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『香川久 東映アニメーションプリキュアワークス』を今更語ってみる [プリキュアその他]

既にこの本が手元に届いてから数か月経っておりますが、今さら本書に触れて見ます。
私の人生に於いて大きな転機となった「フレッシュプリキュア」、
そして「イース様」※今回は久々にこの表記で行きます。年甲斐も無く(笑)
を生み出した方の画集が出ると聞いた時、即座に予約注文を入れました。
そして、その後発表された表紙絵と裏表紙画像を見た時、生きてて良かったと思ったものです。大げさですが(笑)

その表紙絵。
IMG_20160910_093413.jpg
指さしポーズの四人、可愛くかつ決まっていて、凄く良いです。
そして裏表紙。
IMG_20160910_093600.jpg
イース様ぁぁああああああああああああああああ!!!
  
失礼しました。
それにしても、年甲斐も無く取り乱してしまう程に魅力的な描き下ろし絵が実に素敵です。
表と裏が対になる構図、妙にノリノリなノーザ「さん」など、この絵だけでも購入した価値がありました。
この絵は折り込みで冊子の中にも収められており、見開きの状態で鑑賞できます。
あと、カバーを外すと変身前の状態で描かれているという遊び心も楽しめました。
尤も、パッションの対になる姿と、「イース様」の対になる姿、せつなが二人描かれているのですが、かえって一粒で二度おいしいといった感じです。

冊子中も、初めて見る公式画の数々や、既に見た事のある絵でも大きなサイズでの掲載に目を奪われました。
中でも「2010年カレンダー」に公式の水着絵があったことを今更知って驚きました。
美希だけは本編2話で水着姿を披露し、また劇場版では俗に「スペースミキタン」と呼ばれる水着風衣装を着用しておりましたが、まさかラブとブッキーの水着姿が拝めるとは・・・
ラブのにこやかな笑顔に反してキュッと締まったくびれから腰のラインの成熟度、
美希の無駄な肉が無いながらも美しく魅惑的なヒップライン、
ブッキーの背中腰にかけてのラインと、ほんのちょっとだけ見えるお尻のラインなど、
まさに眼福ものです。そんな彼女達を遠くから双眼鏡でのぞいている西さんや、なぜかグラサン着用でサーフィンに興じているタルトなどのネタ要素も楽しめます。
ただ、せつなが・・・(涙)
せつなだけがこの画に顔から上しか映っておらず、彼女の水着姿を拝む事が出来ないのが残念至極!そもそも水着を着ているのかすらわかりません。
尤もラブの仕草を見ると、「せつなも着替えて一緒に泳ごうよ」と言っているようにも見え、そこは想像力で補うところなのかもしれません。

他にもカレンダーではパッションのサンタ画がツボでした。
パッションの衣装は色合い、デザイン的に確かにサンタクロースっぽいですが、その隣でトナカイ役にさせられている美希の表情の微妙なことといったら(笑)
ラブとブッキーが大笑いしているところを見ると、じゃんけんで負けたか何かでやらされている感が漂って来ます。
それでも、なぜか美希はこういう役が似合ってしまうのが不思議ですね。

その後は4人の変身前後の立ち姿の数々やDVDジャケット表紙絵などが続きますが、その間に挟まれている「海外版権用描き下ろし」の数々はいずれも初めて見るものばかりで貴重でした。
おそらく本放送より時を置いて、かつ時を置きすぎずに描かれたからか、四人の姿が生き生きと、かつ円熟して描かれているように感じられます。

少しだけ、香川さんのツィッターでのイラストも掲載されておりました。
赤と黒を基調とした背景に、一筋の涙を流しながらこちらを睨む「イース様」の絵は、19話23話の鬼気迫る展開を思い出させます。
ピーチ、パインのそれぞれの魅力を描き出した絵に続いて、やっぱり美希はオチ要因な事が泣かせます(笑)
「やっぱカッコイイのはこーゆー羽だよ姉さん!」
「へえ~~ そうなんだ~」
・・・あの羽の戦犯は和希だったのか!美希にマジンガーZなんぞを見せたばっかりに・・・(笑)
香川さんのインタビューでもマジンガーZがお好きだった事が伺えるので、この影響があったのだと思います。
泣かせると言えば、4月27日の日付入りで描かれた絵にはドーナツを手に「グハ!」と笑うカオルちゃんの姿がありました。
おそらく、その前日に他界した前田健さんへの追悼なのでしょう。
私もカオルちゃんに命を吹き込み、EDダンスの振付で活躍された氏の、早すぎる死が残念です。
この後劇場版プリンセスプリキュアのパンプルル姫とレフィを描いた絵を経て、最後はフレッシュの4人が成長した姿を想像で描いた絵で結ばれています。
ただ私が想像する成長した4人の姿とは異なるのですが、解釈は人それぞれですので、彼女達が歩んだであろう将来の姿の一つとして捉えたいと思います。

その後は設定画が続きます。
改めて桃園ラブ=キュアピーチの姿を見返すと、今まで続く全シリーズのプリキュア達の中でも彼女だけが醸し出す独特の色気を感じます。
さきに述べたツィッター絵のピーチも、いわゆる「ラブ兄貴」的に凛々しい表情なのですが、その目線から滲み出る何とも言えない色気がありました。
当の本人がそのことに気づいていないところが一層危険な香りを漂わせ、近くにいる思春期の男子にはあまりに危険ですね。大輔が惑わされるのも無理ないです。
ただ、ラブの設定画ページでもひとつだけ残念なのは、「夏の私服姿」が皆無なことです。
あの夏服は非常に刺激的だったので、見送られてしまったのでしょうか・・・

蒼乃美希=キュアベリーは、すっきりとしていて美しいという印象が今も変わりません。
変身前後の表情集を見ても、実際に美人だと思います。
・・・と言いたいところですが、なぜか目を惹いてしまうのはあの「羽」や、崩したギャグ顔の絵だったりしてしまう不思議(笑)
クールでかっこいいだけでは、とっつきにくいキャラになってしまったと思うので、ある意味正解なのかもしれません。
実際に本編ではそこまでイジられていた訳ではないのですが・・・
自然にそういう空気になってしまうところが、美樹の魅力なのかもしれません。

山吹祈里=キュアパイン。
いわゆる「あざとイエロー」の代表のようにも言われますし、私もそう感じますが(笑)
絵だけで見るとそこまで露骨ではなく、むしろ優しくおっとりした可愛い子を普通に描いたらこうなりました、という印象を受けました。
アニメ本編での表情や動き、変身や技(特にパインフルート)のバンクなどが伴った結果、「あざとイエロー」らしさが出てきたように思えます。
いえ、決して悪い意味でではなく、良い意味でなのですが(笑)

そして東せつな=キュアパッション=「イース様」
この三態の原型は「イース様」から始まったとのことですが、初期案の「イース様」設定を見たときは驚きました。
まるでマックスハートのビブリスを思わせるようなベリーショートヘア。
他にも変身バンク途中のラブのようなショートヘアスタイルもあり、この両者はいずれもそのまま採用されていれば「これはこれで」好きになったかもしれないデザインだと思います。
ただ、今のセミロングの髪型は「イース様」にぴたりと嵌るデザインで、やはりこれ以外はあり得ないという感じがします。
ここに至るまではかなり試行錯誤して苦労があったようですが、その結果生み出された「イース様」の姿は、絶妙なバランスの上に成り立った奇跡のようなデザインだと思いました。
ちなみにこのページに描かれている「イース様」は裏表紙絵の全身像で、ショートパンツからすらりと伸びたおみ足も美しく、「踏んでください」と言いたくなるような麗しさでした。
せっちゃんの25話を境にした表情の比較なども掲載されていますが、パッションについては「頭のカチューシャはもっとメカっぽいものを考えていた」という驚愕の事実が・・・
もしこれが採用されていれば、あのベリーのようなネタが生まれてしまったのかもしれません(笑)

以降、西さん南さん北さんといったラビリンス勢や、タルト・シフォン以下アズキーナなどのスイーツ王国組、ミユキさんやカオルちゃんといったサブキャラや家族などの画が続きます。
この中で目を惹いたのは西さんでした。崩れた表情やアホっぽい顔などは全く載っておらず、正統派のイケメンキャラとして描かれており、あの愛すべき馬鹿キャラは構成演出の上から生まれたのだと感じました。

劇場版限定でキャラデザインを手がけられたプリンセスプリキュアについても、少しだけ触れられています。
こちらのフローラ、マーメイド、トゥインクル、スカーレットの絵はオリジナルと比較しても違和感が全く感じられませんが、そこにゲストキャラであるパンプルル姫を重ねてみると、プリンセスプリキュアの世界観に合わせながらも独特の雰囲気があり、彼女だけは少し違う面影が伺えます。
ご本人はもうプリキュアのキャラデザインは出来ないと思うとおっしゃっておりますが、もし再び香川さんが担当する事になった場合には、パンプルル姫から進めて行ったようなデザインになるのかもしれません。

また、「北斗の拳」や「男塾」も描いていらしたことは存じ上げず、『剣「桃」太郎』から『キュア「ピーチ」』へ繋がっているなど想像もつきませんでした。
改めてアニメーターさんの絵柄の幅広さに驚かされた次第です。

7年前の2月、「イース様」と出会ったことで、私の人生は良くも悪くも?大きく変わりました。
あのままプリキュアを卒業していれば、こうして今に至るまで視聴していることも無かったでしょう。
逆に失ったものもありますが、得た物はそれ以上に大きかったと思いたいです。
改めて、今の私の「原点」を見直したような画集でした。
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MP

この「東映アニメーション プリキュアワークス」シリーズ、サイト中断中に私は「高橋晃」(「スイート」&「ドキドキ」編)、「川村敏江」(「5 / GoGo!」&「スマイル」編)、「馬越嘉彦」(「ハトキャ」&「おジャ魔女」編)を他県から取り寄せて借りた事がありました。グラビアや設定画が多数記載されて良かったです。
(惜しいのは「川村」で敵キャラ、即ちナイトメア・エターナル・バッドエンド勢が記載されてなかった事)

今年は「香川久」の他、その前に「初代」から「SS」を担当した「稲上晃」編も発売されました。取り寄せは来年まで我慢します。

その一方で、今年は「フレッシュ」(またプリキュア)にとって悲しい事、「スマイル」までED振付を担当し、カオルちゃんの声を担当した前田健が急死しました。私も驚きました。折しもAS映画「奇跡の魔法」が上映継続中、カオルちゃんもモブで出てました(唯一の皆勤モブ出演。因みにミユキは出なかった)。これからはAS映画にチョッピ(去年急死した)と共に出るたびに思い出しますよ。

また「ハピチャ」の10周年メッセージだけ担当し、「ASNS2」以来ミキタンの声を担当してないキタエリ、最近じゃ「夜ノヤッターマン」でドロンジョを演じ、今度はシリーズ最新作にも出るらしいです。どうやらキタエリは第2の小原乃梨子になるらしいです(やだよ)。
by MP (2016-09-11 23:53) 

スティクス

>MPさん
このシリーズでは他に高橋さんと稲上さんのものを持っています。
いずれ機会があれば、それらも触れたいです。

カオルちゃんの件は残念ですね。実はこの三年、オールスター映画は未視聴なので、モブ皆勤賞ははじめて知りました。

>第2の小原乃梨子
あれほどの大御所の役を引き継げるとは、名誉だと思いますが…
by スティクス (2016-09-12 20:36) 

MP

今日、「稲上晃 東映アニメーションプリキュアワークス」を取り寄せて借りました。「初代」・「MH」・「SS」の事が色々書かれていました。また稲上さんが他に担当した「夢のクレヨン王国」・「ねぎぼうずのあさたろう」・「おさわがせスーパーベイビー」も書かれてました。そういえば「プリキュア枠」で放送された「クレ王」は生誕20年なんですね。またシルバーは「初代 / MH」の莉奈、かなりイメージは違います。
(「スーパーベイビー」って何だと思ったら、1994年に「セーラームーンS」「シュート」に同時上映した劇場アニメらしい)

「香川久~」は今年の秋に取り寄せする予定であります。
by MP (2017-03-16 20:18) 

スティクス

>MPさん
稲上さんの本も買いましたが、こちらも色々な絵が観られて良いですね。あいにく私はプリキュア以外の作品については存じ上げないのですが・・・

あと、先日我が家にも「佐藤雅将 東映アニメーションワークス」が届きました。こちらもぜひどうぞ。
by スティクス (2017-03-17 22:27) 

MP

この本を取り寄せて借りました。「稲上晃」と比べると「フレッシュ」と「映画ゴープリ」だけですが、「フレッシュ」の方はプリキュア・ラビリンス・四ツ葉町に分かれて色々描かれてます。またゲストの中にオードリーまで!! 著名人ゲストは紹介されてなかったので珍しいです。

この他に、「上北ふたごオールプリキュアイラスト集」も取り寄せました。「初代」から「ゴープリ」までの雑誌イラストなどが多数描かれており、ミラクルやマジカルも一部に描かれてます。
(表紙にはエコーまで。上北先生はエコーを描くのはこれが初)

来年は「ハピチャ」を中心にした「佐藤雅将」を取り寄せるつもりです。
by MP (2017-09-23 16:33) 

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