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Go!プリンセスプリキュア 第45話『伝えたい想い!みなみの夢よ大海原へ!』 [Go!プリンセスプリキュア]

 38話から続いてきた、それぞれの夢を見つめ直す一連のシリーズの最終章。
 皆、それぞれ絶望の淵へ追い込まれたり、挫折しかけたり、様々なことがありました。
 それでもプリンセス達はそれを克服し、改めて目指す夢を明確にしています。
 みなみを迷わせるものは挫折でも絶望でもなく、家族と異なる道を歩むことの是非について。
 自分の心に素直になった彼女に対し、海藤家の出す答えは・・・?
  
『波は、どこから来るの?』
 足元を洗う波を見た幼いみなみは、疑問を抱きました。
『イルカさんはどうしてあんなにジャンプできるの?海はどうして青いの?』
 海を見ていると、次々に不思議なことが浮かんできます。
 お父様はみなみに好奇心が生まれた事を喜び、助言を贈りました。
『海からは様々なものが生まれる。きれいだなという感動が生まれたり、怖いという恐れが生まれたり。
 みなみの心には「知りたい」という気持ちが生まれたんだな。
 本当に知りたいんなら考えているだけじゃダメだ。実際に海に飛び込んでみないとな。
 自分で答えを探すために』
 幼いみなみはちょっと考えてから、笑顔で海へと駆けて行きました。

『思えばあれが私の夢の始まりでした』
 時は流れて現在。中学生のみなみが、水族館で夢の原点をあすかさんに語っています。
『海の生き物を通して海を知りたいって言う夢、私と会う前からずっとみなみちゃんの中にあったんだね』
『あすかさんのおかげでそれに気付く事が出来ました』
 ところが、みなみはまだ家族に打ち明けられていません。親に夢を語る事を恐れているように・・・

 ディスダーク。妙にノリノリのシャットさんが、ディスピアにアイメイクを勧めますが、
 もちろんディスピアが興味を示すはずがありません。
『シャット。お前は失敗作だ』
 その言葉の意味を察し、空気の読めないシャットさんも顔面蒼白になりました。
『美しさなど我々に必要ない。愚かな。なぜこうなってしまったのか。いっそこの手で』
 自ら手を下そうとするディスピア様にひれ伏し、最後のチャンスを願い出ました。
『次は無いぞ・・・』
 この台詞、ディスピア様が言うと、冗談抜きにものすごく恐ろしいです。(笑)

 ノーブル学園では、クリスマスパーティの準備が進む中、
 みなみにお母様からクリスマスカードが届きました。
 しかしはるかは、みなみが嬉しそうな顔の後に、表情を曇らせた事を見逃しません。
『今、ちょっと暗い顔したでしょう。また何か悩んでるんですか?』
『そうじゃないの。新しい夢の事、まだ両親に話してなくて』
 それはなかなか言いづらいこと。しかし、引っ張っていても解決しません。
 正月に会う時に言おうと決めているものの、申し訳ないという気持ちが先立っています。
 ノーブル学園に入学させてもらい、習い事をさせてもらったのに、
 その期待に応えられないのではないか・・・みなみは不安で一杯です。
『大丈夫よ。新たな夢を目指そうと決めた時から覚悟していた事だから』
 それでも不安を押し殺し、つとめて明るく振る舞うみなみを気遣って、
 きららは景気づけのためにクリスマスパーティで弾けちゃおうと提案します。

 お祭りといえばこのお方、せいらの音頭でパーティスタート。
 ステージではかくし芸大会が始まり、ゆうき親衛隊の三人組が人間ツリーで魅せます。
 そしてイベントと言えばもちろん登場らんこパイセン!
 海老一染之助・染太郎ばりの、番傘で鞠回しを披露します。
 ラグビーボールなどを投げられて悪戦苦闘しながらも、いつもより余計に回しております!!
『らんこさんすごーい』
『芸達者だなぁ』
 なにこの反応(笑)
 続いてゆいちゃんが、パフを使って腹話術に見せかけた芸を披露。
 完成度の高さと、パフにメロメロの如月さんの歓声もあり、らんこパイセンより盛り上がります。

『次は、我が学園スーパーメンバーによるクリスマス限定ユニット。その名も、ザ・プリンセス!』
 ステージにスポットライトが当たり、はるかが、その後ろからきらら、トワが飛び出し、
 サンタ姿の三人による歌とダンスが始まります。かわいい♥
 ワンコーラス終えたところで、三人の後ろからみなみが登場。
 憧れの生徒会長が加わるステージに、みんな目を輝かせています。
 約一名、らんこパイセンを除いて(笑)

『みんなが喜んでくれたなら頑張った甲斐があったわ』
 更衣室で成功を祝っているところに、サンタ姿の白金さんが、みなみに電話だと告げに来ます。
 電話の相手はお母様。直接メリークリスマスを言いたい、というだけのものですが、
 その母の気持ちは、今のみなみには辛いものです。
『でもみなみが楽しそうでお母さんも嬉しいわ。じゃあ体を大切にね、みなみ。メリークリスマス』
 目を伏せて、電話を置くみなみの姿を見て、はるか達は息を呑みました。
『みなみさん、どうしたんですか?』
『・・・なんでもないわ』
『何でもないって顔じゃないよ』
 本人も気づかぬうちに、みなみの目からとめどなく涙が溢れていました。
『お母様が優しくて・・・』
 両親が大好き、だから失望させたくない。
 でも大好きな人には本当の気持ちを知って欲しい。
 気持ちの整理がつかず、涙を拭うみなみの手を取り、はるかが励まします。
『大事な事ならなおさらです!こうなったら今すぐ伝えに行きましょう!
 悩むのはその後にしましょう!』


 早速みなみはお兄様を電話で呼び出し、支度をするため寮へ向かいました。
 ところがシャットさんが海の城から作り出した海亀のメツボーグが中庭に登場。
 単身キュアマーメイドに変身してメツボーグとシャットさんに対峙します。
『さあ、お覚悟はよろしくて?』
『当たり前だ!やれ!』
 気迫がいつもと違うシャットさんが操るメツボーグに、
 マーメイドはいつの間にか壁際へ追いつめられて行きました。
 メツボーグの水球がマーメイドを襲います。
 そして気が付いた時、マーメイドはホープキングダムの海の城へと飛ばされていました。
 茨に覆われた海から、メツボーグが襲って来ます。
 メツボーグの水流がマーメイドを打ち据え、倒れたところへ襲いかかろうとする、
 危機一髪のその時!カナタの助けを借りてフローラ達が駆けつけました。
 一人ずつ隔離して始末する計画が狂うも、シャットさんは改めてメツボーグに指示を出します。
『まあいい、全員まとめて倒すのみ!』
 手足を甲羅に収めて回転するという、まるでガメラのような攻撃(笑)に、
 四人のプリンセスは吹き飛ばされ、勝ち誇るシャットさんの声が響きます。
『お前達もこの海も絶望に呑まれて終わるのだ!』

『終わらない・・・海からは感動や好奇心、そして夢が生まれる!』
 襲い来るメツボーグの水流を、マーメイドがフローズンリップルで受け止めます。
『何が生まれても意味は無い!生まれた夢は破れるのみ!
 お前達がいくらあがこうと最後は絶望に終わるのみ!』
『時には絶望や困難に飲まれることもあるでしょう。でも・・・それでも!』
 ロッドを両手で握り直すと、勢いを増した冷気が水流を凍りつけて行きます。
『絶え間なく生まれ続ける。困難だと解っていても叶えたい夢が生まれる!
 海も私たちの心も、決して絶望で満ちたりはしないわ!』

 コーラルメイルシュトロムの奔流がメツボーグを押し流します。
『私は海のプリンセス、キュアマーメイド。海と夢を汚す者は・・・』
 迫りくるメツボーグに背を向け、
『私が成敗します』
 振り返り様に蹴り飛ばすッ!かっこいいッ!
 そしてグランプランタンでメツボーグを撃退。
 ついに後がなくなったシャットさんが、絶望の叫びを上げて何処かへ引き上げていきました。

 炎の城、星の城に続いて、海の城も目覚めます。
 茨が消え、ホープキングダムの海も本来の姿を取り戻しました。

『どうやら吹っ切れたみたいだな。何かあったんだろう?あの時』
 車の中で、わたるお兄様はあすかさんと別れた日の事を訊ねます。
 あの時以来、兄として妹の事をずっと気にしていましたが、
 学園ではるか達に見送る姿を見て、もう大丈夫だと安心したようです。
 そして、横浜か、お台場か。イルミネーションが彩る海沿いのビル街へやって来ます。
 本日みなみが来ることは知らされておらず、わたるお兄様のサプライズ演出に喜ぶ海藤夫妻。
 しかし笑顔の両親に対し、みなみは硬い表情で拳を握りしめています。
 それでも覚悟を決め、一歩踏み出し、頭を下げました。
『ごめんなさい!私は海藤家のお仕事は出来ません。お父様たちの期待に応えられません。
 他にやりたい事が・・・夢が出来ました』

 しばしの沈黙。そして・・・
『おめでとう。大海原に飛び込む時が来たようだな。ブラボー』
『それを言いにわざわざ?ありがとう』
 みなみは両親の反応に、拍子抜けしたように驚きました。
『あの、いいんですか?海藤家で働くと、今までずっとそのつもりで、なのに今さらこんなわがまま』
 海藤夫妻にとって、それはわがままではありませんでした。
 自分の事よりも海藤家の事ばかりを考えている優しいみなみが、自分のやりたい事を見つけた。
 みなみの喜びが私たちの喜びだと、夢が生まれた事を祝福します。
 みなみの目から溢れる涙を、お母様は優しく拭ってくれました。
 新しい夢については、レストランで。
 海藤家水入らずのクリスマスの夜が、これから始まろうとしています。


 みなみ主演のラストエピソード。なのですが・・・
 なにこの可愛い要素満載の展開♥
 開始早々、幼いみなみが!!水着で!!!登場するとは!!!!!(素数を数えて落ち着け)
 今までも幼少時の姿が登場して来ましたが、お化けに怯えたり
 キミマロの回想シーンでのお澄ましした姿だったりと、
 普段のみなみとのギャップがあるだけに一層可愛らしさが際立ちます。
 今回も、ちょっと考える表情と、その後海へ駆け出す際の笑顔が愛らしく、
 冒頭からつかみはオッケー!でした(おいw)

 そして楽しげなクリスマスパーティ!
 さらに期待を裏切らないらんこパイセンの芸人魂!
 直後にゆいちゃんの腹話術にお株を奪われてしまうのも、ある意味「おいしい」立ち位置です。
 やっぱりあの子、アイドルより芸人目指した方が成功しそうですね。
 それもまた、みなみの問題と併せて考えると一つの答えなのかもしれません。 
 本人が望む夢と、本人に向いている仕事というものは、少なからず乖離があるものですから。
 それでもらんこパイセンの根性があれば、アイドルでものし上がって行きそうです。
 もっとも、実際はパフとアロマ本人が喋っているので、
 らんこパイセンが対抗意識を燃やしたゆいちゃんは何もしていないのですが(笑)。

 そして可愛いといえば、
「Joyful!プリキュアクリスマス」
 当時あれは不意打ちでした。はるかのソロステージかと思いきや
 後ろから顔を出すきららとトワの可愛い事!
 そして今回メインのみなみを引き立てる振りと構成も見事でした。
 湧き立つ生徒達の中で、ただ一人らんこパイセンだけが唖然としていますが、
 内心こっちの路線で行けば良かったと思った事でしょう(笑)。

 話が脇道に逸れ続けているので、そろそろ本題に戻しますね。
 みなみは冒頭で、家族との回想シーンを明確に思い出しています。
 そこでお父様は、既に答えを出していました。
『本当に知りたいんなら考えているだけじゃダメだ。
 実際に海に飛び込んでみないとな。自分で答えを探すために』
「考えるより、動かなきゃ」という、一代後の後輩みらいが
 実際に初期でよく行い口にしていた事にも繋がっています。
 本人にとっては深刻な問題でも、第三者から見ればさほど難しいものでは無い。
 それよりも悩みに囚われると、歩みが止まってしまうものです。
 現に今回もみなみは、あの「なんでもない」という
 心配や迷惑を掛けたくないという思い込みで出てしまう言葉を口にしていました。
  
 周りが思っているほど、あなたの悩みは重くない。
 この発想に、私も何度も助けられたはずなのに、今また袋小路に陥ったような状態になっています。
 みなみのように、意を決して大海原へ飛び出した方がいいのか、
 それともはるかのように、自分で選んだ夢に責任を持ち、信念を持って取り組んだ方がいいのか、
 不惑を過ぎてなお、悩みは尽きません。
 本来ならば、海藤一家のように新たな夢へ羽ばたこうとする若い世代を応援しなければならないのに
 現実はなかなかうまくいきません。
 しかし、その悩みもきっと第三者から見れば深刻すぎる者では無いのでしょう。
 周りがどう思うか、ではなく自分がどうしたいか。
 何度となくプリキュアシリーズで語られたこのテーマを刻みつつ、
 また明日からの仕事に励みたいものです。
 そして、行き詰ったら海にでも足を運んで、失った好奇心と夢を取り戻したいと思います。
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MP

「海の城」が目覚めるまでの後編。結局、みなみが自分の夢を求めての話でした。

その一方、前半はお馴染みのクリスマス、ランランもこの時が目立とう精神旺盛ですな。

これで3つの城が目覚め、残るははるかの回。だがその前に、今回登場したシャット中心の話へ。
by MP (2017-10-03 19:17) 

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