがココに向ける問いかけは、のぞみに対して素直になれというよりも、
自分に対して素直になれと言う類のものだと思います。
もっとも親密になりすぎると、いずれ訪れる別れの時という問題も念頭にあると思いますし、
ココもナッツも、それ故に異世界の人々との交流を手放しで考えられない事情がありますが、
それは後の別のエピソードで改めて考えてみることにします。

ところで初登場からハデーニャさんの存在感は大きく、
初代~SSにかけて本当の「おばさん幹部」が登場するのも初めてで、
(ポイズニー姐さんやシタターレ姐さんはギリギリ「お姉さん」で通りそうなので)
ゴテゴテの指環や服装の趣味の悪さ、あのカワリーノをも焦らせる投げキッスなど、
マイナスに働く要素が重なり合うことで強烈なキャラクターを醸し出しています。
これまで現場で最も格が上だったブンビーさんを上回る実力も随所に伺え、
好きか嫌いかと言う事は別にすると忘れられないインパクトを残す敵となりました。
そして蛇足ながら、ハデーニャさんは私の職場の課長に似ています(笑)。
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