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下北半島3泊5日の旅~⑧下風呂温泉 [旅行]

仏ヶ浦から佐井港へ戻ったのは15:30。
計画段階ではここからむつ市内へ戻ろうと思いましたが、大間と大畑の間に気になる地名を見つけました。
shimofuro.jpg
下風呂温泉。かつて井上靖が「海峡」を執筆したという地で、海辺には珍しい硫黄泉が沸く温泉地とのこと。
また、ここよりも北に「桑畑温泉」「大間温泉保養センター」が存在するものの、「温泉街」としては下風呂が本州最北端の温泉地のようです。
さらに地域内で異なる源泉が湧出していることも興味を惹き、最後の1泊はここに泊まることにしました。
 佐井15:43→下風呂16:47
  
往路で来た道をは、海沿いの景色の方が圧倒的に優れていたので、進行方向左側に陣取って下風呂を目指します。
再び大間崎を過ぎ、海が近いながら峠道を越えたりして、下風呂へ着いた頃には陽が落ち始めて小雨が降って来ました。
幸い今夜の宿はバス停からすぐ近くのこちら。
さが旅館
やや高台へ昇って行くのですが、客室からは海が良く臨めるロケーション。
そして隣には宿とは違う源泉の公衆浴場「大湯」があるという、温泉入り比べにも理想的な場所です。

夕食まで少し時間があったので、まずは隣の「大湯」をのぞいてみました。
DSCF2119.jpg
※到着時には雨が降っていて暗かったため、翌朝撮った写真です。
温泉地の公衆浴場は仕組みが謎だったりと、余所者が入り辛いものもありますが
こちらは入り口で350円の入浴券を購入するというわかりやすい方式です。
内部には硫黄泉特有の青みがかった乳白色の湯を湛えた浴槽が二つ。
「あつめ」「ぬるめ」の2種ですが、この日はなぜか「ぬるめ」の方が熱いという不思議(笑)
もっとも、源泉に手を加えていないかけ流しだからこその状況と言えます。

とはいったものの、地元の方々は普通に入って行きますが、どちらも爪先を漬けるのが精いっぱいの熱さのため、なかなか入れません。
意を決して全身を沈めても10秒程度で出て来てしまい、
「体が赤くなっていない。まだまだ」とたしなまれてしまう始末。
私も一応、江戸の下町に居を構えており、たまに熱い銭湯に行ったりする以上、意地があります。
ここで決めなきゃ女が男がすたると、気合のレシピを見せるべく1分程度、浸かってみました。
熱いを越して痛みを感じる前に上がってみると、ゆだったタコのように全身が赤くなっておりました。
それでも爽快感があり、温泉成分の効果があることが伺えます。
この熱さも奥薬研の「かっぱの湯」と同じく、漁師さんが体を温めるためのものではないかと思いました。

脱衣所で地元の方々としばし歓談。
私が東京からの旅行者と知ると、漁師町だからでしょうか、皆様築地問題に関心があるようでした。
この記事上で意見を記すのは控えますが、あの問題については私も言いたい事があります。
とはいえ、それだけではないよもやま話など、地元の方との接点が持てるのも温泉地の公衆浴場の魅力です。

夕飯まで少し時間があり、宿の温泉にも入ってみました。
隣の「大湯」とは異なる「新湯」から源泉を引いているという温泉は、こころもち「大湯」より優しい泉質で温度も適温。入りやすく長湯向きでした。

DSCF2117.jpg
夕食はカニと活アワビという海の幸両横綱に加えて、この町の売りである新鮮なイカが楽しめます。
この下風呂温泉がある風間浦村は観光にイカを推しており、イカを泳がせて競馬のように賭ける
「烏賊様(いかさま)レース」
なるイベントも行われているようです。このネーミングのセンスも楽しいですね。
なお、自分が賭けたイカはその後食べることができるらしく、
観光パンフにも次のように記されておりました。
「活きが良すぎてある意味・・・イカれてるぜ!!
(中略)
さっきまで生きていたイカちゃんを食べる事もできまーす。イカが??」
200_s.gif
自分が賭けたイカって、感情移入しちゃうのでは・・・(笑)

新鮮なイカを堪能した後、腹ごなしに夜の温泉街と海沿いの道を散歩してきました。
小雨が止んだばかりの濡れた路面を、旅館の浴衣に丹前を羽織って下駄を鳴らして一人歩いている姿って、傍から見れば「出た」と思われたかもしれません。
現に他のホテルの通用口付近で勤務明けとおぼしき方と鉢合わせた折、思わず「ビクッ」としておりましたので・・・
驚かして・・・・・・・・・・・・すまない

腹ごなしを終えて再び宿の温泉に浸かり、布団に入ると朝まで熟睡しておりました。
未明の漁火なども見てみたかったのですが、それだけが少々残念です。
朝食前に再び周囲を散策。
DSCF2123.jpg
かつて計画され、戦争のために中断したという大間鉄道の工事線跡を活用した遊歩道には
DSCF2124.jpg
駅舎を模した足湯がありました。鉄道が敷設されていればこのような駅名板を見る事もできたのかもしれません。

朝食はイカ刺しとイカの塩辛という、メシの友に最高の組み合わせでした。
「ああ~ ごはんはおいしいな~~~♪」
普段なら朝からこんなに食えないのですが、気付いたらおひつの中身を完食しておりました。
この度の宿も温泉、食事が素晴らしく、満喫させて頂きました。

終わってみれば早い5日間。現実へと戻る行程が始まります。
 下風呂08:33→下北駅09:45
 下北10:26→八戸11:59
 八戸12:16→東京15:04
青森県内の下風呂→八戸の方が、八戸→東京よりも所要時間がかかっています。
それだけ東京からの時間距離が遠い地域だけに、これまで足を運ぶ機会がなかったのですが、
温泉・食・観光いずれも満足の行く旅となりました。
※もっとも、改善を期待して注文を付けたい点もありますが、これは後ほど・・・

最後に汽車旅の友との定番、そして「魔法つかいプリキュア」の重要アイテム?である「冷凍みかん」を新幹線で食べながら帰ろうとおもいましたが・・・
残念ながら冷凍みかんは八戸駅のどこにも売っておらず、普通のみかんをつまみながら新幹線で帰って参りました。
DSCF2130.jpg
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