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ジョジョの奇妙な冒険 第5話『暗黒の騎士達』 [ジョジョの奇妙な冒険]

ツェペリさんが水面を歩いている絵の強烈さに
とてつもない衝撃を受けた小学四年生当時の事を今でも覚えています。
これ以降、ジョジョという魔力の虜となって今に至る事になった罪な一編。
私にとっての原点というべきこのあたりの展開を、とても楽しませて頂きました。
それにしてもナレーションをはじめ、スピードワゴンだけでなく、
ツェペリさんや果てはジョナサンやディオに至るまでみんな、見事な解説者っぷりです(笑)
  
1)ナレーション無双ッ!
第1話の時点より大川透さんのナレーションが地味に良い仕事をしておりましたが、
原作そのままのテンションで繰り広げられる語りの数々が特に素晴らしかったです。
冒頭、ウインドナイツ・ロットについて淡々と紹介したと思えば、
「これからこの町は消失するッ!」原作通りなのに、この不意打ちに笑わせて貰いました。
それ以外にも、「意外!それは髪の毛ッ!」の唐突ぶり等、
ナレーションとしての存在感を越え、観ていてすごく臨場感を感じます。
この記事をご覧の方でジョジョ第1部の原作を未見の方はおそらくいらっしゃらないと思いますが、
念のためネタバレしない程度に、次回以降のナレーションに期待したいです。
次回「愛してその人を得る事は最上である~」の語りが入るのか、
そして第1部の最終回で語られるであろう「1889年2月7日~」のくだりは、
あくまで感情を交えず淡々と事実を述べるのみなのか、それとも・・・?
一登場人物の一人として、第三者的視点だけではない語りが楽しみです。

2)貫録十分、名台詞満載のディオ
どこか未熟さが伺えたこれまでと比べて、
原作通りの暴帝っぷりがアニメになる事でさらに際立って伝わって来ました。
そして今回は、元々全てが名台詞と言える程、印象的なフレーズのフルコースです。
『陽は落ちた・・・貴様の命も没する時だ』
『おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?』
『フーフー吹くなら このおれのためにファンファーレでも吹いてるのが似合っているぞッ!』
等々、これら名言の数々を子安声で聴くと、
うええゲプッ こんな豪華な料理 くそっチクショオうめーぜッ! もう食えねぇって感じです。
台詞だけでなく、満月をバックに立つ姿のカッコいい事!
ツェペリさんの拳を受け止める画には、あまりのカッコ良さにシビれました。

3)ポコ初登場の一連の流れ
初見時、ジョナサンの波紋を受けるまで全く発言せず、
ツェペリさんとジョナサンの水面歩きを見ても無反応だった事に違和感を抱きましたが、
逆にこれらが無い事によって「催眠術で操られていた」という設定が、
より自然に感じられるように思いました。
それにしてもポコ、プリキュア的には奏太だったとは・・・もちろんバッチリ嵌っているのですが、
南野父子共演がこんなところで見られるとは思いませんでした。
まさか次回登場する姉ちゃんは「たおやかさん」だったり・・・しないですよね。
流石にそれは無いと思いながら原作を読み返してみたら、
ポコの姉ちゃんの声が違和感無く折笠富美子さんの声で再現されてしまい・・・
でも、まさかね(笑)

4)水面歩き
冒頭で触れたとおり、この場面は私にとってジョジョとの出会いと言うべき重要なものです。
それだけに思い入れが強いのですが、
ツェペリさんのあのシーンは期待通り、いや期待以上でした。
原作の奇妙な絵と雰囲気を動画で見事に再現し、
それに塩屋声が合わさる事で相乗効果をもたらし、再び強烈なインパクトを感じました。
ただ一つ、非常に残念なのは、ジョナサンの「膝まで濡れた」をやったならば
スピードワゴンの文字通り川に落ちる「オチ」が欲しかったです。

5)気化冷凍法
これは色がついて一層分かりやすく、そしてこの技の危険さが感じられました。
血の気が無くなり、ドス黒く変色した腕から吹き出す血・・・
ツェペリさんの腕はこんなに重症だったのかと改めて戦慄し、
だからこそスピードワゴンの献身がより引き立ったと思います。

6)タルカスとブラフォードの過去エピソード
「岩をバターのように~」「30キロの甲冑をつけたまま5キロの湖を~」
の紹介があった方がより一層彼らの凄さが際立ったようで、そこが少し残念ですが、
この一連の過去エピソードがバッサリ切られなかっただけでも良かったです。
巻物のような絵に描かれているのも歴史を紐解くようで楽しめ、
やや駆け足&早口ながら、彼らがどんな人物なのかをしっかり伝えていたと思います。
そして前回期待したとおり、メアリー・スチュアートが美しく描かれていたのも良かったです。

7)グルメな軟骨好きゾンビ
こいつこそカットされるかと思っていましたが(笑)
「クンクン」「キャン」まで再現してくるとは・・・
このような雑魚に至るまで細部にこだわっているところが素晴らしいです。

タルカスはともかく、ブラフォードが普通の悪役っぽく見えてしまうのは
エピソードの展開上やむを得ないと思います。
むしろブラフォードの真の見せ場は次回にある筈ですので、
彼の高潔な魂を見届けたいと思います。
ところでブラフォードの元ネタはYESのドラマーであり、
その演奏がEDで聴ける、という関係が愉しいです。
今回はEDが冒頭からではなく、ラストに向けての部分を使用していた事にも驚かされました。
「Roundabout」の静かなラストが、「黒騎士ブラフォード」の穏やかな終幕を連想させます。

「Luck」と「Pluck」、「あしたっていまさッ」、「愛してその人を~」
感動的な場面と、あまりに残酷すぎる展開が濃密に描かれるであろう
おそらくディオとの最終決戦に次ぐ展開が待つ次回が、今から早くも待ちきれません。
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元通りすがり

最初にタルカスとブラッフォードの登場シーンを見た時は、その後
「タルカスとブラッフォード、どうしてこんなに差がついたか、慢心、環境の違い」
なんてことになるとは夢にも思わず…。

70年代キングクリムゾンのブラッフォード
http://www.youtube.com/watch?v=H_gzyaafZd8&feature=related

80年代キングクリムゾンのブラッフォード
http://www.youtube.com/watch?v=HLQhLcKyGs8&feature=related

YMOのライブでも活躍した渡辺香津美さんと共演してるブラッフォード
http://www.youtube.com/watch?v=5vQt0FYk7No



by 元通りすがり (2012-11-05 22:12) 

ぽじた

ジョジョは原作の一巻しか読んだことがなかったのですが、
アニメ化ということで見てみたところ
毎回熱すぎて早くも週の楽しみとなっております(笑)

アニメ化が発表されたときはなぜ今頃?と思いましたが
むしろ今だからこそできるクオリティで作られていて逆に良かったですね。
by ぽじた (2012-11-06 18:13) 

スティクス

>元通りすがりさん
「われらにこの要求断れるはずなし」
この台詞、重みがあって凄く良いのに、どうしてああなっちゃったんでしょう・・・
線の細いイケメンタイプのブラフォードと
怪力巨漢タイプの粗暴者という対比を、後付けされてしまったようで、
元来立派な騎士だった筈なのに、
タルカスは個人的に結構気の毒なキャラクターだと思います。

そして動画ありがとうございます!
やっぱりカッコいいですね!ロックはこの時代が最高です。
by スティクス (2012-11-06 21:36) 

スティクス

>ぽじたさん
このような形で新たなファン層が増えている事に、
長年のファンとして大変嬉しく思います。
これから先の展開も凄く面白いので、御期待下さい!
そして、私としてはネタバレしないよう気をつけなくては・・・

>今だからこそできるクオリティ
波紋の表現など、あの当時ではちょっと難しかったかもしれませんね。
「スタンド」をどう表現するのかも期待したいところです。
by スティクス (2012-11-06 22:47) 

具米

地上波ではなくニコ生(のタイムシフト)視聴者なので
感想は週遅れとなりますが、原作既読で話の筋も頭に叩き込まれ
次の台詞を知っているのに、なぜか手に汗握る一視聴者です。

ちなみに4話の生放送時、ジョナサンの『波紋疾走』に合わせて一斉に
「ふるえるぞハート 燃え尽きるほどヒート!」のコメントが打ち込まれたため、
負荷がかかりすぎて放送が止まり一部の視聴者が最後まで見れなくなるという
異常事態が発生するほどの盛況っぷりでしたw

タルカスとブラフォードはともかく、メアリーはモデルとなった実在の
人物が居るので、調べてみるとイギリス王家のややこしい歴史の
理解の一端になるので、これを機会に歴史に興味を持つ人が増えると
いいですね、ってれいかさんが言ってました。
(食いつくのはなおちゃんじゃなくてやよいちゃんの方でしょうけど)

>気化冷凍法
未だに原理がよく理解できていませんが、波紋が通用しないという
ショックに強敵二人の登場で畳み掛けるように焦燥感を煽り、さらには
水中という呼吸不可能な状況に陥った絶望的な形勢にあるからこそ
『逆に考えるんだ』の名言が光明として輝いて見えました。

『覚悟とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ!』
by 具米 (2012-11-09 12:43) 

スティクス

>具米さん
実は私もコメントと共に見ると面白さが倍増するので、
ニコ生で追っかけ視聴してたりします。昨日の夜も見てました(笑)
先週も観ていたのですが、プレミアムにもかかわらず
後半レスポンスが悪かったのは弾幕のせいだったのですね。
もっとも、あの名台詞が出る以上無理はありませんが・・・
その分昨日は止まったりせず、ひょっとしてシステム改良したのでしょうか。

タルカスとブラフォードは、
あの歴史描写が某民明書房のようなリアリティがあったので、
私も一時期実在人物だと信じていました。
ともかく歴史への興味が広がるかもしれないという点では
いいかもしれませんね。私は「タルカス」という響きの不思議さに惹かれ、
そこからELPへと走ってしまいましたが・・・(苦笑)

>気化冷凍法
プリキュア的には、かつてさなえさんが実践し、
ほのかが解説していた「打ち水」の原理でしょうか。
おそらくビューティブリザードもこんな仕組みなのでしょう。
多分ダイアーさんになら勝てるかもしれません。
ともあれ、「逆に考えるんだ」を引き立たせている側面もありますね。
それだけに三部DIOがこの能力を使わなかったのが少々残念です。

『覚悟とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ!』
・・・「道」という単語が入っているだけで
れいかホイホイに思えてしまう不思議ッ!実にッ!実に奇怪だった!
by スティクス (2012-11-09 23:01) 

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