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5GoGo 第6話『ドーナツ国王目覚める!』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

一つの事に集中する事も大切ですが、
さまざまな事に手を広げるのも、視野を広げる意味で悪いものではないでしょう。
何にでも一生懸命になれるりんちゃんは、決して中途半端などではありません。
そして目覚めると同時に、とてつもなく尊大な態度を取り、やかましい事この上ない
ウエスターさんジュナドーナツ国王も、人を見る目に優れていました。
「偉そう」ではなく「偉い」のはどういう者かを垣間見た一編です。
  
あくび混じりでとっても眠そうなりんちゃん。
聞けば昨日徹夜したとの事ですが、気遣うのぞみを他所に
寝ている訳にもいかないと、ナッツハウス新装開店の手伝いへ向かいます。
そしてナッツハウスへ向かう2人の許へ、
シロップがミルクからの速達を手に慌しく駆け込んできました。
しかし直後、ナッツハウスの中から漏れ出る光に気を取られ、皆手紙どころではありません。
その光はローズパクトが放っているもので、輝きと共に、遂にドーナツ国王が目覚めます。
が、どうやら目覚めが悪いのか、ご機嫌斜めです。開口一番思い切り周囲を怒鳴りつけました。
『我が名はウエスター!ラビリンス総統メビウス様がしもべ!』
『コラァアアアッ!何をジロジロ見ているドナァーッ!無礼ドナァーッ!』
ローズパクトを取囲むみんなをエターナルだと疑い、
眠気を我慢しきれず大あくびするりんちゃんを叱責し、
弁明するココとナッツに対しては、戴冠式に招かれたせいで襲われたなどと言い放つ等、
ドーナツ国王の尊大な態度は、辟易したシロップがこっそり「偉そうに」と漏らすのも当然です。
それでもドーナツ国王の身体はまだ回復しきれておらず、
さんざん偉そうな事を言っていても、ローズパクトが作る結界から出る事も出来ません。

一方、こちらにも深刻な睡眠不足に悩まされている者がいます。
スコルプさんは3日徹夜して山のような報告書を書き上げたにも関わらず、
表紙が無い、目次が無い、誤字が多いなどとアナコンディさんのダメ出しを受け続け、
先日提出分と合わせて、更なる書き直しを指示されました。

自分はすっかり元気だと、早く結界から出すよう喚き散らすドーナツ国王。
しかし気持ちは急いても身体は付いていかないようで、
体操をしてみたりするものの、体調は万全ではなく倒れてしまいました。
以前ショットしたリンゴをあげてみても、未だみんなを信用しておらず食べようともしません。
が、横目でチラチラとリンゴを見ている事に気付いたためか、
かれんはみんなをビラ配りへと促しました。
そして、いつの間にかソファで寝てしまっていたりんちゃんを、
のぞみは起こさずこのまま寝かしてあげようと気遣います。
今日はみんなで、ナッツハウス新装開店のビラ配り。
『ビラを全部配って、宣伝しまくるんです!ブレイクするには、宣伝は大切なんです!』
うららは異様に張り切っています。前にもこんな事がありました
みんながビラ配りに意欲を燃やす中、シロップだけは当然断ります。
人手が足りないなら、りんちゃんを起こしてやらせればいいと主張しますが、
のぞみはりんちゃんを起こす事には反対です。
部活、世話の焼ける弟妹の世話、お店の手伝い、そしてアクセサリーデザイン。
昔から頑張ってきたりんちゃんの事を、のぞみは誰よりも良く知っています。

公園でビラを配り始めるみんな。
結局シロップはビラ配りを断ったために留守番を任されていました。
目を覚ましたりんちゃんは、みんながビラ配りに行ったと知り慌てて飛び起きますが、
卓の上に残された「ゆっくりねててね!」というメモを見て、のぞみの気遣いを察します。
『ダメだな私。部活の練習やって、弟と妹の面倒見て、
 忙しい時はうちのお店も手伝わないといけなくて時間がなくなって徹夜して。
 でも、結局デザインも殆ど進んでないし、ビラ配りも手伝えてない。
 これじゃあ、どれも中途半端な感じよね・・・』

自嘲気味に口を開くりんちゃんは、シロップの事を
キュアローズガーデンに行くという目標に向かって頑張って凄いと言いますが、
『お前だって頑張ってるじゃ・・・』
シロップが口を挟もうとするのを、いつの間にか会話を聞いていたドーナツ国王が割って入り、
挑戦して悩み、考えるのは大切な事だと、りんちゃんの事をあっぱれだと評します。
とにかく考えて悩んで前に進むようアドバイスするドーナツ国王。
そんな折、りんちゃんはフットサルの練習もあった事を思い出し、
急ぎナッツハウスを後にしました。(あれ?これってダブルブッキング?)

ビラ配りの最中、頑張りすぎるりんちゃんを気遣うみんな。
そしてナッツハウスでも、残されたドーナツ国王が引き続き
りんちゃんは偉いと持ち上げています。
そんなドーナツ国王に、シロップは、これまで目にしてきた5人みんな同じだと打ち明けました。
その頃練習に向かったりんちゃんはといえば・・・

やはり寝不足のためか調子がいまひとつ。
ボールをフェンスの外へ蹴り飛ばしてしまい、木立の中へボールを捜しに向かいました。
が、その背後にボールを持ったスコルプさんが登場。
スコルプさん、妙にサッカーボールが似合ってます。
同様に睡眠不足同士。スコルプさんはローズパクトを没収すれば
報告書も書かずにぐっすり眠れるとボールをホシイナー化。
りんちゃんは単身変身します。

ルージュに変身しても寝不足のためか、あまり戦況は良くありません。
いきなり跳ね飛ばされてしまうルージュを、助けに入りるシロップ。
しかしスコルプさんの攻撃を受けてシロップは墜落し、ルージュは叩き落され、
そしてローズパクトはスコルプさんに奪われてしまいました。
しかしローズパクトの中に身を潜めているドーナツ国王の影響力で
そう簡単にはスコルプさんの物にはなりません。
とはいえ、ローズパクトに加えてドーナツ国王を連れ帰ればさらに価値が上がり、
スコルプさんにとっては願っても無い収穫です。
追い詰められるドーナツ国王。と、危ういところにのぞみ達も駆けつけました。

勢ぞろいした5人を見て、改めて伝説の戦士プリキュアと認識するドーナツ国王。
5人一丸となってホシイナーの攻撃を受け止め、背後に投げ飛ばします。
が、その間にもドーナツ国王にスコルプさんの魔手が迫ろうとしていました。
とっさに国王を守るルージュですが、次いでホシイナーにレモネードが捕まっているのを見て
急ぎ引き返しホシイナーに挑みます。
が、助け出したレモネードもろとも無数のボールの集中砲火を浴びてしまいました。
そしてドーナツ国王、そしてココ達をスコルプさんから守るべく、ルージュは再び取って返し
スコルプさんに挑みかかるも、あえなく返り討ちに遭ってしまいました。

『君はさっきから、仲間を救うため随分とがんばっているようだが・・・
 全てを救うなんて無理なんだよ。自分自身も守れないくせに、
 君の動きは無駄が多くて、全部が中途半端だ!』
動揺したルージュの隙を突き、無数のボールが迫ります。が・・・
ミント、アクアの上級生組がボールを弾き返し、
スコルプさんにはドリームとレモネードが挑みかかります。
『あなたは一人じゃないわ』
『そうです。私達がいつでも一緒です』
そして、いつも一緒だったドリームは、いつも一生懸命、何にでも挑戦し、
全力でぶつかって、凄く頑張っているルージュ=りんちゃんの事を、
いつだって応援しています。
とんだ茶番だと言わんばかりにあくびをしながら聞き流し、
速く片付けてゆっくり眠るべく襲い掛かって来るスコルプさんを、
シューティングスターで止めるドリーム。
みんなの応援が待ってる。ルージュも負けてはいません。
『一つ一つ力を振り絞って、全力でやってみるよ。
 私は一人じゃない!みんなが居てくれるなら・・・きっとできる!』

炎のボールを一直線に蹴り込むルージュの新たな技、プリキュア・ファイヤーストライク。
どう見てもタイガーショットです。本当にありがとうございました
ホシイナーは撃退され、この分の報告書を書かされてしまうとぼやきながら
撤退していくスコルプさん。気の毒な彼が安眠できるのはいつの事でしょうか・・・
ともあれ、悩めるものを支えて互いに高めあう5人の結束を
当初辛口だったドーナツ国王も素直に賞賛。
そして、赤い薔薇の力と対になる青い薔薇の存在を匂わせます。

紆余曲折もありましたが、無事にナッツハウスも新装開店。
ドーナツ国王は商売を通じて人々と触れ合うナッツや、教師として働くココの事を評価するも、
まだ国王としては認めたわけではありませんでした。
ところで、ここまですっかりおざなりにされていた、ミルクからの速達とは・・・
どうせ開店祝いだろうとたかをくくって読み始めたところ、
次第に小々田先生の顔色が変わっていきます。
その内容は、パルミエ王国の一大事を訴える切実なものでした。
何があったか解らず、一刻も早くパルミエ王国へ向かわなければなりませんが、
この世界とパルミエ王国とを繋ぐ交通手段はシロップだけ。
このような緊急事態であっても、案の定そっけなく断るシロップを、
ドーナツ国王は巧みにプライドを刺激してその気にさせました。
シロップもこれまでの5人をただ漠然と目の当たりにしていた訳ではありません。
みんなが懸命に頑張っている姿がよぎる中、ドーナツ国王のダメ押し
『この人数を載せていく自身が無いドナ?』
これが殺し文句となって、結局シロップはみんなを乗せていく事になりました。
開店早々臨時休業となってしまい、肩を落とすナッツ。
しかし気を取り直し、いざ、みんなでパルミエ王国へと飛び立ちました。
一大事とは?そしてパルミエ王国では何が待ち受けているのでしょうか・・・?


りんちゃん好きな私にとって、あらゆる事に全力という姿勢が前面に打ち出される描写、
スコルプさんの揺さぶりに動揺してしまう意外な脆さ、
そして妙に色気のある寝起き姿(苦笑)など、りんちゃんの個性を存分に描き出し、
そして新技披露のトリを務める展開は概ね満足行くものでした。
うららやこまちのように、一つの目標に向けて突っ走るのも良い事ですが、
中学生の彼女達には、まだまだあらゆる可能性があります。
アクセサリーデザイナーという目標を見つけフットサル部に正式所属をしていても、
後のエピソードでは響のように他の部の助っ人を務める姿が描かれています。
これは得意のスポーツに於いても様々な競技に興味を抱き、
そして全力で臨む事が出来ると言うりんちゃんの大きな可能性を現しているようです。
りんちゃん本人は、その事をネガティブに受け止めて少々自嘲していましたが、
十人十色、うららやこまちのような生き方が必ずしも全ての人に良いとは限りません。
仕事の進め方にも人それぞれの個性があるように、
ただ報告書だけで全てを推し量ろうとするアナコンディさんの姿は
ある意味反面教師となっているように思えます。

ドーナツ国王は、アバンタイトルと前半数分での傲慢な態度と言動で
初登場時のミルク並みに強烈なインパクトを見せ、かなり悪印象を抱かせています。
この時点では、とにかく聞き分けの無いウザいオッサン珍生物でしかありません。
しかし終わってみると、悪印象は殆ど薄れて、
逆に好印象へと変わっているのは見事な人物描写と思います。
りんちゃんを評する際の、人の本質を見抜く様、
スコルプさんと相対しても物怖じしない胆力と、口だけではなくそこそこの実力を持ち、
またシロップを巧みに説き伏せる話術など、伊達に国王ではないと思わせます。
何より「偉い」身分に居る者が、初対面のりんちゃんの事を少ない情報だけで
「偉い」と言い切れるのは、なかなかできる事ではありません。
反面ココとナッツを王と認めない頑固さもありますが、
このようなドーナツ国王の人物像なら、当然ココとナッツの本質を見抜いており、
その上であえて難題を課す事で、王としての自覚を抱かせようと試しているように感じます。
また、毛の色も同じ松本さん演ずるウエスターさんの髪の色と良く似ていますので、
ココとナッツのように人間としての姿があるとすれば、などと想像を巡らせられます。
(同じ松本さん演ずるジュナに通ずる毛色もありますが・・・)

ただ重箱の隅を突くようで恐縮ですが、構成上やや残念な点も感じられました。
何事にも一生懸命、真摯に取り組んでいる筈のりんちゃんが、
ナッツハウスの手伝いとフットサルの練習を同じ時間に入れているのは
ダブルブッキングではないかと思わせてしまいます。
また、この一編は一日の出来事のようですが、そうするとスコルプさんを退けた後、
りんちゃんはフットサルの練習に戻っていない事になりますが・・・?
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