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下北半島3泊5日の旅~⑤薬研温泉 [旅行]

下北半島中央部の薬研温泉には、以前から行ってみたいと思っておりました。
ただ公共交通機関の情報が無く、タクシーかレンタカーもやむなしと思っていたところ、宿泊すれば大畑まで送迎もしていただけるとのことで、今回の2泊めは薬研温泉泊を組みました。
ちょうどバスのスケジュールも狙ったかのようにスムーズです。
 尻屋崎13:30→むつバスターミナル14:17
 むつバスターミナル14:25→大畑14:55
バスターミナルに預けた荷物を受け取り、次の目的地大畑へと向かいました。
  
今までとうってかわって、下北駅から到着した大畑方面行きのバス車内は下校の学生で満席状態です。
ただ、少々残念な光景が・・・
私のような旅行者はあまりおらず、地元の学生とご年配者しか乗っていないのですが、学生が堂々と「優先席」に着席したまま動く気配も無く、優先席以外でも一心にスマホいじりやゲームに興じる学生たち。
ご年配者は普通に立って乗っています。
このような光景はどこでも見られるとはいえ、まだ東京では時折譲る姿を見ることができます。
むしろ都内だとシルバーパス所持のご年配者が幅を利かせすぎ感もありますが・・・
「都会の人は冷たくて無関心」などと言う声を時折耳にしますが、ならばこの状態は一体なんなんだと思いました。
都会だろうが地方だろうが、人それぞれだと思うのですが・・・
これがこの地域の一般的な光景で、特に問題意識が無いというのであれば、余所者の私が口出しすることではありませんが、複雑な気持ちになったのは事実です。
その少し前、尻屋崎の光景に触れて小さなことはどうでも良くなると思えた矢先、その小さなことで腹立たしさを覚えてしまう自分の卑小さも感じてしまった、約30分のバス行程でした。

ともかく、大畑に到着すると、宿の女将さんがすぐに私に声をかけて下さりました。
実に気さくで豪快な方で、先程のことをすっかり忘れてお話を伺っているうちに、薬研温泉に到着。
女将さんのご好意で、さらに先にある奥薬研温泉の露天風呂「かっぱの湯」へ連れて行っていただきました。
ここから宿まで、渓流沿いの遊歩道を2㎞ほど下って散策することにします。

その前に「かっぱの湯」に入ってみました。
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かつては混浴だったというこの共同浴場も、青森県の条例で規制が入ったらしく、今では時間ごとに区切っての男女別になっています。
別に下心がある訳ではないのですが、正しい混浴文化というものは尊重すべきだと思いますが・・・
もっとも、女性の方にとっては入りやすいと歓迎することなのかもしれません。
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他にも入浴されている方がおりましたので、内部の写真はございません。
簡素な脱衣所の先には、かっぱの像が見守るきれいに整備された露天風呂があります。
ただ、車内で女将さんに聞いていた通り、湯が熱い!
水で薄めることもできず、我慢して入るか、断念するかの二択に迷い、とりあえず1分ほど入って出て来てしまいました。
猟師が冷えた体をすぐに温めるために熱い湯そのままとのことですが、これは慣れないと厳しいです。
もっとも、付近には男女別の「夫婦かっぱの湯」なる施設もあり、そちらの方が入りやすいとの事。
次の機会があればそちらにも足を運んでみようと思います。

お次は渓流沿いの遊歩道へ。
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かつて敷設されていたと言う、切り出した木材を運搬するための森林鉄道跡がそのまま遊歩道になっています。
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この線路を再整備してトロッコでも走らせたら面白そうだと思います。
途中橋を渡って対岸へ向かい、
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橋から見下ろす渓流美を楽しみ、
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林の中の遊歩道を下って行きます。
DSCF2044.jpg
蜘蛛の巣が何度も髪にまとわりついてきて、最近人が通った事がないのではと思うような遊歩道ですが、それだけに静かでじっくり森林と渓谷の景色を堪能できました。
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日が落ちる前までに宿に着かないとヤバそうな道ですが、無事に明るいうちに到着。
本日の宿はこちら。

薬研温泉 薬研荘

薬研温泉 薬研荘

  • 場所: 青森県むつ市大畑町薬研14
  • 特色: 天然素材を愛情タップリの手作り料理で!山菜・キノコ料理はお任せ♪リピーターが多いのも自慢の1つです。


宿のホームページに書かれていらっしゃる通り、確かに外観・設備は古いですが、「古いと汚いは違う」というポリシーが貫かれており、掃除が丁寧に行き届いておりました。
トイレ共同の六畳一間という空間で、廊下を人が歩くとギシギシいいますが、そんなことが全く気にならない居心地の良さ。
田舎の我が家に帰ったような気にさせてくれる、素晴らしい宿でした。

食事も豪勢!
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女将さんが直接山奥で採ってくるというキノコ、山菜の数々と、山奥ながら海までも近い立地ゆえの海の幸。
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アワビのしゃぶしゃぶ。美味しんぼで名前聞いたことがあるくらいで実物は初めてです。
ちなみにこちらの女将さんは、常人なら遭難しかねない山の奥深くを、熟練の営林署職員すら驚くスピードで歩き回って山菜を採るとのことで、カモシカが通る道なら通れるということから「カモシカ女将」なる通り名があるそうです。
その名の通り豪快なだけでなく、さりげない気配りもある素晴らしい方でした。
むろん、その山菜やキノコの味は格別です。
海と山の幸をたらふく堪能させていただきました。

翌朝の朝食もボリューム満点ながらキノコ中心のため、もたれる事がなく、温泉と相俟って心身ともに健康になった気分です。
かけ流しで24時間入浴可能な温泉も素晴らしく、いわゆる「高級旅館」では絶対に味わえない宿泊体験に大満足です。
ここには絶対また来ようと思わせる素晴らしい一夜を提供いただき、こちらがお礼を言いたくなるような宿でした。
名残は惜しいですが、再び女将さんに大畑まで送迎していただき、次の目的地へと向かいます。
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