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スイートプリキュア第42話『ピコンピコン!狙われたキュアモジューレニャ!』 [スイートプリキュア♪]

和音が大のお気に入りの私は、先週の予告を見てから気が気ではありませんでした。
ところが蓋を開けてみればバスドラとバリトンの凸凹コンビが醸し出す、
先週の本編のような展開にまず意表を突かれ、大いに笑わせてもらいました。
そんな楽しい前半が後半に入ると一転、
操られた和音と聖歌先輩との対峙が織りなす緊張もさることながら、
バスドラとバリトンの予想外の行動、そして今後の運命が気になるという、
一話の中でも二転三転する、先の読めない展開に・・・
果たしてこれから先、どんな波乱が待ち受けるのでしょうか?
  
ノイズの前に跪き、全ての音符が手に入った事を嬉々と報告するファルセット。
実際音符のほとんど最後の1個を奪ったのはノイズ本人なのはさておき(笑)
ファルセットの不遜な態度にバスドラとバリトンもそろそろ堪忍袋の緒が切れそうです。
これまでこき使われた挙句、このまま使い捨てられてしまうのではないかと
危機感を募らせ、こっそり相談している2人をファルセットは上から目線で叱責し、
ノイズ復活の儀を執り行いました。
残りの音符を楽譜に散りばめると、みるまに楽譜が完成されて行きます。

響達は最後の音符が奪われてしまった事を、
調べの館でアフロディテに相談していました。
みんなの力を合わせれば大丈夫だとポジティブに振舞う響ですが、
ノイズはそんなに甘い相手とは思えません。
それでもアフロディテはノイズの復活は無いと、
余裕の態度を保ったまま。その理由は・・・

不幸の楽譜の完成を見届けてご満悦のファルセット。
ところが不意に楽譜冒頭のト音記号が4つ、虚空へと消え去りました。
唖然としたのはファルセットだけでなく、ノイズも彼の髪を毟って地団太を踏みます。
どうやらファルセットは誰が上司でもこうなる星の下に生まれついたようです(笑)

4人の胸に宿ったハートのト音記号。
これが無くては楽譜は完成せず、最後の希望である4つのト音記号は、
4人が持つキュアモジューレに収められています。
さらに音吉さんが密かに偽物のト音記号を4つ紛れ込ませていた事を明かしました。
どうして教えてくれなかったのかむくれるアコに、
アフロディテはちょっと言いにくそうに一言。
『敵を欺くには、まず味方からって言うでしょ?』

アフロディテに謀られたと知ったファルセットは怒り心頭。
その苛立ちを理不尽にもバスドラとバリトンにぶつけ、
モジューレを奪うよう高圧的に言い放ちました。
バスドラとバリトンは、そのパワハラに釈然としない様子です。

今日の和音と響はサッカーの助っ人です。
和音のアシストを受けてシュートを決める響と、2人の息はぴったり。
一方スイーツ部では、奏が作った絶品のブッシュ・ド・ノエルに
見合う紅茶を淹れる聖歌先輩。こちらのハーモニーも見事に調和しています。
和音と下校する響、聖歌先輩と談笑する奏の呑気そうな態度を案じるアコですが、
隣のエレンはマイナー達ではモジューレに触れないとさほど気に留めていません。
尤も、心配そうなアコもエレンやハミィと共に焼き芋を食べながらと呑気なもですが・・・
かつてマイナーランドの歌姫だった頃のセイレーンしかり、
奏の心のト音記号に触れようとしたバスドラしかり

悪い心の持ち主はモジューレに触る事ができません。
その様子を望遠鏡で覗いていたバスドラは、ある策を思いつきました。

何をするかと思えば、バスドラとバリトンはおもちゃのスコップで
せっせと道路に穴を掘り始めました。
ご丁寧に周囲をトラフェンスで囲む等、安全対策もばっちりです。
「加音町俺作戦一号」を紙芝居で説明するバスドラ。
まずバスドラが町で大暴れし、おびき出された響達がモジューレを取り出した瞬間、
この落とし穴に落としてモジューレを奪い取るという作戦です。
バリトンは突っ込むどころか、穴掘りに付き合わされている事に文句を言う始末。
そこにたまたま響達が通りかかり、穴を掘る2人を冷めた目で眺めました。
『あの2人って』『バスドラとバリトンよね?』『工事?』『何か小細工でもしてるんでしょ』
そんな事とはつゆ知らず、バスドラとバリトンはせっせと穴を掘り続けます。
『ねえ、何してんの?』『穴掘ってんだよ』
『どうして?』『だから、プリキュアのキュアモジューレ・・・』
ようやく気が付いた2人は自分たちで計画のほとんどをばらしたにもかかわらず、
冷や汗を流して焦り、綿密な計画がバレた事に狼狽しました。
バリトンは苦し紛れに温泉を掘っているとごまかし、バスドラも口裏を合わせるも
やれ温泉なんか出る訳がない、やれ図体が大きいのにやる事が小さいなどと
散々な言われようです。
居直って正々堂々と勝負しようとした矢先、なんと本当に温泉が湧出しました。
いや、水道管をブチ抜いただけかもしれませんが、
湧水の勢いに跳ね飛ばされる2人。遠のく意識の中で、バスドラが目にしたものは・・・

『こほん。ヒョー!ショー!ジョー!温泉出た出た掘って出た。感謝感謝』
新規開業ドラトン温泉旅館の前で、バスドラとバリトンはアコから表彰状を貰いました。
エレンも彼らの元上司として鼻が高く、響と奏はプリキュア割引を期待しています。
ようやく報われた事、そしてこれまでの苦労を偲び、
バスドラの目からとめどなく涙が溢れました。
・・・当然これはバスドラが意識を失っていた間に見た夢の光景です。
バリトンに声を掛けられて正気に戻ると共に温泉旅館の夢は幻と消え、
次はバリトンのもっと良い策とやらを実行する事になりました。

夜の調辺邸に忍び寄る2人。バリトンの策「きゅあ私作戦初号」とはこうです。
不意を突いて音吉さんを捕えて人質にし、4人をおびき出せば
泣いてモジューレを差し出すだろうと、同様に紙芝居を交えて説明するバリトン。
作戦自体はすこぶるまともなのに、なぜか正面から呼び鈴を鳴らし、
応対に出たアコに上がらせてもらうと要求しますが、
彼らの図体では玄関をくぐる事すら出来ません。
『どうせおじいちゃんを捕まえて、キュアモジューレを奪おうって作戦でしょ?』
アコに図星を突かれて、再び冷や汗を流し焦る2人。
『俺様たちの心が読めるのか。エスパーかこいつわぁ!超能力か?』
『私同様明晰な頭脳。メフィスト様とはえらい違いだ』
そこに音吉さんが、お魚咥えたドラ猫追っかけて駆けてきました。
猫を捕まえてくれと言われて、素直に捕まえに行くバスドラとバリトン。
バリトンはアコの指示通り、北斗神拳のように右手を繰り出して見事魚を奪い返しました。
その代償にしこたまひっかかれてしまい、バスドラと共に転倒。
それでも音吉さんに労をねぎらわれて、2人は素直に謙遜しました。
何事も無かったかのように、調辺家の夕食が始まろうとしています。

当然2人のふがいなさはファルセットの逆鱗に触れ、
電撃制裁を喰らってマイナーランドへと連れ戻されました。
『期待していなかったが、お前らには任せておけん。俺様が行く』
『・・・だったら最初から行けっつーの』
ファルセットの制裁にたまりかねて文句を漏らすバスドラ。
マイナーランドの不協和音も、徐々に大きくなりつつあります。

響達はラッキースプーンのテラスでカップケーキを食べながら、
今頃バスドラとバリトンは大目玉喰らってるのではと談笑していたところ、
息を切らせた和音が駆け込んできました。
聖歌先輩がでかくて緑と青の2人組に連れ去られるのを見たと聞いて、
バスドラとバリトンの仕業と察し、連れ込まれたと言う時計台へ急ぎます。
和音を時計台前に残し、中へ向かう響達。
確かに時計塔の中には楽譜に囚われた聖歌先輩の姿がありました。
早速フェアリートーンンの力で解放し、聖歌先輩も傷つけられた形跡はなく、
無事なのは良いのですが、誰もおらず簡単すぎる事に不審を抱き、
和音と合流してこの場を離れようとした矢先、ファルセットが姿を現しました。
モジューレを渡すよう単刀直入に迫るファルセットを前に
4人は和音と聖歌先輩を逃がし、変身しようとモジューレを構えますが・・・

直後、生気のない目をした和音と聖歌先輩が4人のモジューレを奪い取りました。
ノイズの力で2人を操っていると明かし、高笑いするファルセット。
物陰で伺っているバスドラとバリトンも卑怯だと漏らす程の策は効果てきめんで、
ファルセットはモジューレを手中に収めて勝利を確信しました。
しかし、アコはまだ負けていないと自信満々。
ポケットから4つのモジューレを取り出し、こっちが本物だとアピールします。
『なんじゃこりゃあ!』
袋の中を見たファルセットは前回のバスドラ同様松田優作のような声を上げ、
確かに偽物を掴まされた事に憤慨。
同時に響達も驚き、どうして教えてくれなかったのか少々呆れているエレンに、
アコは言いにくそうに一言。『敵を欺くには、まず味方から』
この親にしてこの子あり、血は争えません。
さて、仕切り直しにモジューレを構える4人。
しかしファルセットの手中には、操られた和音と聖歌先輩がいます。
『この二人を相手に戦えるかな?』

ファルセットは和音と聖歌先輩にモジューレを奪うよう命じ、
それに応じる形で無表情の彼女達が響達の元へ歩み始めました。
『そこまでするかファルセット!』
物陰で伺うバスドラもたまりかねて苦言を呈し、
響は和音に、奏は聖歌先輩に懸命に呼びかけます。
『目を覚まして和音。私達、辛い試合も一緒に乗り越えて来たよね?
 和音と私は、最高のパートナーだよ!』
『聖歌先輩。先輩はスイーツ部みんなの憧れなんです。
 これからも私たちのスイーツ姫でいて下さい!』
それでも和音も聖歌先輩も虚ろな目、無表情のままで、
さらにファルセットの電撃が2人のすぐ横を穿ちます。
『今のはわざと外した。次は必ずその2人に当てる』
響は和音・聖歌先輩とモジューレを天秤にかけて悩んだ末、
エレン、奏、アコに同意を求めました。みんなも考える事は同じ。
笑顔で頷き、モジューレを差し出します。
モジューレを受け取ってファルセットの元へと歩み出す和音と聖歌先輩。
その足が途中で止まり、2人はその場に崩れ落ちました。

2人は懸命に悪のノイズと戦っている。エレンはそう察し、
物陰で見守るバスドラとバリトンも驚きを隠せません。
『負けないで和音。がんばって!』『聖歌先輩!』
抗う彼女達の瞳から怪しい輝きが消え、倒れ伏す2人。
同時にマイナーランドのノイズも転倒して悔しそうに地団太を踏みました。
モジューレを再び取り戻すべく駆け寄る響達。
当然ファルセットに阻止されますが、
彼の隙を突いてハミィがモジューレを奪い去りました。
ファルセットの光弾はハミィを襲い、ハミィが取り落したモジューレは、
運命のいたずらか、バスドラとバリトンの眼前へと転げ落ちました。

『バスドラ!バリトン!何をぼけっと突っ立っている。早くキュアモジューレを奪え!』
『駄目だよ!それに触ったらあなたたちは・・・』『そうよ!ただでは済まないわよ!』
高圧的に指示を出すファルセットに反し、
響達はモジューレを奪われる事よりもバスドラ達の身を案じています。
『お前たちなどどうなってもいいわ。ノイズ様のためにその身を捧げるのだ!』
ファルセットの煽る声が響く中、バスドラとバリトンの心は決まりました。
モジューレに手を伸ばすバスドラとバリトン。そして、光が周囲を包み込みます。

光が消えた時、そこにはモジューレを手にして人の姿を取り戻した
バスドラとバリトンの姿がありました。顔を見合わせて嬉しそうに笑う2人。
『受け取れ!』
そしてモジューレを投げ返します。ファルセットではなく、響達に。
『もう我慢ならんわ!』『ファルセットをぎゃふんと言わせて下さい!』
露骨に反旗を翻した2人にファルセットもノイズも怒り心頭です。
裏切り者には制裁を。バスドラとバリトンを青白い光が包み込み、
再び怪物の姿へと変えられてしまいました。
『仲間に犠牲にしてまでキュアモジューレを奪おうとするなんて、絶対に許せない!』
彼らの尽力によりモジューレを取り返した4人は、変身して立ち向かいます。

そんな4人に挑みかかるバスドラとバリトンは、
もはや理性すら失ってしまったのでしょうか。
雄叫びを上げて襲い来る2人に、目を覚ますよう、
悪の心に負けぬよう、懸命に説得を続けながら戦います。
しかし防戦一方では不利な状況に追い込まれ、
味方してくれた2人を倒す事に躊躇する4人は、いつもの力が出せません。
その状況を、プリキュアの力では倒すための力ではなく、
大切な人を守るための力だとクレッシェンドトーンが諭しました。
その一言で、あの2人を助けられるのは私達しかいないと考えを改め、
スイートセッションアンサンブル・クレッシェンドの体勢に。
『目を覚まして、バスドラ、バリトン!』
スイートセッションアンサンブルが迫りくる最中、2人の瞳から妖しい光が消え、
正気に戻ったかのように見えますが・・・
突如、赤黒い光が割って入り、スイートセッションアンサンブルは空振りに終わりました。
尻餅をついた4人は、割って入った者の正体、ノイズを目の当たりにします。

『プリキュア。今日の所は見逃してやる。だが、次は容赦しないぞ』
ノイズと共に、捨て台詞を残して引き上げるファルセット。
そして一足後に、バスドラとバリトンもまた背を向けました。
『助けてくれて、ありがとう』
しかし、メロディのお礼に対する2人の答えは・・・
『勝負はお預けだ』『キュアモジューレは必ず頂く』

柔らかな夕陽の中で、和音と聖歌先輩は無事に目を覚ましました。
『和音たら、どうかしたの?』
『さあ、聖歌先輩。帰りましょう』
2人が無事で良かった。筈なのに、響と奏の声はどこか寂しそうです。
暗い部屋で、モジューレを手にする響、奏、エレン、そしてアコ。
そして、マイナーランドで再びノイズにひざまずくバスドラとバリトンもまた、
それぞれが何を想うのか・・・
『かしこまりました。では次なる作戦の準備を・・・』
ただ一人、ファルセットだけが不敵な笑みを浮かべています。


まず今回は和音と聖歌先輩の物語、と思いきや
バスドラとバリトンの物語だったというのが予想外でした。
前半の数々のギャグ描写も楽しめましたが、
前半の時点で既にファルセットに対する不満を募らせているのが細かいです。
響達に手を貸したのは、純粋に助ける意味合いもあったかもしれませんが、
どちらかというとファルセットに対する反抗心の方が強かったでしょう。
似た状況下で手を差し伸べたウエスターさんとサウラーを思い出しました。

ただウエスターさん達と異なるのは、
目を覚ました後に再びマイナーランド陣営へと戻って行った事です。
立ち去る前、プリキュア達に振り返った時の彼らの瞳には妙な寂しさが感じられました。
果たして彼らの意図はどこにあるのでしょうか。
「敵を欺くには味方から」
今回アフロディテとアコの母子が共に取った行動どおり、
ファルセットやノイズを欺くための帰還なのかもしれません。
が、それではあの寂しげな眼の理由が掴めませんでした。
モジューレを奪う状況下で、捨て石にしようとしたファルセットと
気遣ってくれた響達を比較し、響達の想いを受け止めたのは間違いないでしょう。
それでもこれまで行ってきた悪事の数々や己の立場を考えた時、
あっさりと手のひらを返すわけには行かないというプライドがあったのかもしれません。
おそらく彼らは、プリキュア達に倒される事を望んでいるようにも見えました。

もう一つ、ファルセットを見捨てる事が出来なかったからとも考えました。
あそこまで高圧的に振舞われても、ファルセットは一緒に馬鹿やってきたり、
セイレーンやメフィストのパワハラに3人で耐えたりと
トリオ・ザ・マイナーの仲間として見過ごす事は出来なかったかもしれません。
ここでファルセットに背いたら、彼は一人になってしまうのではないか。
もしくは自分たちがファルセットにされているような制裁を、
今度はファルセットがノイズから制裁を受ける立場になってしまうのではないか。
バスドラとバリトンはまだ互いに愚痴り合う事ができます。
しかしファルセットは一人になり、支えられる仲間がいないのは哀れです。
そこまであの2人が考えていたかはわかりません。
しかし、彼らにも絆があると信じたいですし、何より善良な心がありました。
ハミィが言う通り、悪の心の持ち主はモジューレに触る事が出来ません。
この2人が手に取る事が出来たのは、元来善良な本心の持ち主である事、
ということはファルセットも?と淡い期待を抱いたのですが、
果たしてファルセットはどうなるでしょうか・・・

さて、前半部に関しては本編の記述で言いたい事を言わせてもらったので、
何も言う事はありません。というより2週連続でここまで突き抜けた展開に
本当に楽しませてもらいました。バスドラの温泉旅館の夢など、
あれを削れば後半のバトル尺が増やせるにもかかわらず、
あえて入れた事には脱帽するしかありませんでした。
また、穴掘り現場の安全確保のトラフェンスを張っていたり、
ささやかな幸せを望んだり、音吉さんの猫捕獲依頼に素直に応じたりと、
単なるギャグ描写に終わらず、彼らが本来善良な人物だとアピールする上での
説得力もあったと思います。

さて響に目を向けると、調べの館の場面において、不安を隠せない
奏、エレン、アコと比べてポジティブさを失わない点を頼もしく思います。
初期の繊細で脆さを内包していた響を想うと、
本当にこの一年で大きく成長したものだと実感します。
頼りなかったつぼみが見事に成長した昨年も感じた事ですが、
少女の成長を見届けるという意味合いでも、これだからプリキュアはやめられません。
それでいて相手の事を考えられる気づかいは失われておらず、
敵であってもまずその身を案ずる姿は、バスドラ達でなくとも心に響きました。
ただ、「目を覚まして、バスドラ、バリトン!」の台詞は
ギャグパートとはいえ久々に「元上司」という肩書を持ち出した
エレン=ビートに言わせた方が良かった気がして少し残念です。

「敵を欺くにはまず味方から」
なんかまだアフロディテや音吉さんは隠し玉を持っていそうな気がしますが(笑)
しっかりアコが受け継いでいるのも面白いです。
さらに振り返ればエレンもやっていましたし
メイジャーランド伝統の策だったりして(笑)
ハミィの場合はド天然ゆえに素で大事な事を未だに忘れていそうですが・・・
いわゆる「うらポジ」まで活用して画面に割り込んでくるメフィストの存在感と合わせて、
この状況下でも余裕が感じられるのが吉と出るか凶と出るか、
これからの展開を見届けたいものです。

もちろん和音ファンの私としては、聖歌先輩と合わせて
操られた姿やノイズの意志と必死に戦う姿に大いに惹かれました。
なにより虚ろな目でモジューレを咥えている2人の姿には妙な色気があり、
色気と言えば囚われの身の聖歌先輩、倒れた和音からは
尋常ではない色気が感じられ、もっとこの2人の活躍が見たかったと思います。

欲を言えば尺が詰まっている感があり、
今回は操られた和音と聖歌先輩、次週で反旗を翻すバスドラとバリトン、
といった前後編にした方が良かったかもしれないと思いました。
またアコが本物のモジューレをポケットから出すあたりも、
本当はファルセットが奪ったのが本物で、アコは偽物を本物のように見せるような、
かつて咲がシタターレ姐さんにやってのけたプラフの駆け引きがあれば
さらに緊張感が増したように思えます。
ともあれ総合的には終盤に向けて大いに楽しむ事が出来た一編でした。
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横浜学園都市部

ある意味では東西の二人は、バスドラとバリトンを輝かせるための噛ませ犬だったのが率直な印象ですね。

実は和音と聖歌は公式のキャラ紹介が未だに無いので、印象が薄い気がしました。

ストーリーが駆け足なのは、小林さんの脚本でしたから納得しました(チェストを探した29話も彼が担当していました。)。
by 横浜学園都市部 (2011-12-11 21:23) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
私が記事を書きあげてから、わずか20分でコメントを下さるとは・・・
相変わらず早ッ!(笑)
いつも素早いレスありがとうございます。

確かに和音と聖歌先輩には、追加戦士が叶わないのであれば
志穂や莉奈のような存在感ある脇役としての活躍を願いたかった気がします。
その点少し残念ではありますが、
おっしゃる通りのバスドラとバリトンを輝かせる意味では
今回の存在感はあったと思います。
何より普通の人間である和音と聖歌先輩でさえ
ノイズの影響下から戦っているのに、俺たちは一体・・・?といった
彼らの葛藤が際立っていたように感じました。
これから先、この2人が活躍する話があるのかはわかりませんが、
仮に今回がラストであったとしても、私としては満足したいです。
by スティクス (2011-12-11 22:50) 

龍

聖歌・和音回と見せかけてバスドラ・バリトン回。ト音記号の件は1話で響とセイレーンが出会うシーンでも触れられていたのを、本放送直前に思い出し、その時点でこの伏線を出していたことに感心させられました。
1話で音符がばらまかれた時点で既に手を打っていたとは、アフロディテさんといい、音吉さんといい、後半のアコといい、メイジャーランドの人達は策士ばかりですね(似たもの家族?)。一方マイナーランドのファルセット、怒る気持ちももっともですが、八つ当たりは良くありませんね。余計に2人から嫌悪される結果になりました。

さて、まずはAパート。あの2人といい、サンドアート回や合宿回の響達といい、みんな発想がほとんど同レベルというか(爆)。真面目にやっている本人達には悪いんですが、やることなすこと全部空回りのコントには笑いが止まりませんでした。ご丁寧にもシャベル使って落とし穴掘ったり、玄関から呼び鈴鳴らして訪問する悪役がいるとは。
紙芝居でもそれぞれの絵のタッチが異なっているのはなかなか細かいところで、2人の個性が出ています。響達にも蔑みというより、もはや敵とすら認識してもらえないことが、空回り感をさらに引き立てていましたね。それにしても、小学生にあそこまでボロクソに言われて、よく心が折れないものです。やっぱり散々パワハラを受けていただけあって、打たれ強いのかも…?

そんなギャグ一辺倒の前半とは打って変わり、Bパートはほぼシリアス一本。聖歌・和音を道具として散々利用するファルセットは、その前にバスドラ・バリトンの失敗を見ているだけに、その腹黒さが引き立ちます。相手を相手として見ていないことはこれまでの態度からもわかりますが、これがますますあの2人にますます不信感を募らせることにもなるわけで。おそらくノイズの影響でしょうが、一体彼はどんな過去を生きてきたのか?

しかし、アコの機転もあって偽物を掴まされ、聖歌・和音の抵抗もあって結局失敗。普通はモジューレに直に触れた時点で気付きそうですが…策士策に溺れるというか、こちらもノイズに頼ったりと少々詰めが甘い。その傲慢さが命取りになりました。
バリトン「ノイズ様の力を借りるなんて、ずるい」→そこなの!?
バスドラ「面白くなってきたぞ」→実況スレか! 仕事する気ゼロ。あなた達は本当に面白い人です。

ファルセットに言われて聖歌・和音が近付いてきた時、響が一瞬何かに気付いたように間を置いてからモジューレを渡しています。直後に苦しみ出した2人を見ても響は冷静なんですが、おそらくこの時点で2人が正気に戻りかけているのに気付いていて、それに賭けたとも取れます。
そして、ミミちゃんの心を取り戻すために戦うメロディ達を見つめるミューズ(32話)のような構図が。悪の心と戦う聖歌・和音の姿は、バスドラ・バリトンの瞳にはどう映ったのか?

悪の心の持ち主は触れることができないはずのモジューレに触れた瞬間、2人は元の姿に。味方のやり方に嫌気が差してプリキュアに加担する、という流れは過去シリーズにも繋がるところですが、この時点での2人はブンビーさんの域にはいても、ウエスター・サウラーの域には達していません。ウエスター達は自分達に手を差し伸べたベリー達に心を動かされていましたが、バスドラ達と響達の間にはそのような描写がないからです。

おそらく今回は下準備といったところになるんでしょう。モジューレに触るなと気遣われたことや、最後にお礼を言われたのはその接点を作るため。アンサンブルが2人に直撃する寸前でノイズに阻止されましたが、暴走状態は解除されているので、少なくともAパート時の状態には戻っていると思います。
その接点がどこまで行くのか、敵味方の線引きをどこまでするのかはまだわかりませんが、「プリキュアの力は、倒すためのものではなく、大切な人を守るための力」というクレッシェンドトーンの言葉通りなら、全員に救いがある結末を信じたいです。

次回はアフロディテ誘拐拉致事件。今回台詞がないにもかかわらず、ちょくちょく会話を覗いてはいい味出していたメフィストさんも、本格参戦するんでしょうか。
ちなみに、私のメフィストさんに対する好感度は、映画で急上昇したといっても過言ではありません。かなりおいしい役どころで、序盤から中盤までのほとんどを持って行かれました(笑)。
by 龍 (2011-12-11 23:17) 

幸下人

スティクスさん、こんにちは。幸下人です。

「サイレント・マジョリティ」という言葉はありますが、
「スティクス・マジョリティ」という言葉もひょってして練馬区東泉あたりに存在するのかな?と思わせる、そんな展開のスイートプリキュアです。

「悪役たちの改心と友情」に期待していらっしゃるスティクスさんにとって、今作品の流れは願ったり叶ったりではないでしょうか。
東泉のみなさんが貴殿のレビューを参考にしている可能性は高いですね。

意地悪く見れば、子供向け勧善懲悪モノの定番的な展開予想がたまたま当たっているだけ、ともとれますが、
「魚民にいる水樹奈々」。もとい、「魚心あれば水心」。海より深いスティクスさんのプリキュア愛がスタッフに通じているのだと思います。

雷に打たれたバスドラとバリトン、そのまま粛清かと焦りました。マイナーランド、よほどの人材難なのでしょう。ピーサードもここにいれば・・。

バスドラの夢で、エレンが「元上司」の肩書きで登場は伏線ですね。忘れている視聴者も多いでしょうから。

おそらく最終盤で見られるトリオザマイナーの改心を、最も歓迎するのはセイレーンであり、今は響中心の筋立てで割を食っていますが、必ず来ますよ、マイナーランド4人組、涙の再結集シーンが。

「和音・聖歌」2ショットは初でしょう。お宝すぎて、キャプチャリングのクリック音が今日1日でどんだけ日本中に響いたことか。

「おいおい東映さんよ、和音・聖歌が主役の外伝OVA製作なんてセコイ企画立ててないでスマプリの青と黄色を2人にさせてやんなよ。」ってひとり妄想に走る師走の夜です。。

※次回作「スマイルプリキュア」は東映アニメ公式サイトで発表済みですのでネタばらしではありません、念のため。
by 幸下人 (2011-12-11 23:52) 

なぎほの

ハートキャッチでは、大幹部は「こころの花」を枯らせた人間で、浄化されることで元に戻るという設定でした。しかしそれは、さらっと表現されていました。

スイートではさらに進めて、はっきりと「マイナー側が洗脳されている」ことを打ち出していますね。洗脳を解かれた後の、プリキュア側との絡みをストーリーの中に組み込んでいます。これは、今までのシリーズにはなかった設定です。

初代から視聴していて思うのは、プリキュアが「悪を倒す」から「悪を救済する」方向に変化して来ていることです。

もちろん、今までのプリキュアだって、単純な勧善懲悪ではなく、「悪」が象徴しているもの、それに対してプリキュア側が主張しているものを通して、深いメッセージを発しています。
それがプリキュアらしさであり、作品の大きな魅力の一つ。

終盤になって、ますますノイズとの和解の可能性が高くなったと期待が膨らみます。しかし、どうなるかわかりません。
もしも和解するのなら、そのプロセスがキモだと思っています。

最終回まで、目が離せません。

by なぎほの (2011-12-13 08:10) 

スティクス

>龍さん
私も第1話を懐かしく思い出しながら今回を視聴しました。
既に伏線だったのか、それとも後付けなのか、
いずれにしても初期の設定を上手に活かしている構成は
私も感心させられました。

それにしてもコント(笑)
本人たちがいたって真面目なだけに面白さが増しています。
思えば前回のファルセットの情けない作戦も、
本人がマジだからこそ光ったものでした。
紙芝居の絵のタッチはご指摘を受けて改めて気づき、
細かいところで個性を出しているのも良いですね。

そしてBパートの見ごたえに関しても、
龍さんの解釈で新たな発見がありました。
特に「2人に賭けた」というあたりは、
あのまま2人が操られたままであれば詰んでいる状況だけに、
響の洞察力の鋭さ、そして和音と聖歌先輩を信じる気持ちに
気づかされた次第です。
「友情・愛情・信じる心」を否定していたマイナーランドとは
文字通り対照的です。

そして今後バスドラ、バリトンがブンビーさん的立場になるのか、
はたまたウエスターさん、サウラー的立場になるのか、
それともクモジャキー、コブラージャさんのように
己の過ちを認めつつ、己の信義に殉ずるのか、
どうなることか、年末年始に気をもむ事になりそうです。
ただクレッシェンドトーンの今回の発言もあり、
まったく救いが無い展開にはならないと思うので、
多少の安心感はありますが・・・

次回のアフロディテ・メフィスト夫妻ともども、
最終盤に期待が高まります。
by スティクス (2011-12-13 22:10) 

スティクス

>幸下人さん
「スティクス・マジョリティ」
本当ならば大変光栄ですが、反面恐れ多くて戸惑ってしまいそうです。
なにぶん私はかなりのチキンですので(苦笑)
それでも、そこまで評価して頂いた事には嬉しく思います。

敵が魅力的である程ドラマは面白くなると考えている私にとって、
このシリーズの敵たちはたとえ救われずとも魅力的ですね。
本当、ピーサードがここにいたらどうなっていた事でしょうか・・・
ともかく、先鋒だったピーサードからして
ただの敵では終わらない信念とストーリーへの絡みがありました。
その「ストーリーへの絡み」において、「元上司」がどう活きるのかが
俄然楽しみになってきました。
涙の再開シーンか、はたまた戦いの中での絆の復活か、
それともまったく予想もしない展開か・・・
いずれにしても期待が高まります。

そして彼らとよりを戻す→ハミィと共にメイジャーランドへ→
響・奏とエレンの別れの時、という展開も有力と思いますので、
フレッシュ最終回のような、どこか寂しさが伴う余韻があるかもしれません。

そしてもちろん、和音・聖歌先輩の組み合わせは独特の魅力があり、
ご多分にもれずキャプ画を保存しまくったのも事実です。
きさま見ているなッ(笑)
スピンオフでの活躍も見たいものですが、
アカネさん、志穂・莉奈や加代ちゃん、増子さんといった面々でも
実際に出来なかったため、残念ながら難しそうです。
せめてオールスターズで登場してくれて、
少しでも活躍してくれたら良いのですが・・・
by スティクス (2011-12-13 22:30) 

スティクス

>なぎほのさん
ハートキャッチと比べてはっきりと「洗脳」とわかるだけに
良い意味でわかりやすくて良いですよね。
ラビリンス陣営のメビウスに対する盲目的な心酔とも違いますし、
救済後の青写真が描きやすいという意味でも良いと思います。

思えば初代時点で既に単なる敵ではなかったダーク5の面々、
続くベルゼイ・ジュナ・レギーネ組みが抱えていた
自由への戦いと下克上を見届けて以来、
敵側が醸し出すメッセージ性があるからこそ、
見ごたえがあるシリーズに昇華しています。

それにしてもノイズと分かり合えるのか、
今の時点で読み辛いところがニクい構成ですね。
ノイズこそが絶対悪という風にも持っていけますし、
そうしてしまうとアコとピーちゃんの交流が空転してしまいそうですし・・・
私としても和解、または何らかの対話的なものを期待しています。

by スティクス (2011-12-13 22:37) 

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