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スイートプリキュア第44話『ドレラド~♪聖なる夜に生まれた奇跡ニャ!』 [スイートプリキュア♪]

プリキュアシリーズにおけるクリスマスは最後の日常エピソードであったり、
そこに来るべき最終決戦への布石を絡めたりして描かれてきました。
当然今作も、その両方を満たすものですが・・・
世界の人々がここまで凄絶な被害を被るのは初めてではないでしょうか。
変身できない状況下、不幸のメロディが世界にばらまかれ、
ノイズの襲来、そして完全復活、さらに近しい人々を含めた全人類の石化・・・
ここまで絶望的な事態に於いて、ただ「奇跡」の一言では片付けられない、
響が自ら手繰り寄せた奇跡がクリスマスに実を結びました。
  
まりあママが久々に帰国し、クリスマスの北条家は親子3人揃いました。
響のために大量のプレゼントを買い込んだまりあママに負けじと、
団パパもよーしパパご馳走作っちゃうぞと大張り切りです。
(またとてつもないごった煮かもしれませんが・・・)
パーティのその前に、明日はクリスマスコンサートが開催されますが、
出演予定の北条夫妻はそちらの方もばっちりです。
ところがコンサート運営スタッフの響はといえば・・・
この状況ではクリスマスを楽しむ心境にはなかなかなれません。
両親にはコンサート運営の関係で奏の所へ行くと言い残し、家を後にしました。
奏が待つ町の広場は、それだけでなく加音町全体はクリスマスムード一色で、
雪も降り始め、ホワイトクリスマスになりました。
道行く人は何も知らず、クリスマスを楽しむ姿は平和そのもの。
しかし響と奏には、懸念を払拭する事はできません。
『ノイズはどうしてずっと何もしてこないのかな?』
『分からないわ。伝説の楽譜が完成したのに不幸のメロディを歌わない。どうして・・・?』
ト音記号が抽出され、用をなさなくなってしまったモジューレに目を落とす響と奏。
雪は静かに、降り続けています。

エレンとアコを加えた4人で、調べの館で今後の事を案じていも
ハートのト音記号を取り戻す術も無く、ノイズが襲ってきたらどう戦えばいいのかと、
答えを出す事は出来ません。
音吉さんは明日はクリスマスだと明るく振舞いますが、
4人は今それどころではありませんでした。
しかし音吉さんが自信たっぷりなのには理由があり、
長い事修理調整を続けたパイプオルガンが、ようやく完成したのでした。
クレッシェンドトーンもその聖なる音で邪悪な者に対抗できると太鼓判を押すものの、
そう簡単に行くのかと、響達はイマイチ自信が持てません。
その時、調べの館に王子先輩以下王子隊、聖歌先輩以下スイーツ部、
そして奏太、和音がコンサートの準備を手伝うために詰めかけました。
町の人たちが楽しみにしている恒例のコンサートのために一丸となったみんなを前に、
いつしか響達にも自然と笑顔が戻ってきました。

そして翌日。調べの館を舞台にコンサートが開催されます。
響達はサンタ衣装に身を包み キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
お客さんを整理したり、スイーツ部総出でお菓子を配ったり、お茶を提供したり、
運営スタッフとしての仕事を楽しんでいますが、
その輪の中にアコは加わっていません。
父メフィストはあれから目覚めず、ノイズがいつ襲ってくるかわからない状況では、
とても笑う事など出来ないというアコの気持ちは当然です。
『今はクリスマスコンサートを成功させて、みんなに喜んでもらって、幸せになってもらうの』
『不幸のメロディを聴いてもいないのに暗い顔をしてたら・・・』
『それこそノイズの思う壺だわ』
そんなアコを響が、奏が、エレンが、今できる事を
一緒に前を向いて頑張ろうと促す事で、アコもようやくその輪に加わりました。

客席は聴衆で埋まり、間もなく本番が始まります。
指揮者の団パパ、ソリストのまりあママに早くスタンバイするよう急かす響を、
北条夫妻は舞台袖で優しく抱きしめました。
『響は頑張り屋さんだからな。ごめんよ、こんな事ぐらいしかできなくて』
『覚えておいてね。パパとママは、世界で一番響を愛していると・・・』
唐突な事に最初は戸惑いがちだった響も、嬉しそうに呟きます。
『パパ・・・ママ・・・ありがとう』

ところが王子先輩の挨拶でコンサートが始まろうとした矢先、
調べの館にファルセットが現れました。
楽しければ楽しい程、壊された時の不幸は大きくなると、
これまで沈黙を保っていたのは老若男女が大好きな
クリスマスというこの日この時を待っていためと高らかに語りあげると共に、
不幸のメロディのプレゼントと称してファルセット自身が歌い始めました。
阿鼻叫喚となる客席を前に、音吉さんはオルガンを弾き
その聖なる音によって不幸のメロディは中和された、と思われましたが・・・

この場にはノイズも来ていました。鋭い雄叫びで調べの館の屋根をブチ抜き、
その影響でオルガンの演奏も止まり、ファルセットの歌を止める者は誰もいません。
不幸のメロディは加音町に広がり、さらに世界を覆い尽くして
人々が皆、嘆き悲しみ泣き叫ぶという惨状に・・・
その不幸のエネルギーはノイズに吸い込まれて行き、
さらにファルセットの持つ楽譜からも音符が吸い込まれて行きました。
大量の不幸のエネルギー、そして音符を吸収したノイズの姿は、
羽根が、足が、尾が、そして首が、次々に巨大化して、禍々しい怪鳥と化しました。
音吉さんが恐れていた最悪の事態、ノイズ完全体の誕生です。

『忌まわしい音楽。耳障りな鼓動。消えろ。全て消えてしまえ!』
ピーピーさえずるだけでなく、言葉を発するようになったノイズが巻き起こす音波に
耳を塞ぐ響達。とっさに音吉さんはオルガンに駆け寄って鍵盤を弾きますが、
わずかに防護壁が響達4人とハミィを包むだけで、
人々全てを守りきる事は出来ません。
耳を塞いで苦悶の形相のまま、人々は次々に石へと化しました。
北条夫妻も、南野親子も、聖歌先輩も王子先輩も、みんな、みんな・・・
6時の針を指したまま動かなくなった時計塔が見下ろす町も、
同様に石と化した人々で埋め尽くされ、動く者の姿はありません。
『心地よい静寂だ・・・』
今聞こえる音は、月を背にしたノイズの笑い声だけです。

変わり果てた家族を、先輩を目の当たりにした響達に、
4人を守るのが精いっぱいだったと力不足を詫びる音吉さん。
その音吉さんとクレッシェンドトーンは、ノイズにとって仇敵そのものです。
不意にノイズの一撃が襲いかかり・・・あたり一面砂煙が立ち込めました。
これぞ不幸のどん底だと嘲るファルセットですが、
ノイズはまだ止めるべき音を感じ取っていました。
全ての音を絶やすべく、次の標的に選んだのはメイジャーランドです。
もはやこの楽譜は用済みだと、伝説の楽譜をネガトーンへ変えるファルセットに
怒りを新たにするものの、今の4人は変身する術を持ちません。
そして、ノイズとファルセットがメイジャーランドへ向かうのを止める事が出来ません。
『それではプリキュア諸君。永遠に、さようなら』

ファルセットが台詞を吐き捨てると共に、ネガトーンが4人に襲いかかりました。
生身の4人がこの攻撃を受けたらひとたまりもありません。
その窮地は、辛うじて無事だった音吉さんが
ヒーリングチェストの鍵盤を弾く事で防護壁を張り、回避しました。
しかしネガトーンはそのまま防護壁を殴り続け、ヒビが入り、長く持ちそうにありません。
ところが、響はネガトーンの姿に何かを感じ取りました。

遂に防護壁は破れ、その余波で倒れる奏、エレン、アコ、そして音吉さん。
響だけは違いました。
『ごめんね、伝説の楽譜・・・』
ネガトーンも予想外の発言にためらう中、響はネガトーンに歩み寄ります。
『あなたはずっと今まで幸せのメロディをみんなに届けてきたんだよね?
 きっと誰よりも、みんなを楽しませてきたんだよね?
 音楽は人を楽しませるものなのに、ごめんね・・・
 私に力が無いばかりに、あなたをこんな目に・・・』
己の無力を詫びる響の言葉にネガトーンの目が穏やかになりますが、
悪の心はまだ消えていません。
突如、響に襲いかかるネガトーン。響は身じろぎもしません。
そして、拳は寸止めされています。
悪の心に取りつかれた伝説の楽譜も、狭間で苦しんでいます。哭いています。
『悔しいよね?私も悔しい。いつもみんなに助けられて、励まされて、元気をもらってた。
 なのにみんなを、大切な人たちを、守れなかった!私、私・・・』
響の目から溢れる涙。その涙が、音を立てて滴り落ちます。
『このままで終わらせたくない!』

『そうよ。まだ終わってないわ!』
『まだできる事がある筈!』
『心のビートは、止められないわ!』
奏が、アコが、エレンが、次々と立ち上がり、響の手を取りました。
響は一人ではありません。そして4人の鼓動は今この時も力強く脈打っています。
『私達の鼓動が刻まれる限り、終わっていない。だから私達は・・・』
『絶対に諦めない!!』
直後、ネガトーンを形作る楽譜のページがめくられて行き、
新しいページに4つのト音記号が浮き上がりました。
ト音記号は再び4人の胸に宿り、そしてモジューレへと宿りました。
今こそ、プリキュア復活の時です。

『音吉、私達は大切なものを忘れていたようですね。
 音楽は今あるものが全てではない。新しく生み出す事が出来る』
『ハートのト音記号は音楽の始まり。あの子達は新たなメロディを奏で始めたのですね』
クレッシェンドトーンも音吉さんも成し遂げなかった境地に達し、
光の中に復活した4人のプリキュアが、再び立ち上がりました。
ネガトーンの目尻も下がり嬉しそうですが、邪悪な力は未だ張り付いたまま。
苦しんでいる伝説の楽譜を助けるべく、
スイートセッションアンサンブル・クレッシェンドで邪悪な力を打ち砕きました。
音符は既に記されておらず、幸せのメロディを歌う事もできません。
それでも伝説の楽譜は無事に元通りになりました。

石になった人々を調べの館の外へと運び出し、
いざノイズを追ってメイジャーランドへ。
『みんなはノイズの力で石になってしまったが、幸せのメロディを歌えば元に戻る筈じゃ』
パイプオルガンの鍵盤を弾くと、何という事でしょう。
調べの館が浮き上がり、翼を広げ、虹色の鍵盤に導かれて
メイジャーランドへと出航します。
メロディは忘れません。本番前、父と母に抱きしめられた事を―
尊敬する両親、先輩、友人、弟、家族・・・
リズムも、ビートも、ミューズも、みんなの姿を胸に刻みつつ、決意を胸に飛び発ちます。
『みんな、行って来ます。メイジャーランドへ、みんなの幸せを取り戻すために!』
さらば加音町。空の彼方メイジャーランドへ運命背負い、今飛びたつ。
必ずここへ帰ってくると決意を胸に、加音町を後にしました。


冒頭に触れた通り、今回の世界を取り巻く状況は
シリーズ始まって以来の恐ろしいものとなりました。
これまでも世界そのものが壊滅したマックスハート
世界どころか宇宙が壊滅したスプラッシュスター
キュアローズガーデンが焼け落ちるとともに現実世界も破壊された5GoGoといった、
世界崩壊系はありましたが、いずれも人々が直接巻き込まれた描写はありません。
全世界が一斉に管理下に置かれたフレッシュ
砂漠化と同時に人々がクリスタルと化したハートキャッチのように、
人々が巻き込まれた描写は前年と前々年で描かれていますが、
前者は管理された後の虚ろな姿を、後者はいきなりクリスタルとなっているため、
人々が直接惨劇を被る場面は割愛されてきました。
それだけ今回はショックが大きく、さらに近しい人々が巻き込まれ、
これまで不幸の音波で苦しめられた経験の無い北条・南野両夫妻や
聖歌先輩までもが嘆き悲しむ様は痛々しいものがありました。
状況を考えると和音も巻き込まれたと観るのが当然ですが、
なぜか彼女の姿が無かった(もしくは私が見つけられなかった)のは
和音ファンの私としては良かったというべきでしょうか。
おなじみの人が嘆き、苦しむ姿のまま石にされてしまうという姿は衝撃的でした。

しかしそれをさらに上回る、まさかの「調べの館発進」は
予想の斜め上どころか相当上を行っていました(笑)
だからパイプオルフガンの修理に時間がかかっていたのか、と妙に納得してしまい
宇宙戦艦ヤマトを連想して本文で悪乗りしてしまったのですが(苦笑)
最終決戦の舞台がメイジャーランドである以上、
パイプオルガンごと持っていくという点では理にかなっていると思います。
果たしてパイプオルガンが、そして調べの館がどんな役割を果たすのでしょうか・・・

さて、これらの描写に目を奪われたものの
本番前の北条一家、そして伝説の楽譜に呼びかける響の姿には感銘を受けます。
当初は必ずしも家族とうまくいっていない感があった響ですが、
まりあママとは17話で、団パパとは33話で、改めて家族の絆を描いています。
しかし一家3人揃って一体となったのは初めてです。
その直前、北条夫妻は窓の外でアコに呼びかける響の姿を
誇らしげに見守っていました。その姿を誇らしく思うと共に、
頑張りすぎる性格を心配し、いつでも頼って構わないという「甘え」を許したのでしょう。
皮肉にもこれがしばしの親子の別れになるばかりか、
直前の両親の優しい姿が一転、石と化してしまう姿を目の当たりにしてしまいますが、
「帰る場所がある」「愛し受け入れてくれる家族がいる」と認識した事で、
今後待ち受けるであろう辛い戦いの支えになると思いました。

そしてネガトーンと化した伝説の楽譜へ呼びかける場面では、
ただ響だけが相手を哀れみ、そして信じ抜く事ができました。
これは決して奏やエレン、アコが相手を受け入れない訳では無く、
響がかつて「両親の愛情を受けていないと思い込んでいた子」だった事、
そして奏とケンカ別れしていた時の孤独な心境を持っていた事が大きいと思います。
今はネガトーンとなっているけれども、元は伝説の楽譜であり、
人々を楽しませていたと、そこまで思いを巡らせられるのは
これらの寂しさや悔しさを知るからこそであり、
自分の弱さを知る者こそ強いと言えるような強さを響に感じ取る事が出来ました。
そんな響に真っ先に手を差し伸べられる奏がいるからこそ、響は頑張れる。
もちろんアコもエレンも同様ですが、奏の存在がいかに大きいかも改めて感じました。

ネガトーンにこのように接する事が出来ましたが、
果たしてノイズやファルセットにも通じるのでしょうか。
そんな中、石にされた人たちを前にした音吉さんの発言が気にかかります。
普通この手の状況では「ノイズを倒せば元に戻る」というのが定番ですが、
「幸せのメロディを歌えば元に戻る」と言っていました。
この事から何らかの歩み寄りがあると考えますが、果たして・・・?

心臓の鼓動からト音記号が生まれるという点も、
響の名前の由来を考えると意味が感じられます。
彼女の名前は音楽ではなく、生活音の響きが由来でした。
もとを糺せば音楽とは木々のざわめきであったり鳥のさえずりであったり、
それら周囲に満ちた音を楽しむ事から発展したものでしょう。
リズムを刻むビートを表すのに、最初は心臓の鼓動に合わせて物を叩き、
やがて打楽器から色々な楽器へと広がって「音楽」へ発展する。
音楽の始まりは鼓動であり、そこから新たな楽譜のスタートとなるト音記号が誕生する。
サブタイトルでは「奇跡」と銘打っていますが、これはむしろ「必然」と言えます。
手垢のついた言い回しですが、奇跡は自ら手繰り寄せてこそ価値があると言います。
それを成し得た彼女達ならば、これから先の困難も乗り越えていくと確信させられます。

また今回は2011年最後の放映でもあります。
「今できる事を頑張ろう」「一緒に前を向いて」とアコに呼びかける台詞の数々は、
忘れる事など出来そうにもない程の災害に見舞われた年の最後に、
改めて伝えたかったメッセージなのかもしれません。
あの時は本当に明日も知れない状況に置かれましたが、
確かに今できる事をみんなで前を向いて頑張った日々でもありました。
私にとってはあの時の事を忘れない、忘れさせないメッセージとして
これらの台詞を受け止めました。

ところでスイーツ部に咲に似た子がいたような気がしましたが、
この子今までいましたっけ?これまで気づかなかったのは私だけでしょうか?
またファルセットを演ずる奈良さんの歌い方の上手さにも感嘆し、
やっと喋ったノイズも、流石中尾さんと言うべきラスボスの風格に満ちていました。
そして次回、クレッシェンドトーンと音吉さんを待ち受ける運命も気になります。
まさか「おじいちゃんのことかーーーっ!」と
ミューズがキレるような事態にはならないと思いますが(笑)
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なぎほの

プリキュアに変身できなくなった状況をどう打開するか。
今日は、ここに一番注目していました。

音符がすべて奪われた「伝説の楽譜」に、新しいページとト音記号ができる・・・って、そうきたか~~!!

唐突な設定でとまどいも多かったスイートですが、この作品もやっぱり「プリキュア」でした。

大切なものを失ってもあきらめない。また新しく作ればいい。

もしくは、
あきらめない気持ちがあれば、また新しいものを生み出していける。

その強烈なメッセージ。

これぞ、プリキュア。

プリキュアは、徹底して「人間賛歌」を貫いている。
だからこそ、このシリーズが大好きなんです。

1月は最終回まで怒濤の展開が待っていることでしょう。
来週の1回休みが、じれったいですーw

by なぎほの (2011-12-25 19:07) 

スティクス

>なぎほのさん
どうこの状況を打開するのか、ここの描き方が見事でしたね。
「奇跡」というサブタイトルが少し心配だったのですが、
奇跡を自分で起こす事、そしておっしゃるとおりの
「また新しくつくればいい」という精神は流石プリキュアシリーズです。
道が無ければ切り開く、高さが足りなければ積み上げる。
これを実直に守り続けるからこそ、
私もこのシリーズを観続けたいと思いますし、力を貰えています。

「人間賛歌」を貫いている事。
これだから大好きだという点は私も同じです。

あと4回しかない、というよりもあと4回もあると考えて、
私も2週間後の展開を心待ちにする事にします。
by スティクス (2011-12-25 20:08) 

横浜学園都市部

今までは、新年が始まってから惨劇が始まるのが多かっただけに、まさか年末で惨劇を披露するとは思わなかったですね。

実は「音楽と友情」の2つをテーマにしたのには、全てこのお話のためにあったんじゃないのかと思いました。

指摘されている通り、目的の響の名の由来が全てを物語らせています。

さて、マクロスやヤマトのように動いた調べの館には絶句したと思いつつ、来年もよろしくお願いします。

尤も基本的にシリアス(主に人間関係や惨劇)大嫌いで、映画とか最終決戦を見る気は更々ないので、スイートの感想は、最終回後のレビューまでありませんけど…

追伸:やっぱり公式サイトのプロフィールを探しても、和音と聖歌は見当たりませんでした。2話で響と奏が仲直りするきっかけになった2人の紹介はあったのですけどね。


by 横浜学園都市部 (2011-12-26 04:17) 

幸下人

スティクスさん、メリークリスマス。幸下人です。

最終決戦前のサブキャラ大集合はお約束として・・・、

奏太を差し置いて和音が一番目立っていたのは、いわゆる

「スティクス補正」

が働いたとしか思えません。

特に必要性不明の「右半身見切れバストショット」は、スティクスさんの自腹ゴリ押しワンカットと見ました。

いくらお支払いになったのですか?東映アニメって結構お得意さんには融通きくんですね・・。

響・奏・和音の微妙すぎる関係でふと気づいたのは、

響=光源氏
奏=葵の上
和音=紫の上

この関係を髣髴させます。奏は和音をどう思っているのでしょう。


さて、天空の戦艦、次回はいよいよあの大佐のお出ましのようですね!

地上を見下ろし
「見ろ、人が石のようだぁ!」

アコに
「サンタコスは、お嫌いですか?」

エレンに
「こいつは地上で作られたものではない。この体が動物なのか人間なのか、それすら我々の科学力ではわからないのだ」

プリキュア・シャイニングサークルに
「バカどもにはちょうどいい目くらましだ」

バスドラ・バリトンに
「君らのアホづらには、心底うんざりさせられる」

奏に
「響なら安心したまえ、あの石頭は私のより頑丈だよ」

中尾さんと寺田農さんの競演は見ごたえがありそうですが、
まさか「バルス!」のひとことでノイズがあっさり浄化されちゃった日には・・・・、

響 「ハミィ、その呪文、どうしてすぐに教えてくれなかったの?」
ハミィ 「忘れてたニャ」

このようなオチで済まされそうで、いささか不安ですが・・、

年明けまで2週間どころか、「3分間も待てない」次回の最終決戦です。

スティクスさんのおかげでプリキュアをより楽しんで見ることが出来た1年でした。

どうぞよい年末をお過ごしください。



by 幸下人 (2011-12-26 16:00) 

Merci

対立する相手に出来ることは、まずそのままを受け入れること。強制して相手を変えることは出来ないけれど、自分の思いを伝えることで、相手の自発的な行動を変えるきっかけには出来る。そんな「スイート」の描く人間像が、ストレートに響いてきました。

響と奏が喧嘩を経て再び親友になったように。ハミィがセイレーンを待ち続けたことでエレンがキュアビートになったように。アコに奏太が話しかけ続けて少しずつ心を開かせたように。アフロディテがメフィストを信じ続け、変わり果てた父にアコが大好きと言ったことで。思いが届いたように。バスドラとバリトンの闇をメフィストが引き受けることで、自らの意思で2人がアフロディテを庇ったように。「敵」となった楽譜の思いを受け止めることで、「敵」のネガトーンとなったはずの楽譜が、自らページを生み出し、ト音記号を響達に届けた・・・。

どの事例も、「相手を非難せず受け止めること」がキーになっていますね(響と奏は、互いに相手を批判している間は上手くいかなかったですし)。単に、気合や根性や努力で奇跡を生み出すのではなく(それはそれで非常に素晴らしい展開なんですけど)、受け入れる優しさが奇跡の鍵になっていたことに、「スイート」ならではの温かさを感じました。
by Merci (2011-12-26 23:38) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
前回の予告を観た時から、今回の後半はある程度予想されましたが、
例年よりも早いために年末を挟んだこの2週間、気を揉まされます。
ご指摘の通り「音楽と友情」そして響の名前の由来との符合性が、
ここに来て見事に実を結びましたね。
これからどのようになるのかが気になりますが、
最終決戦をご覧にならないとの事。
各シリーズも最終決戦も素晴らしいですよ、と
おすすめしたいのはやまやまですが、お好みは人それぞれですので
私がとやかく言う事ではありませんね。
ただ、私がこれから先の展開で感じた事を文章にする事で、
少しでも興味を持っていただけたら嬉しい限りです。

ところで私も公式サイトを覗いてみましたが、
第2話のラブ似の子とえりか似の子が載っているのに、
和音と聖歌先輩は残念なことになりました・・・
というより「かのん町の人々」枠は更新していない気がします(苦笑)
ともあれ、本年はいろいろなコメントありがとうございました。
引き続き来年もよろしくお願い致します。
by スティクス (2011-12-29 21:06) 

スティクス

>幸下人さん
仕事納め前が少々忙しくてすっかり遅くなりました。
もはやメリークリスマスではなくなってしまいましたね・・・すみません
さて、和音ゴリ押しは大したことではないのですが、
私は東映アニメーション株を保有しておりますので、その影響かと。
(株の保有は事実ですが、ネタでございますので念のため)
和音はサブキャラにもかかわらず、響のパートナーという点が異色ですよね。
なぎさと志穂・莉奈をより強固にした感じというか、
光源氏の如く例えられる響のモテモテぶりが光ります。
さながら「光源氏計画」ならぬ「響計画」があったのでしょうか(笑)

>あの大佐
本当に登場していたらこうなりそうで、
いちいち台詞の数々がハマっていて吹きました。
私も3分間も待てそうにありません。

私も幸下人さんのコメントが励みになり、
いろいろと難しい局面を乗り切る事が出来ました。
本当にありがとうございました。
来年度も引き続き、宜しくお願い致します。
by スティクス (2011-12-29 21:59) 

スティクス

>Merciさん
自分は相手を変えるために強制はできないけれど、
自発的な行動を変えさせる。当たり前のようで難しい命題を、
ストレートに描く展開は素晴らしいですね。
ここ数回の響の姿勢にはいつも惚れ直すものばかりで、
去年のつぼみ同様、彼女の成長ぶりを見続けて本当に良かったと思います。

ご指摘の通り、響と奏の関係、ハミィとセイレーンの関係、
アコと奏太からマイナーランド陣営の人間関係に至るまで、
これまで描いてきたケンカであったりすれ違いが無駄にならず、
一つ所に収束したという感慨深さを私も抱きました。

「非難せず受け止める」私も頭でわかっていても、
実際に行う事の難しさは良く知っています。
今現実に必要なのは異なる立場の相手を受け入れる優しさであり、
それを伝える作品である事だと、改めて認識させて頂きました。
毎年異なる目線でこういったメッセージを伝えてくれる
プリキュアシリーズを来年も見続けて行きますので、
引き続き宜しくお願い致します。
by スティクス (2011-12-29 22:23) 

なぎほの

プリキュア関連サイトを巡っていて、スティクスさんのフランス紀行に目がとまったのが、こちらに書き込むきっかけでした。

最終決戦でスイートがどういうメッセージを出すのか、わくわくしながら年を越しますww

来期の公式サイトも立ち上がりましたし、まだまだプリキュアを楽しめそうですね。

来年がスティクスさんにとって、また皆様にとって、素敵な1年でありますように。
よいお年をお迎えください。

by なぎほの (2011-12-31 23:00) 

スティクス

>なぎほのさん
年末年始中は実家へ帰っていたため、返信が遅くなり恐縮です。
昨年は数々のコメントありがとうございました。
もともとは「花の都でファッションショー」の世界を良く知るために
計画した旅行でしたが、それ以上に得られたものが多く、
なによりこうしてご縁が出来た事が良かったと思います。
なぎほのさんにとっても良い一年でありますように、
そして本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
by スティクス (2012-01-02 17:44) 

龍

クリスマスの奇跡、それはそれは美しいものでしたね。何度も見返していたら、コメントがすっかり遅くなってしまいました。

まず、冒頭の和音達とのやりとりで笑顔を取り戻す響達、前作の最終決戦前のつぼみ達と似たものがありますね。今のプリキュア達は決して孤高の戦士ではなく、みんながいる「幸せな日常」を守る戦士です。

アコに対して響達3人がかけた言葉は、決して現実逃避ではありません。不安な気持ちはあるけれど、今を見つめ、為すべきことをしよう。終盤で、特に響の言葉によく現れていますが、みんなを幸せにする人が暗い顔をしていては本末転倒なんですね。そして、そうした人の絆は必ず誰かに伝わり、見守られ、導かれながら大きくなる。まさに、激動の年だった2011年の最後にふさわしいテーマだと思います。

楽譜に対して語りかける響。今でこそ、みんなに愛情を与えている彼女ですが、思い返すと愛情を受け取った、気付いたことの方が多かったかもしれません。奏や両親をはじめ、多くの人に支えられていることをこの1年で実感している彼女だからこそ、それに報いたいと思ったんでしょう。

今更ですが、スイートは音楽で「人の心の物語」を表現した作品です。ト音記号と音符がその象徴なんだと思います。楽譜に生まれた新たなページと、そこに浮かび上がるト音記号。これこそが、最終回で歌われるであろう、真の「幸福のメロディ」の序章となるでしょう。ト音記号(響達)がキッカケを作り、音符(世界の人々)が彼女達と一緒に壮大なアンサンブルを奏でる。今回は出番がありませんでしたが、バスドラとバリトンも当然「みんなで奏でる音楽」の中に入っています。

そして、響達が新たな音楽を奏で始めた時、今まで彼女達を支え、道しるべとなって来た音吉さんとクレッシェンドトーンは、逆に彼女達から大切なことを教わりました。これからの2人はもう神のような存在ではなく、新しい世代に託す立場になります。

一方、ファルセットに関しても気になる描写がありました。「不幸のメロディ」で復活したノイズはしかし、メフィストですらかけた労いの言葉を、ファルセットにかけることはありませんでした。
「悪のノイズ」の力があるとはいえ、ノイズに心酔するあまり仲間を捨て駒にするまでに堕ちてしまったファルセットの忠誠心も、心の絆と、それによって奏でられる音を全否定するノイズには届いていないのかもしれません。
用済みとなった「伝説の楽譜」を、ファルセットは何の躊躇いもなく打ち捨てたましたが…考え過ぎだとは思いますけどね。
彼もまた、運命に翻弄された被害者ですが、彼にはバスドラ・バリトンという盟友がいます。3人揃ってこその三銃士ですし、何とか救いがあってほしいです。

次回、いよいよ販促というリミッターから解放されたスタッフの本領発揮…もとい、最終楽章の幕が上がります。
本来は全49話の予定でしたが、東日本大震災で中止された1話分のスケジュールを最後まで確保できず、全48話に。
映画がテレビシリーズとの連動になり、終盤でのストーリー再構築を余儀なくされるという、かつてない逆境に立たされながらも、「スイートプリキュア」はここまで素晴らしい組曲を奏でてきました。
響達4人とその仲間達が織り成す絆の物語も、残すところあと4話。この1年の集大成、見せていただきましょう。
by 龍 (2012-01-05 21:06) 

スティクス

>龍さん
明けましておめでとうございます。そしてメリークリスマス(遅ッ)
私もこの見事な奇跡の興奮が未だ冷めやらず、
あさっての本包装を首を長くして待っています。
何よりプリキュアシリーズの伝統というべきか、
単に奇跡が起きるのではなく、奇跡を「起こす」というのが素晴らしいですね。

ご指摘の和音とのやり取りでは私も昨年のつぼみ達、
その前の最終決戦に赴くラブ達や、初代47話などを思い返しました。
みんながいる世界を守りたいという想いが変わらないのも魅力的です。

そして2011年という年の締めくくりだからこそ描かれたエピソード、
プリキュアとして何が出来るか、何をすべきかが
響だけでなく皆の行動で描き切っていたと思います。

またご意見を頂いた音吉さんとクレッシェンドトーンの立ち位置の変化も、
「託す立場」に変わったというのが興味深いです。
だからこそ、次回の予告が非常に気がかりなのですが・・・
決して不幸な結末にはならないと確信していますので、
これを活用してさらに昇華してくれることでしょう。

それにしてもファルセットが本当に心配になりました。
確かにノイズは誰も労う事がないですので、
一体どうなってしまうのでしょうか。
私もこれまでの本文で挙げたように、ファルセットは一人ではなく
三銃士としての盟友がいる事が救いになればいいのですが・・・

残り4話のCODAがどうなるのか。
さまざまな逆境に負けず、むしろ乗り越えたと言っていいでしょう。
この作品の結末、共に見届けましょう。
by スティクス (2012-01-06 22:32) 

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